みなさん、こんにちは。2019 Miss SAKEの春田早重です。
今回ご紹介する日本酒は、宮城県の酒蔵 株式会社佐浦様の純米吟醸です。
株式会社佐浦様の酒蔵が位置する宮城県塩釜市は東京より北に約300kmの所にある太平洋に面した港町。世界でも有数の漁場である三陸沖が間近に控えており、様々な海の幸に恵まれています。特に生鮮マグロでは全国トップの水揚げ量を誇ることでも知られています。
そんな海の幸に恵まれた塩釜市に位置する株式会社佐浦様の酒造りの特徴は「地域性の表現」。実は宮城県は稲作に適した気候と豊かな水資源にも恵まれており、全国屈指の米どころとしてササニシキやひとめぼれなどの美味しい銘柄米の産地でもあります。ですので、酒造りにはやはり米処である地元で収穫される地元米が使用されています。また日本酒は食中酒であるとの考えのもと、地域の食文化に合った酒造りにも注力していらっしゃいます。特に、先ほどお伝えしたマグロや、松島湾で獲れる絶品の牡蠣との相性は抜群です。日々の食事を豊かにしてくれる、地元の魅力を最大限に引き出した日本酒を醸していらっしゃいます。
そして今回ご紹介するのはこちら、『純米吟醸浦霞No.12』です。
○正式名称/ 純米吟醸浦霞No.12
○日本酒スペック
使用酵母/きょうかい12号酵母 日本酒度/+1〜+2 精米歩合/ 55% アルコール度数/ 15度以上16度未満 酸度/1.6 濾過/済 火入れ/済 酒母/速醸酛
Contents
これまで数々の鑑評会で入賞を重ねてきた株式会社佐浦様が産んだ新たな日本酒、『純米吟醸浦霞NO.12』の気になるお味は?!
この名前にもあるNo.12とは「きょうかい12号酵母」のことです。「きょうかい12号酵母」は、昭和40年頃に浦霞の吟醸醪から分離された酵母です。優れた吟醸用酵母として希望する県内の蔵元にも供与され、後に公益財団法人日本醸造協会に「きょうかい12号酵母」として登録、昭和60年頃より全国の酒蔵に向けて頒布されました。しかし酵母も生き物であり、時間の流れとともに酸が多くなる酒質に変異してしまい、いつしか使用されなくなってしまいました。
そんな中、時代が平成から令和に推移したことを機に、株式会社佐浦様は長らく頒布が中止されていた「きょうかい12号酵母」を使用した酒造りに取り組まれました。浦霞が積み重ねてきた経験と確かな技術を活かし、12号酵母を使用した酒造りを復活したことでこの純米吟醸浦霞No.12が誕生致しました。またこのデザインにも是非注目して頂きたいのですが、この12という数字は復活して新たな時を刻み始める「きょうかい12号酵母」と時計の針がモチーフとなっています。「12」の字体は人間にとって最も安定した美しい比率とされている 黄金比を活用して 構成されているのですが、このバランスの良さから、飲み飽きしない味と香りのバランスのとれた酒質や安定した美味しさを目指している浦霞の方向性が表現されています。
そしてこの『純米吟醸浦霞No.12』ですが、グラスから爽やかな香りが感じられます。爽やかな酸味が口いっぱいに広がり、さっぱりとした味わいです。
『純米吟醸 浦霞 No.12』にオススメのペアリングは?
蔵元のおすすめは、白身魚や野菜など優しい味わいのお料理です。また、カマンベールやリコッタなど、軽めのフレッシュチーズもおすすめです。
日本酒の味わいの感じ方は十人十色なので、是非実際に味わっていただき、お好みのペアリングを見つけて頂けたらと思います。
株式会社 佐浦 純米吟醸 浦霞 No.12 購入可能リスト
- 全国有名酒販店、百貨店
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酒蔵情報:株式会社 佐浦
ホームページ:https://www.urakasumi.com
代表銘柄:浦霞(うらかすみ)
住所:宮城県塩竈市本町2-19