皆様、こんにちは。
2024 Miss SAKE Japan南侑里です。
空の青さが真夏の到来を告げている7月30日から3日間、「第3回 国際発酵醸造食品産業展」に2024 Miss SAKE 準グランプリ 宮澤麗さん、2024 Miss SAKE 準グランプリ 寺崎千波さん、2024 Miss SAKE 京都 津田朋佳さん、そして私2024 Miss SAKE Japan 南侑里が伺いました。
『国際発酵・醸造食品産業展』とは、食材を微生物などの作用で発酵させることによっての味の向上、保存性の向上、食材や調味料などの生成、更には健康への効果増大などの様々なメリットを向上させることのできる食品産業の中でも最も歴史の古い加工食品である【発酵食品】【醸造食品】にスポットを当てた日本唯一の専門展です。
日本酒業界を大いに支えているのは、醸造機器や醸造用品。
そんな醸造機器や醸造用品には各メーカー様の想いが込められているのです。
今回は『国際発酵・醸造食品産業展』に参加させていただき、熱い思いを伺いながら醸造機械の知識を深めてまいりましたので、お話をお伺いしたブースについてご紹介させていただきます。
2024 Miss SAKE 準グランプリ 宮澤麗さん、2024 Miss SAKE 準グランプリ 寺崎千波さん、2024 Miss SAKE 京都 津田朋佳さんのブログでは、また別のブースのご紹介をしておりますので、ぜひそちらもご覧いただけましたら幸いです。
新洋技研工業株式会社
新洋技研工業株式会社様で開発された「サーマルタンク®︎」は日本酒業界では、大変聞き馴染みのある名前です。
サーマルタンク®︎とは、は冷媒ガス循環方式または冷媒液循環方式のタンクと冷却装置が一体化された「冷却装置付タンク」のこと。
その理由は、第1号機は昭和60年に誕生して以来「サーマルタンク®︎」は 全国各地の日本酒メーカー、地ビールや、ワイナリーなど幅広い醸造業界に愛され大小あわせて、酒蔵や醸造工場に7,000基以上もの数が納入されているのです!
私自身も日本酒のお勉強も兼ねて各地の酒蔵見学に行かせていただいておりますが、新洋技研工業株式会社のサーマルタンクは何度も目にしております。
しかし、これまで機械について詳しくは伺えておらず。今回たくさんお話を伺うことができ大変幸せでございました。
「重労働を軽減し、円滑な酒造りを進める方法はないだろうか?」という考えのもとに生み出された「サーマルタンク®︎」ですが、様々な種類がございます。以下今回ご紹介いただきました4種類です。
①サーマルタンク®︎
「サーマルタンク®︎」は、タンク と冷却装置を一体化させた、冷蔵機能付きのタンク。
基本構造は、タンク下部に設置されている冷凍機から送り出される冷媒がタンク側面に取り付けられたコイル内を循環し全体を冷やしていきます。
②サーマルUSタンク
サーマルタンク®︎をより仕込みと貯蔵に進化させたもの。このタンクでは、ブラインの温度を任意に設定し、タンク内容物を冷却することができるまた、タンクには底面ヒーターが備わっており、「冷え込み」を防止することができます。
③ネオサーマルタンク
サーマルタンク®︎を、より貯蔵用に進化させたものがネオサーマルタンク®︎です。このタンクはインバーター冷凍機を採用しており、容量の1/3の端桶でもマイナス域での貯蔵が可能となりました。
④ACサーマルタンク
こちらのACサーマルタンクはこれまでのサーマルタンクとは違いタンク内の上部・中部・下部で温度を変えられる仕組みになっているそうです。
上部だけ冷やすと、どんどん上部の液体が冷やされ、冷たくなると重くなり冷たい部分の液体が下がってくる。そうすることで温かい液体が上の方へ移動するので、かき混ぜなくても温度を均一にすることが可能なのだそうです。
「かき混ぜる」という大変な工程を、簡単にし造り手様の負担を軽減してくれる。ACサーマルタンクは、たくさんの愛が詰まったタンクなのだと改めて実感いたしました。
その他にも人が入って掃除することの多かったサーマルタンクを掃除するための装置などがあり、衛生的にも造り手様の怪我防止にもなるとのことでした。
今回新洋技研工業株式会社のブースではとてもたくさんの機械があり、まだ販売されていない機械までございました。
まだ販売されていないからこそ、今回の「第3回 国際発酵醸造食品産業展」でお客様から意見を伺うことができニーズを探ることができる。大変ワクワクするブースでございました。
新洋技研工業株式会社 代表取締役社長 大辻節子様は、Miss SAKEを日頃から応援していただいております。
昨年に引き続き優しいお言葉をたくさんかけていただき、たくさん背中を押していただきました。
代表取締役社長 大辻節子様、新洋技研工業株式会社の皆様、大変学びとなった時間をありがとうございました。
塚本鑛吉商店
明治42年会社のお名前にもある塚本鑛吉様が帝国酒醤油新報社設立し帝国酒醤油新報を発刊したことからスタートし、大正6年から醸造用品業を始められました。
そこから食品・醸造機器一筋100年。主力商品は、濾過機、パストライザー、充填機、ラベラーだそうです。代表取締役の塚本 泰嗣様は、日本醸造用品組合の理事長も務めておられます。
今回出展されたブースでは、以下の機械が並んでおりました。
塚本鑛吉商店様の目玉商品である酒用3リットルサーバーは、醤油でよく目にする真空パックを使用しお酒の酸化防止しフレッシュさをキープしてくれるという商品です。
日本酒は酸化で風味が落ちてしまうものですが、こちらのパックに真空で詰めてこのサーバーで飲むことで出来立てを常に楽しむことができるのです。
真空ですので、飲みきっていなくても途中で取り替えも可能でお味違いを楽しんだり、また別のお酒を楽しんだりもできるのだそうです。
酒蔵様が求めておられるものだけを作っておられるのではなく、その先にいる飲み手が常に何を求めているのかを考えておられるのだと肌で感じ、その愛に大変感動いたしました。
代表取締役 塚本 泰嗣様、塚本鑛吉商店の皆様大変貴重なお話を聞かせてくださりありがとうございました。
銘醸機械株式会社
2023年に設立100周年を迎えられた銘醸機械株式会社様は、宮城県仙台市を拠点とし清酒・ワイン・味噌醤油、清涼飲料水など用の機械・瓶詰プラントの販売・搬入設置及びそれら機械のメンテナンス・修理業務を行っておられます。
今回出展されたブースではジェラートメーカーのCARPIGIANI様、瓶詰め工場用洗剤ケイポールのケイセイ化学工業株式会社様がいらっしゃいました。
私たちはMiss SAKEは、銘醸機械株式会社様のブースにてCARPIGIANI様の純米酒ジェラート・グラニテの試食のお手伝いさせていただきました。
「第3回 国際発酵醸造食品産業展」が開催された3日間、大変気温が高い日でございましたのでジェラート・グラニテともに大人気でございました。
日本酒をこのような形で楽しめるとなると若い女性にも注目を持ってもらいやすくなり、グラニテは水・糖分・レモン汁も入っておりアルコール分が4%に下がるため、日本酒がさらに手に取りやすくなるなと感じました。
今年のナデシコプログラム 宮城県研修では大変お世話になり、長年Miss SAKEを応援してくださっている銘醸機械株式会社様。
今回も銘醸機械株式会社 取締役会長 澤田明治様、代表取締役社長 澤田明利、銘醸機械株式会社の皆様が大変温かく迎えてくださいました。
三日間大変お世話になりありがとうございました。
サタケ
サタケ様は、人類の三大主食である「米」「麦」「とうもろこし」を中心に食品全般に関わる加工機械および食品の製造販売などを行っておられます。
中でも核となるのは創業以来積み上げてきた米の加工技術で、現在では穀物乾燥調製施設や精米プラントなど収穫・調製加工・精米の全工程で使用される機械・設備を生産し国内はもとより世界約150か国に供給しておられます。
今回出展されたブースでご紹介頂いた「真吟(扁平)精米」は、従来の精米方法とは違い米表面のタンパク質をより効率的に削ぎ落とし、中心部のでんぷんの削りすぎを軽減することを実現した精米技術です。
従来の精米方法は、玄米の幅・厚さよりも長さ方向を重視して削るため、削れば削るほど米は丸みを帯びていました。そのため、厚さ方向のタンパク質が十分に取り除けず、必要成分(でんぷん)を削りすぎていたのです。
それに対し「真吟(扁平)精米」は、玄米の長さ・幅よりも厚さ方向を重視して削るため、精米歩合が低くなるほど平らな形状になります。そのため、従来精米では不十分であった厚さ方向のタンパク質の除去が可能になり、必要成分(でんぷん)の削りすぎが軽減されたのです。
弊社従来機と比較すると、タンパク質の削減量が30%UPし、同等のタンパク質であれば、精米時間を約60%削減することが可能となるそうです。
お米も無駄なく利用が可能、且つ精米時間も削減されることで使用エネルギーも軽減されるということでSDGsの観点からも大変良いということで、まさに最先端をいく機械であると確信いたしました。
精米方法によってお味が変わり、お米の頭を残すとマスカットような味がする確率が高いという研究結果もあるとのことで、とてもワクワクするようなお話をたくさんお聞かせくださり、日本酒業界の今後がさらに楽しみになりました。
株式会社サタケの皆様、たくさん貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。
ー3日間を通してー
今回15のブースを回らせていただき、たくさんお勉強をさせていただきました。
これまで日本酒の造り方ついては学んでいたものの、機械の詳しいお話まではお聞きすることができておらずでございましたので、今回様々な方面から日本酒の作り方について学ばせていただくことができ、大変光栄な時間でございました。
今回の国際発酵・醸造食品産業展を通して日本酒のことがさらに好きになったことは間違いありません。
今回感じた醸造機器や醸造用品の各メーカー様の想いを胸に日本酒の美味しさ・素晴らしさを世の中に広めてまいりたいと思います。
そして今回1日目に行われましたレセプションパーティーにおいて、全国醸造機器工業組合 理事長 大辻節子様、日本醸造用品組合 理事長 塚本泰嗣様が一般社団法人Miss SAKEのご紹介をしてくださいました。
大変光栄でありがたいことでございます。改めまして一般社団法人Miss SAKEを代表いたしまして御礼申し上げます。
ありがとうございました。
これからも日本酒業界ならびに醸造機器・醸造用品業界が発展いたしますよう尽力いたしますので何卒宜しくお願い申し上げます。
3日間大変お世話になりありがとうございました。
2024 Miss SAKE Japan南侑里