はじめに
皆様こんにちは。2026 Miss SAKE 秋田 飯田千有里です。
4月19日、「神田明神文化交流館 EDOCCO STUDIO」にて、第10回ナデシコプログラムが開催されました。
今回のテーマは「女性のヘルスケア」。将来お母さんになりたい人はもちろん、全ての女性が自分らしく輝き続けるための「一生モノの身体づくり」について、医学、栄養学、メディアといった多角的な視点から、各業界で活躍される女性リーダの皆様から講義をいただきました。自分自身仕事ばかりとなり健康面が疎かになっていた部分があるため、今回の講義は身に染みる箇所が様々ございました。濃密な1日の内容を本レポートにてご報告させていただきますので最後までぜひご覧下さい。
The theme for this session was “Women’s Healthcare.”We had the privilege of hearing from female leaders at the forefront of the medical, nutritional, and media industries. Their lectures focused on “Building a Body that Lasts a Lifetime”—a vital foundation not only for those who wish to become mothers in the future but for every woman striving to shine in her own unique way.
Personally, I realized that I have often prioritized my career at the expense of my health, so many aspects of the lectures truly struck a chord with me.
This report covers the highlights of this intensive, insight-packed day. I hope you find it informative and enjoy reading until the end.
■今回のプログラム内容
1.ヘモグロビン、体組成、骨密度測定
(一般社団法人ラブテリ スタッフ様)
2.女性特有の不調と食事・生活習慣
(一般社団法人ラブテリ ゼネラルマネージャー/博士(医学) 奈良岡佑南先生)
3.医食同源米コンソーシアムについて:金芽米弁当
(東洋ライス株式会社 企画広報部 佐藤彩花様)
4.メディアからみた「フェムテック、フェムケア」の変化や役割
(産経新聞社 フェムケアプロジェクトディレクター 日下紗代子様)
5.将来の妊娠に向けて、今からできる体づくり
(慶應義塾大学病院 産婦人科医/生殖医療専門医 内田明花先生)
6.健やかな女性を目指して ~プレコンセプションケアの視点から~
(一般社団法人ラブテリ代表理事 予防医療・栄養コンサルタント 細川モモ様)
7.トークディスカッション
(各先生方 + 一般社団法人 Miss SAKE代表理事 大西美香様)
①一般社団法人ラブテリ ゼネラルマネージャー/博士(医学)奈良岡佑南先生
ヘモグロビン濃度、体組成、骨密度測定
健康に関する講義を受ける前に、まずはヘモグロビン濃度、体組成、そして骨密度の3項目を測定しました。自分の身体が標準値と大きく離れていないかをここで確認していきます。
※こんなにニコニコしていますが、後でヘモグロビン濃度結果に驚愕します。
会社でも年に1回健康診断が行われるため、体重、BMI関連は痩せ柄には分類されましたが異常値には含まれず、体型タイプ別判定でも基準値を満たした結果を出すことができました。
BMIは「モデル体重」、「シンデレラ体重」、「美容体重」とも言われる数値があり、特に近年はBMI18以下を目指す若年女性が増える事象が発生しているそうで、ラブテリの皆様はこの状況に警鐘を鳴らしているそうです。女性の痩せ問題については第2項で詳しく取り上げます。
【モデル体重/シンデレラ体重/美容体重/標準体重・BMI比較表】
モデル体重:17
シンデレラ体重:18
美容体重:20
標準体重:22
| 身長 | モデル体重 (BMI 17) | シンデレラ体重 (BMI 18) | 美容体重 (BMI 20) | 標準体重 (BMI 22) |
| 155cm | 40.8 | 43.2 | 48.1 | 52.9 |
| 157cm | 41.9 | 44.4 | 49.3 | 54.2 |
| 159cm | 43 | 45.5 | 50.6 | 55.6 |
| 161cm | 44.1 | 46.7 | 51.8 | 57 |
| 163cm | 45.2 | 47.8 | 53.1 | 58.5 |
| 165cm | 46.3 | 49 | 54.5 | 59.9 |
また、ヘモグロビン濃度は12.1〜14.5g/dlが基準値とされるのですが、私の数値は驚愕の「10.3g/dl」…!これは妊娠中期の女性より低いとされ、貧血はじめ諸症状に問題が発生する数値とされます。
| 区分 | ヘモグロビン濃度(g/dL) |
| 異常なし | 12.1〜14.5 |
| 軽度異常 | 11.1 〜 12.0 |
| 要経過観察 | 11.0以下 |
| 私の数値 | 10.3 |
貧血気味だなと感じる時は多かったのですが、改めて数値で自分の位置を知ることができ、今回が健康を見直す機会となりました。
②一般社団法人ラブテリ ゼネラルマネージャー/博士(医学)奈良岡佑南先生
女性特有の不調と食事・生活習慣
続いて、順天堂大学特任助教も務められる奈良岡佑南先生より、医学的知見に基づいた講義をいただきました。テーマは「女性ホルモンとライフステージに応じた健康リスク」です。
2種類の「鉄」を知る:ヘモグロビンとフェリチン
よく「女性は鉄分が不足している」と言いますが、その鉄分には2種類あることを今回初めて学びました。
- ヘモグロビン(動く鉄): 血液中で全身に酸素を運ぶ「現金のキャッシュ」のような存在。
- フェリチン(貯蔵鉄): 体内に蓄えられた「銀行の貯金箱」のような存在。
今回、私のヘモグロビン数値が10.3g/dLと非常に低かったということは、貯金箱(フェリチン)がすでに底を突き、生命維持に不可欠なヘモグロビンまで不足し始めている可能性が高いということを意味しています。
奈良岡先生が繰り返し強調されていたのは、現代女性に深刻な「エネルギー不足」がもたらすリスクです。前述した鉄不足に加え、女性は「エネルギー」が特に不足しています。世界的に見ても日本人女性の「痩せ(BMI 18.5未満)」の割合は異常に高く、これが無月経や月経不順、さらには将来的な不妊や骨粗鬆症の原因となっているということでした。
脳はエネルギーが不足すると、生命維持に直接関わらない「生殖機能」を真っ先にストップさせてしまいます。つまり、過度なダイエットや欠食は、将来の自分への大きな負債となっている可能性が高いということです。
具体的なアドバイスとして、「毎食、片手の平一杯分のタンパク質(肉・魚・卵・大豆製品)を摂取すること」の重要性を学びました。タンパク質を意識することで、鉄分や亜鉛、ビタミンB群といった女性に不可欠な栄養素も自然と補給されます。自身の不調を「体質だから」と片付けるのではなく、日々の食事という「選択」によって、一生モノの身体を自分自身でデザインしていくことの重要性を教えていただきました。
【美と健康の6つの習慣】
① 朝ごはんを食べる
② 朝ごはんにタンパク質を食べる
③ 栄養のあるおやつを食べる
④ カフェインを1日300mg以下に抑える
⑤ 1日8,000歩あるく
⑥ 6時間以上眠る
最後に奈良岡先生に教えていただいた美と健康の6つの習慣をすぐに実行していきたいと思います!奈良岡先生ありがとうございました!
③東洋ライス株式会社 企画広報部 佐藤彩花様
医食同源米コンソーシアムについて
東洋ライス様は、今では一般的となった「無洗米」を世に送り出した食品会社であり、現在は新たに生み出した「金芽米」の普及に努められているということで、今回は企画広報部の佐藤彩花様より、お米と健康に関する講義をいただきました。
講義の中で衝撃を受けたのは、かつてお米は「医食同源」の考えに基づき、漢方や生薬として扱われていたというお話です。
漢字を見てみるとわかりやすいのですが、「米」に「康」を合わせると「糠(ぬか)」になり、「白米」を合わせると「粕(かす)」という字になります。江戸時代、精米技術が発達していなかった地方では玄米を食べることが主流だったのに対し、江戸では精米技術の向上により白米食が広がっており、地方から江戸に働きに出た武士や商人は、糠に含まれるビタミンB1不足が原因で「江戸わずらい(脚気)」になってしまったそうです。それほどお米、玄米には多くの栄養が含まれており、長きに渡り日本人の健康を保って来たと言えるのです。
糖質制限への警鐘:お米は体のガソリン
昨今の糖質制限がブームですが、佐藤様はこの流れに警鐘を鳴らされていました。というのも、お米を食べることは決して身体に悪いことではなく、様々なメリットを持っているためでした。
- 代謝の維持: お米(糖質)は車でいうガソリンであり、不足すると体は筋肉を分解してエネルギーを作ろうとするため、基礎代謝が下がり、かえって太りやすくリバウンドしやすい体になる。
- 理想的な栄養バランス: お米にはタンパク質も含まれ、お肉と違い、余計な脂質を摂らずにヘルシーにタンパク質を補給できる。
- 体脂肪になりにくい: パンやパスタに比べ、粒で食べるお米は咀嚼回数が増え、血糖値の上昇が穏やか(低GI)で腹持ちも良いというメリットがある。
最新技術「金芽米」のメカニズム
お米本来の栄養と白米の美味しさを両立させたのが、東洋ライス様の「金芽米」です。
お米は玉ねぎのように層構造になっており、白米にする過程で最も栄養豊富な「亜糊粉層(あこふんそう)」まで削り取られてしまいます。金芽米は、独自の精米技術でこの薄さ0.1mm以下の亜糊粉層と、胚芽の一部である「金芽」を残しています。
驚くべきは、炊飯時の変化です。亜糊粉層が水分をたっぷり吸収して膨らむ(炊き増えする)ため、同じ量のご飯を炊いても、お米の粒数は少なくて済み、結果として糖質約14%、カロリー約17%を自然にカットできるというのです。
実家が米農家であった私ですが、実はこの金芽米については初めて知り、「こんなにもいい所取りの精米があるのか…!!」と衝撃を受けました。
実際に金芽米のお弁当をお昼にいただきましたが、ツヤツヤでふっくらしたお米に更なる感動を得ました。ファイナリストの中のお米キャラとして、金芽米はじめ様々なお米についての知識も得たいと感じる講義でした。
佐藤様ありがとうございました!
④産経新聞社 フェムケアプロジェクトディレクター 日下紗代子様
メディアからみた「フェムテック、フェムケア」の変化や役割
午後からは、メディアの視点から女性の健康を捉える講義に移りました。産経新聞社で「フェムケアプロジェクト」を立ち上げられた日下紗代子様より、社会の変化についてお話しいただきました。
かつて「生理」や「更年期」といった女性特有の悩みは、メディアや公共の場で語ることはタブー視されてきました。しかし近年、「フェムテック(Female × Technology)」という言葉の普及とともに、これらの課題を社会全体で解決しようという動きが加速しています。
日下様は、メディアの役割は「課題を可視化し、社会の共通言語にすること」だと仰いました。情報を隠すのではなく、正しくオープンにすることで、女性だけでなく男性も含めた社会全体の理解とサポートが進みます。「月経痛が重いことを打ち明けたら仕事を減らされるのではないか」、「不妊治療をしていることを相談したら引かれるのではないか」と、相談事や不安にしていることがあればあるほどそのことに対する不要な不安要素も増えていきます。これを「アンコンシャスバイアス」と呼びますが、日下様はこのアンコンシャスバイアスを減らしていくことも、男女参画社会において重要なことであるとお話されていました。
また、昨今の問題とされる健康問題は男女どちらかだけが抱えている課題とは言えなくなってきているそうです。よく聞くテーマとしては不妊治療が挙げられますが、「更年期」も女性だけでなく男性にもある諸症状であり、男女両方が共に支え合ってく課題であると細川様は紹介されていました。男性、女性それぞれにある心身の辛さ、課題について共感し合える社会を目指していきたいですね。
講義の中では今年のmetropolitana3月号にて取り上げた「10年後の未来を想像しよう」というテーマについてもお話いただきました。なぜ10年なのかと言うと、2016年に施行され2026年3月末が期限となっていた女性活躍推進法が、10年延長されたためであります。2016年から2036年の20年をかけて、女性の活躍を国で進めて行くという意図が込められている延長であり、だからこそ中間地点である2026年に次のフェーズに向けた10年を考えていく必要があったのだと言います。
女性の心身の健康が当たり前に守られる社会を創るために、私たちがどのような言葉を選び、伝えていくべきか、メディアの面から改めて考えていきたいと感じました。日下様貴重なお話をありがとうございました!
⑤慶應義塾大学病院 産婦人科医/生殖医療専門医 内田明花先生
将来の妊娠に向けて、今からできる体づくり
産婦人科医として日々多くの患者様と向き合われている内田明花先生からは、生殖医療の最前線から現在の女性の健康問題、不妊治療の現況について講義いただきました。
特に心に響いたのは、「卵子の数は生まれた時に決まっており、増えることはない」という生物学的事実です。そして、卵子の質も年齢とともに変化していきます。内田先生は、不妊治療の技術がどれほど進化しても、若いうちからの「プレコンセプションケア」は重要であると仰られていました。
「知らないことで、未来の選択肢を狭めてほしくない」。先生のこの言葉には、多くの女性を診てこられたからこその重みが感じられました。正しい知識を持つことは、未来の自分と、未来の家族を守るための「最強の盾」になるのだと確信し、これからの生活を見直していきたいと感じました。
内田先生、貴重なお話をありがとうございました!
⑥一般社団法人ラブテリ代表理事 予防医療・栄養コンサルタント 細川モモ様
健やかな女性を目指して ~プレコンセプションケアの視点から~
講義の総仕上げとして、ラブテリ代表の細川モモ様より、日本の未来を左右する「栄養と健康」の壮大なテーマでお話しいただきました。
細川様が提示されたデータは衝撃的でした。お母さんの栄養状態(特に痩せ)が、生まれてくる赤ちゃんの出生体重に影響を与え、その子が将来、糖尿病や高血圧などの生活習慣病になりやすくなるという「DOHaD(ドハド)」理論。つまり、私たちの今の食生活は、自分一人の問題ではなく、次世代、さらにはその次の世代の健康まで規定してしまうのです。
ビタミンDの不足がもたらす不妊リスクや骨の健康への影響、DHA(魚の脂)が子供の脳の発育に与える影響など、一つ一つの情報がエビデンスに基づいて語られました。「日本を強く豊かな国にするためには、まず女性が健康でなければならない。特に女の子を妊娠している女性は孫の代までの卵子を育てているということになる。自分の身体の健康だけではなく、孫の代まで続く栄養を女性は持っておかなくてはならないということだ」という言葉に「ハッ!」とさせられた自分がいました。隔世遺伝という言葉がありますが、私自身も祖母から受け継いだ能力や性格などを強く感じていたため、母以上に祖母が健康に大切に私の細胞を育んでいてくれたのかもしれない、自分もいつかの子どもを授かる機会に備え、健康な身体作りを意識していく必要があるのだと感じました。
また、細川先生の講義の中で強く触れられていたのは「女性の社会進出」と「女性の健康問題」が拮抗している現状にあるということでした。女性が社会で活躍すればするほど、痩せ体型の増加、うつ病増加が深刻化し、また、晩婚化による出産年齢の高齢化や不妊治療者の増加という問題も挙げられ、女性の健康に対する社会保障の充実化も求められているということでした。私自身会社員の身ですが、確かに仕事をすればするほど自分自身の身体の扱いが疎かになっていると感じました。無意識のセルフネグレクト、といったものでしょうか。先生も取り上げられていましたが、朝ごはんを食べないことが日常となっており、空腹感も感じられず「身体の慣れ」と認識していたことが、女性の栄養失調の原因であるということでした。このような問題から、細川先生は企業への取り組みとして「会社側からの朝ごはんの提供」を提案されているそうです。この取り組みは是非とも自分の働いている会社でも導入いただきたいため、朝ごはんの重要性について改めて自分でも考えてみたいと感じました。
未来を作るのは「今」の自分の身体であることを再認識することができた時間でした。細川先生ありがとうございました!
⑦各先生方+一般社団法人 Miss SAKE 大西美香代表
講義後のトークディスカッション
プログラムの最後には、講師の皆様に加え、大西美香代表、2025 Miss SAKE Japan 館野知里様、2025 Miss SAKE 準グランプリ 弭間花菜様に登壇いただき、ファイナリストからの質問を受けながらトークディスカッションをして頂きました。大西代表と館野様は海外出張の合間のご参加となり、本当に貴重なお時間をいただいた中でお話を頂きました。
今回私は細川先生の講義内容についてご質問させていただきました。
【質問内容】お話いただいた部分で、国策として女性の社会進出が進められる一方で、女性の健康問題をもっと大切にしていかなければならないという拮抗する課題があると感じた。この女性の健康推進のために、国への訴求や国策への反映を目的として、何か取り組まれている事業があればご紹介いただきたい。
これに対し、細川様からは、政策立案において非常に重要視される「EBPM(証拠に基づく政策立案)」の視点から回答をいただきました。
細川様:女性の健康に税金を投入するためには、「なぜ女性だけに税金が必要なのか」を数字で証明しなければならないという厳しい現実。しかし、女性の健康を改善することが、結果的に医療費の削減や生産性の向上に繋がるというエビデンスが蓄積されつつあり、今まさに「女性の健康を『福祉』から『投資』に変えていく転換期」にある。
現在は転換期であり、政府の今までの取り組みとは拮抗してしまったのは現状であるものの、ラブテリ様の統計調査や研究調査が積み重なり、今後は女性の健康への「投資」が行われるようになることを願いたいと感じました。
結びに
今回のプログラムは数年前からナデシコプログラムで恒例とされている内容。その背景には大西代表自身が感じられた女性の健康問題に関する強い思いがありました。大西代表自身からその背景を伺い、改めてこの日を通じて未来の自分のためにも今の自分の身体について見直したいと考えることができました。また、各先生方のお話を聞き、改めて、健康とは与えられるものではなく、日々の選択と知識によって「自分で守り、育むもの」だということを学びました。
熱心にご指導くださった全ての先生方、事務局の皆様、本当に素晴らしい機会をありがとうございました。Miss SAKEとして、表舞台に立つ女性として、今回の学びを大切にして将来に繋げていきたいと思います。
This program has become a staple of the Nadeshiko Program over the last few years. At its heart is the profound dedication of Representative Onishi, fueled by her own experiences and concerns regarding women’s health issues. Hearing the background directly from her allowed me to reflect on my own physical well-being and motivated me to take action for the sake of my future self. Furthermore, listening to the experts reaffirmed a vital truth: health is not something simply given to us; it is something we must protect and cultivate ourselves through daily choices and informed knowledge.
I would like to express my deepest gratitude to all the instructors for their passionate guidance and to the secretariat for providing such a wonderful opportunity. As a Miss SAKE and a woman standing in the public eye, I will cherish these lessons and carry them forward into the future.
2026 Miss SAKE 秋田 飯田千有里



































