皆さま、こんにちは。2025 Miss SAKE Japan 館農知里です。
5月27日(土)、東広島運動公園(広島県東広島市)にて開催された令和7酒造年度 全国新酒鑑評会製造技術研究会において、2026 Miss SAKE 広島 大下紗智香とともに会場の様子を特別に見学させていただきました。なお、当日は一般社団法人Miss SAKE 代表理事 大西美香氏にもご同行いただきました。
全国新酒鑑評会について
全国新酒鑑評会は、1911年に始まり、100年以上の歴史を誇る日本で最も権威ある日本酒鑑評会の一つです。独立行政法人 酒類総合研究所と日本酒造組合中央会の共催により毎年開催されています。本鑑評会は、全国の酒蔵から出品された新酒を審査・研究することで、日本酒の製造技術や酒質の現状と動向を明らかにし、業界全体の品質向上を図ることを目的としています。出品酒は厳正な予審・決審を経て審査され、その中でも特に優れた酒に金賞が授与されます。酒蔵にとっては、日々磨き続けてきた技術と酒質を全国規模で評価される重要な機会となっています。
また、全国新酒鑑評会製造技術研究会は、酒類製造関係者を対象として開催される専門的な研究会です。会場には全ての出品酒が並び、出品酒蔵の関係者をはじめ、各都道府県の試験研究機関、日本酒関連団体、流通関係者、マスメディアなど、日本酒業界を支える多くの専門家が集います。今回も、2日間で約1,000名が来場されました。
全国各地の酒造技術や酒質を比較・研究できるこの場は、酒蔵同士が互いに学び合い、切磋琢磨しながらさらなる品質向上を目指す貴重な機会となっています。日本酒の進化を支える重要な研究・交流の場として、長年にわたり日本酒業界を支え続けています。
五感で向き合う日本酒の審査
全国新酒鑑評会では、毎年、全国の酒蔵から自慢の新酒が出品され、厳正な審査が行われます。審査では、専門家によるきき酒を通じて、香りや味わい、調和などを五感で評価する官能審査に加え、酸度や香気成分などの科学的分析も実施されます。人の感覚と科学的データの両面から日本酒の品質を評価することで、日本酒造りの技術向上と品質向上につなげられています。審査の中心となる官能審査では、審査員の方々が専用の審査用カップ(NRIBカップ)を用い、1銘柄あたりわずか2〜3分ほどで評価を行います。審査1回につき40〜50点もの出品酒をきき酒し、それを1日3回、3日間にわたって続けると伺い、その集中力と味覚の鋭さに驚かされました。
今回は特別に設けられた審査席体験ブースにて、私自身も実際の審査席に座らせていただきました。限られたスペースの中には、審査への集中を妨げないよう仕切りが設けられ、必要最低限の道具のみが機能的に配置されていました。その無駄のない環境からも、審査の公正性と精度を追求する姿勢を感じることができました。また、全国新酒鑑評会では一度の開催で約2万個もの審査用カップが使用されるそうで、近年はそれらのリサイクルや環境負荷軽減への取り組みも進められているとのことでした。
技術の進歩によって多くの要素が数値化できる時代だからこそ、最終的に日本酒の品質を見極める「人の感覚」の重要性を改めて実感しました。同時に、その確かな味覚を支える審査環境や長年培われた専門技術、そして日本酒の品質向上を支え続ける関係者の皆様の努力に触れる、大変貴重な機会となりました。
酒蔵による味わいの追求
会場内に足を踏み入れると、広い空間に全国各地から集まった日本酒が整然と並び、その光景から全国の酒蔵が積み重ねてきた努力と、日本酒造りに懸ける情熱がひしひしと伝わってきました。今年度は793点の出品酒が一堂に会し、その中から選ばれた411点の入賞酒、さらに217点の金賞受賞酒には輝く札が掲げられます。全国の酒蔵が一年をかけて磨き上げた技術と情熱の結晶が一堂に並ぶ様子は圧巻でした。
会場では、多くの蔵元や杜氏、研究機関の方々が真剣な表情できき酒をされており、一杯一杯の酒と丁寧に向き合う姿が非常に印象的でした。そこは単に受賞酒を味わう場ではなく、全国の酒蔵が互いの酒質や技術を比較・研究し、自らの酒造りを見つめ直すための学びの場として機能しています。会場の至るところで意見交換が行われており、日本酒のさらなる品質向上に向けた真摯な熱意を感じることができました。
こうした場を通じて、全国各地の酒蔵が互いに学び合い、技術や酒質の向上に取り組まれている様子を拝見することができました。その積み重ねが、それぞれの蔵ならではの個性ある味わいを生み出し、日本酒業界全体の発展を支えているのではないかと感じます。伝統を守りながらも、より良い酒造りを追求し続ける皆様の姿勢に触れ、日本酒が今なお進化を続ける文化であることを改めて実感いたしました。
今回の全国新酒鑑評会製造技術研究会を通じて、一つひとつの酒と真摯に向き合う蔵元や杜氏の皆様、研究機関の方々の姿が印象的でした。より良い日本酒を目指して技術を高め合う文化は、日本酒が世界に誇る文化である理由の一つなのだと感じました。また、全国各地の個性豊かな日本酒が一堂に会する光景を目の当たりにし、日本酒の多様性と奥深さ、そしてその背景にある造り手の想いに改めて触れることができました。私たちが口にする一杯の日本酒には、それぞれの土地の風土や歴史、そして造り手の探究心が込められていることを実感する機会となりました。
今後もMiss SAKEとして、日本酒そのものの魅力はもちろん、その背景にある技術や文化、そして日々より良い酒造りを追求されている皆様の想いについても丁寧に発信してまいります。そして、日本酒を通じて地域の魅力や日本文化の奥深さを国内外へお伝えし、多くの方々が日本酒に親しみ、その価値を感じていただけるよう活動を続けてまいります。
2025 Miss SAKE Japan 館農知里



























