皆様こんにちは。2024 Miss SAKE Japan 南侑里です。
2025年2月18日、清酒発祥の地とされる伊丹の清酒が、国の「地理的表示(GI)」に指定されたことを記念するイベントが、「白雪ブルワリービレッジ長寿蔵」で開催され、私2024 Miss SAKE Japan 南侑里、そして2024 Miss SAKE 兵庫 阿江春果が参加いたしました。
伊丹は、「清酒発祥の地」として、日本の酒造りの歴史において極めて重要な役割を果たしてきた場所です。江戸時代以前、日本酒は「濁り酒」が主流でしたが、伊丹では「諸白(もろはく)」と呼ばれる画期的な製法が確立され、透き通った清酒の誕生へとつながりました。伊丹で生まれた「伊丹諸白」は、江戸の町でも評判となり、「下り酒」として全国へ流通し、日本酒文化の礎を築きました。今回のGI指定は、その歴史と伝統が正式に評価され、未来へと継承されることを意味する、極めて意義深いものです。
伊丹は、私が育った町です。幼い頃から親しんできたこの場所で、日本酒が持つ伝統と価値が正式に認められ、未来へと受け継がれる瞬間に立ち会えたことを、心から誇りに思います。
「GI伊丹」とは
GI(地理的表示)は、特定の地域で生産される酒類や食品の品質や評判が、その土地ならではの自然環境や伝統と密接に結びついていることを国が認め、知的財産として保護する制度です。今回、伊丹の清酒がGIに指定されたことにより、伊丹市内の水を使用するなど、厳格な生産基準を満たした清酒のみが「GI伊丹」として認められ、その名称を名乗ることができるようになりました。兵庫県内で日本酒がGI指定を受けるのは、「はりま」「灘五郷」に次いで3例目となります。
GI伊丹として認定された5銘柄
GI伊丹に認定された5つの銘柄は以下の通りです。
– 特選 白雪 伊丹諸白 大吟醸
– 特選 白雪 伊丹諸白 本醸造
– 辛口本醸造 老松 伊丹諸白
– KONISHI 大吟醸 ひやしぼり
– 特選 白雪 伊丹諸白 樽酒
これらの銘柄は、伊丹市内で採水された水のみを使用し、活性炭を使ったろ過工程を含むなど、厳格な基準を満たした日本酒であり、伊丹の酒造りの伝統と誇りを象徴するものです。 このGI指定は、伊丹の酒が国内外に向けて正式にその価値を証明されたことを意味します。
記念式典
この日の記念式典は大阪国税局様が主催し、酒造会社や関係者を含めた約80名が参加しました。
式典では、大阪国税局の木村秀美局長が祝辞を述べられ、 小西酒造 代表取締役 ・伊丹酒造協同組合 代表理事 小西新右衛門様、伊丹市長 藤原保幸様がご挨拶されました。
トークショーで学ぶ伊丹の歴史と日本酒文化
式典後、GI伊丹の意義と伊丹の歴史についてのトークショーが開催され、我々Miss SAKEも登壇させていただきました。
登壇者
伊丹酒造協同組合 代表理事 小西 新右衛門 様
市立伊丹ミュージアム 学芸員 新宮 由真 様
伊丹老松酒造 取締役 重村 侑哉 様
小西酒造 取締役 生産統括部長 石田 禎晴 様
2024 Miss SAKE Japan 南 侑里
2024 Miss SAKE 兵庫 阿江 春果
トークショーでは、市立伊丹ミュージアム 新宮 由真様が、伊丹の歴史について詳しくご説明くださいました。 私は伊丹で育ちましたが、このトークショーを通じて初めて知ることばかり。 伊丹がどのようにして清酒発祥の地と呼ばれるようになったのか、江戸時代から続く酒造りの文化がどのように発展してきたのか。自分が生まれ育った町の歴史を、新たな視点で学ぶことができ、大変勉強になりました。
鏡開き
トークショーの後、鏡開きが執り行われました。
登壇者
大阪国税局長 木村 秀美 様
国税庁 課税部 酒類業振興・輸出促進室 室長 遠山 秀治 様
伊丹市長 藤原 保幸 様
阪神北県民局長 宮口 美範 様
小西酒造 代表取締役 / 伊丹酒造協同組合 代表理事 小西 新右衛門 様
伊丹老松酒造 代表取締役 / 伊丹酒造協同組合 理事 武内 はるみ 様
2024 Miss SAKE Japan 南 侑里
2024 Miss SAKE 兵庫 阿江 春果
GI伊丹の銘柄と料理のペアリング体験
鏡開きの後、長寿蔵のレストランにてGI認定の5つの銘柄と料理のペアリング体験が行われました。
特に印象的だったのが、 「クリームチーズもろみ味噌添え」と「特選 白雪 伊丹諸白 大吟醸」のペアリング。クリームチーズの濃厚なコクと、もろみ味噌の奥深い旨味が、白雪 伊丹諸白 大吟醸の繊細でありながら品格のある香りと絶妙に調和し、一口ごとに広がる余韻が格別でした。日本酒は単なる「飲み物」ではなく、料理と組み合わせることで互いの魅力を引き立て合い、新たな味わいを生み出すものなのだと深く実感しました。
最後に
今回のGI指定は、伊丹の清酒がこれまで培ってきた伝統と品質が正式に認められた証であり、これを機にさらなる発展が期待されます。 私自身、これからもMiss SAKEとして日本酒文化の価値を伝え、地域の誇りを守るお手伝いをしていきたいと改めて感じました。日本酒の原点ともいえる伊丹の清酒が、これからも未来へと受け継がれていくことを願いながら、誇りを持ってその魅力を発信してまいります。
2024 Miss SAKE Japan 南 侑里