皆さま、こんにちは。2025 Miss SAKE Japan 館農知里です。
12月8日(月) 、代表銘柄「霧筑波」「浦里」の醸造元である浦里酒造店(茨城県つくば市)を訪問し、酒造り真っ只中の酒蔵を見学する貴重な機会をいただきました。
「浦里酒造店」について
浦里酒造店は、1877年(明治10年)創業の歴史あるつくば市吉沼地区の酒蔵です。代表銘柄の一つ「霧筑波」は淡麗辛口の特別純米酒で、9割以上が地元茨城で消費されるほど人気の地酒として親しまれています。酒造りにあたっては地域で育った厳選された酒造好適米を使い、江戸時代からの伝統的な生酛造りで蔵を取り巻く気候風土を生かす手法を守っているのが特徴です。近年は6代目蔵元・浦里知可良氏が伝統を継承しながら新ブランド「浦里」を立ち上げ、茨城ゆかりの「小川酵母」で醸すことでバナナやメロンを思わせる穏やかな吟醸香が特徴の酒造りに挑戦しています。また、筑波山周辺やつくば市内の地酒イベントへの参加や、夏季の蔵見学開催など、地域との交流と酒文化の発信にも積極的な酒蔵です。こうした取り組みを通じて、浦里酒造店は地元の素材と伝統的製法を活かしつつ、新たな挑戦を続ける革新的な酒蔵として知られています。
伝統と挑戦が息づく酒造りの現場へ
酒蔵の軒先には、青々とした杉玉が掲げられていました。ちょうど訪問したその日に掛け替えられたとのことで、蔵に新たな季節が訪れたことを象徴する光景に胸が高鳴りました。さらに、この日から東京農業大学醸造学科研修生の受け入れも始まったそうで、まさに「新しい酒造りの幕開け」ともいえる特別な日に、酒蔵を訪問させていただくこととなりました。当日は、浦里酒造代表であり五代目当主・浦里浩司氏、そして蔵元杜氏を務める六代目・浦里知可良氏とともに、貴重な写真撮影の機会もいただきました。
その後、まず酒造見学ツアーをしていただきました。浦里酒造では、使用する酒米の約6割を地元・茨城県産の「ひたち錦」や「五百万石」が占めており、地域に根差した酒造りが貫かれています。米の貯蔵庫には、今年中にすべて使用されるという大量の米が整然と積まれ、その壮観な光景に圧倒されました。一方で、近年の猛暑の影響により、米が硬く割れやすい・溶けにくいといった課題にも直面しているとのこと。気候変動が酒造りの現場に与える影響を改めて痛感いたしました。
続いて、酒造りの中枢となる酒蔵内部を案内していただきました。米を蒸すための大きな「甑(こしき)」、年間を通して30℃以上に保たれた「麹室」、お酒の核となる酵母を育む「酒母室」、そして巨大なタンクが並ぶ「仕込み室」。仕込み室は年間を通して5℃に管理され、低温でじっくりと発酵を促すことで、きめ細やかで柔らかい酸と繊細な味わいが生み出されるといいます。印象的だったのは、浦里酒造の象徴ともいえる「小川酵母」の存在です。バナナやメロンを思わせる瑞々しくフルーティな香りが特徴で、酒に華やかで独自の個性をもたらしています。
日本酒業界にとって、12月は年間の3〜4倍の売り上げが見込まれる最も重要な季節です。来年春まで続く酒造りの繁忙期に向けて、蔵人の皆様が真剣な面持ちで作業に臨む姿と、蔵内に漂うぴんと張りつめた緊張感に触れ、私自身も背筋が伸びる思いでした。
香り、余韻、物語を自宅へ
見学を終えたあとは、蔵直営の売店にもお邪魔しました。私自身、「霧筑波 初搾り うすにごり本生」、「浦里 純米吟醸 生酛」、そして「霧筑波 まるで GREEN APPLE」の3種類を、自宅用にお迎えさせていただきました。
発売されたばかりの「霧筑波 初搾り うすにごり本生」は、酒造りが始まった今の時期にしか味わえない、フレッシュさが楽しめるうすにごりの限定酒です。「浦里 純米吟醸 生酛」は、小川酵母の魅力を存分に引き出した、果実のように奥行きのあるフルーティな香りと、爽やかな酸が心地よい銘柄。冷やから燗まで幅広い温度帯で楽しめる懐の深さも魅力です。「まるで GREEN APPLE」は、浦里酒造とスドウ酒店によるプライベートブランド酒で、「日本酒で果実を表現する」というコンセプトの〈まるでくだものシリーズ〉第三弾です。蔵元でしか味わえない特別な日本酒を自宅で楽しめることに、思わず心が弾みました。
実際に蔵で拝見した酒造りの光景や、酵母が生む生きた香り、蔵人の皆さまの真剣なまなざしを思い浮かべながら、日本酒を味わう時間は、きっと普段楽しむ一杯以上の豊かな余韻を届けてくれるはず。その瞬間を自宅で迎えるのが、今からとても楽しみです。
今回の「浦里酒造店」への表敬訪問を通して、改めて日本酒造りが長年受け継がれた知恵と、日頃の努力、そして地域に根付く自然の恵みによって支えられていることを深く実感いたしました。蔵が守り続けてきた伝統を大切にしつつ、次代を見据えた挑戦を惜しまない浦里酒造店の真摯な姿勢は、日本酒文化の未来を形作る礎であると確信いたしました。
私自身Miss SAKEとして、酒蔵の皆様が積み重ねてこられた技と想いを、より多くの方に届ける架け橋となれるよう努めていきたいと改めて思います。伝統を守り、地域を生かし、未来へと開かれていく日本酒文化。その豊かさと奥深さを次世代につなげていくために、これからも学びと発信を重ね、皆さまと日本酒の新たな魅力を共有してまいりたいと強く感じました。
2025 Miss SAKE Japan 館農知里
































