Miss SAKE News/Blog

2023 Miss SAKE 山田琴子が、神奈川県愛川町の半原宮大工集団へ見学に伺いました

皆さま、こんにちは。

2023 Miss SAKE Japan 山田琴子です。

現在、私が住んでおります神奈川県にて大変面白い取り組みが行われており、私も2023 Miss SAKE Japanとしてお手伝いをさせていただいているので、是非皆様に共有したくブログを書かせていただいております!

地域の魅力を発見する特別な体験トリップ

現在Miss SAKEでは、神奈川県の愛川郡愛川町にて海外の方向けの日本のまだ知られていない地域の魅力を発見する特別な体験トリップの計画に携わらせていただいております。

令和6年の観光白書によると、新型コロナウイルス感染拡大によって減少していた国際観光客数が、世界的に回復傾向にあり、昨年12月の段階ではコロナ前を8%も上回る世界中の方が日本にいらしているそうです。

そんなインバウンドのお客様の中には、日本を何度も訪れている方も多く、王道の東京浅草や京都の祇園など主要な観光地以外への需要が高まっているそうです。

 

世界7か国(日本、米国、カナダ、メキシコ、オーストラリア、インド及び英国の7か国)の旅行者の意識調査結果を示したアメリカン・エキスプレスの「2023年グローバル旅行トレンド・レポート」によると、

  • 地域コミュニティを支援する休暇に興味がある:78%
  • 地域コミュニティを支援すると知っていれば休暇にもっとお金を費やしても構わない:69%
  • 訪れたことがない目的地を旅行したい:89%
  • 人里離れた目的地を旅行したい:71%
  • 人気が出る前にあまり知られていない休暇スポットを見つけたい:68%

などと調査結果が出ており、知られていない地方地域の訪問ニーズが高くなっていることがわかります。

そんな、知られざる日本の魅力を求めている外国の方向けに、今回は愛川町と愛川町半原を拠点とされている「半原宮大工集団」の方々の日本の伝統ある宮大工の技や、神様、そして木を大切にする日本の宗教の精神性などを実際に体験するトリップを計画しております

 

半原宮大工集団

皆様は、「宮大工」の方のお仕事をご存知でしょうか?

宮大工は、神社仏閣や、日本のお城、茶室などの建築・修復を日本の伝統的な手法を用いて手がけるプロフェッショナルです。

現在でも宮大工の方々は、皆さまが冠婚葬祭や、観光などで訪問する歴史ある風景を手作業にて守り続けていらっしゃいます。

 

一般社団法人 半原宮大工集団は、かつて神奈川県愛川町に存在した「半原宮大工集団」の名を受け継ぎ、2023年に設立した団体です。

半原宮大工集団のHPはこちら:https://hambara-miyadaiku.com/

この日は、この半原宮大工の代表理事 本村克裕様と、塾生の青木さん、柴田さんが迎えてくださいました。

現在宮大工さんは、全国に300名ほどしかおらず、その中でも本格的に専門で宮大工をされている方は100名もいないとのことです。

また、宮大工の方の高齢化も進んでおり、多くの宮大工の方が70代であるという現状も伺いました。

この現状を打破し、宮大工を育成するために本村さまは、一般社団法人 宮大工養成塾 神奈川校の講師として後輩の育成にも務められております。

この日来てくださった、青木産、柴田さんも宮大工養成塾の生徒さんで、愛川町半原にて3年間の塾生生活を行っているそうです。

この宮大工養成塾については、なんと9月に日本のテレビ番組でも特集があるそうなので、気になる方は検索してみてください!

見学では、作業場にお邪魔をさせていただきました。

この作業場では、多くの神社の鳥居や、御神木を扱われているということもあり、暑い真夏の日でしたが、なんとも神聖な穏やかな空気が漂っておりました。

スピリチュアルな感覚が強い方だと、入り口でその力を感じる方も多いそうです。

 

作業場の中には、多くの建築中の木材がございました。

ここで、本村さまより、普通の大工さんと宮大工さんを分ける大きなポイントを教えていただきました。

宮大工は、木を生かしたまま建築にする

本村さまからいただいた言葉です。

宮大工の方にとって、もちろん木の加工技術や検知器技術などのスキルも大切ですが、最も大切なのは「木と友達になり、その生きた友達を生かす思い」だそうです。

塾生の方からもお話を伺いましたが、この木を大切に思う想いの有無が熟練のプロの宮大工さんと研修中の方を分けるそうです。

また、木の加工方法も一般的な住宅建築とは異なっており、宮大工の方の伝統工法にて加工された木材は、建築になった後も息をし続け、何年も長持ちをするそうです。

また、生きた木材で作られたフローリングなどは、健康や精神にも良い影響を与えている実例が多くあるそうです。

 

この日は、神奈川県の神社の鳥居を作った後の木材があり、そちらを見学いたしました。

鳥居の木材として選ばれた御神木は、このようにして宮大工の方々によって姿はかわっても、何百年も生き続けていくのだなと大変感動いたしました。

現在でも原寸で描かれているという建築模型は、建築物が300年持つことを想定し、300年後のきしみなどを経験からみて描かれるそうです。

その後、作業場にあります様々な壁や天井の違いを見学できる部屋や、邪気を払うと言われる麻を触ってみたり、写真では経験できない生の宮大工の制作物や、精神性に触れる体験をさせていただきました。

宮大工体験

見学ののちに、作業場にて塾生の青木さん指導のもと、2つの宮大工体験を実施いたしました。

一つ目が、鉋削りの体験です。

鉋(かんな)は、木の表面をツルツルにするための宮大工さんの道具です。木の四角い箱に歯がついており、お野菜をピーラーで向くようなイメージで木の外側を削り取ることができます。

鉋で木を削った時に出てくる木のクズは「削り華」と呼ばれ、名人による削り華は薄くて長く、厚さは髪の毛よりも薄く、反対側が透けて見えるそうです。

青木さんの見本ののちに、私たちも挑戦をさせていただきました。

 

一見簡単そうに見える鉋削りも、実際に行ってみると、体の揺れや心のざわめきで力加減が変わってしまったりと、なかなか難しく宮大工の方の精神的な修行の重要性を感じました。

研ぎ澄まされた集中力と、木への理解があるからこそ、最小限だけを削り取り、木を生かす素晴らしい建築物ができるのだなと感じました。

 

その後、宮大工さんの特徴でもある、釘を使わない「木組」のパズル体験を行いました。

接合部に釘を使わずに、木と木をつなぐ伝統工法である「木組」は、日本の湿度の高い気候の中でも、建築物が長持ちするための工夫だそうです。

木組を実際に間近で拝見すると、わずかな傾斜や、気が収縮した際のための工夫などが施されていると言うことがわかりました。

なかなか木組が分解されている姿をみることは日本人でもない体験だったため、一同興味津々に木組の模型の仕組みを理解しようと夢中になって取り組みました。

半原宮大工の造った建築物を見学

半原宮大工集団は、主に関東地域、そして神奈川県にある神社仏閣を手がけられており、有名どころでは、成田山の新勝寺や、昔の江島神社にあった門、相模川沿いの150ほどの神社仏閣、昔の江戸城の御殿などがあります。

曹洞宗 勝楽寺

半原宮大工の方々に宮大工のお仕事や考え方を学び、体験を終えたのち、半原宮大工集団が手がけた重要文化財である曹洞宗 勝楽寺の山門の見学へ伺いました。

勝楽寺の山門は、嘉永4年(1851年)に建てられました。

この山門は、木を生かす半原宮大工らしい建てられた当時の木のままで、塗料などは塗られておらず、そのスケールと細やかな彫刻にとても荘厳な雰囲気がございました。

半原宮大工の特徴は、その細やかな彫刻技術にもあるそうで、この山門にも美しい彫刻の数々が見受けられました。

当時多くの方の募金と想いを背負って、この山門を作られた宮大工の方は、大きな責任感とプレッシャーにも負けず、この荘厳で細やかな彫刻や、作業をなさっていたと思うと、宮大工の方の修行の大切さを実感いたしました。

山門の中央の柱の繋ぎの部分に刺さっている木材が飛び出ていたため、この理由を本村さまに伺ったところ、こちらは、数百年経過した際に、木が軋み、穴の大きさが変わっても調整ができるようにあえて飛び出させて、数百年後の宮大工さんへ託しているというお話を伺いました。

地元の大切な資源である木を大切にし、長く愛される建築を何世代にも渡りこのように守り続けるタスキがあることに大変感銘を受けました。

相模原市緑区 中野神社

その後、相模原市緑区にございます中野神社へ伺いました。

 

中野神社では、拝殿と本殿を半原宮大工の方が手がけられていると言うことで、勝楽寺の山門とはまた違った、建築物を拝見することができました。

中野神社では、是非海外の方がいらした際に、日本の伝統的な装束の着用体験や、正式参拝を経験して、日本の心を感じていただけたらと言うことで、打ち合わせをさせていただきました。

お写真は御法度のため、掲載はできませんが、中野神社の御本殿は目を見張ることの精密な彫刻の数々が施されておりました。

様々な日本の神話常重要な生き物の彫刻や、それぞれの彫刻の意味などを学び、より深く日本の心を学んだ時間となりました。

普段はなかなかお目にかかることができない御本殿ですが、是非海外の方にも半原宮大工の方の技術をみていただきたいと言う中野神社さまの取り計らいにより、このトリップに参加された方は間近で見学ができるそうです。

是非、気になる方はこの後アナウンスいたします愛川町をMiss SAKEとめぐるトリップに応募くださいね!

 

中野神社では、御神木である樹齢 約350年にもなる欅や、お神輿も拝見いたしました。

お神輿も彫刻が大変細かく、お神輿の入り口にある門の彫刻には、2匹の龍が門に巻きついているというもので、細やかな職人技術に一同圧巻でした。

 

 

絶賛計画中の神奈川県愛川町での地域の魅力を発見する特別な体験トリップ。

より多くの方に、日本の伝統技術や、日本の神様への考え方、そして心を知っていただく最高のトリップになりますよう、一生懸命計画をしているので是非楽しみにお待ちくださいね!

 

神奈川県愛川町の周辺には、神奈川の酒蔵も多くございます。

また、愛川町は水がとても綺麗な街としても有名で、この日私もお昼にいただいたのですが、地元の細麺でコシがある「愛川うどん」や「そば」も是非いらした際には味わっていただきたいなと思います。

また、詳細が決まりましたらこちらのブログでもご報告させていただきますので楽しみにしていてくださいね!

 

2023 Miss SAKE Japan / 神奈川

山田琴子

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