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第5回ナデシコプログラムレポート~「日本酒」の魅力を伝える役割を担うということ~2025 Miss SAKE 秋田 嶋宮里紗

第5回ナデシコプログラムレポート~「日本酒」の魅力を伝える役割を担うということ~

皆さん、こんにちは。2025 Miss SAKE 秋田 嶋宮里紗と申します。

この度は、多くの方に愛されている東京都福生市の酒蔵「石川酒造」様にて開催された第5回ナデシコプログラムについてレポートいたします。

今回の講義内容については以下の通りです。

①TikTokライブ×マーケティングの次世代PR戦略(講師:COnCHA代表取締役 河合慶一朗様、取締役 遠藤祥平様)
②伝統と革新を繋ぐ石川酒造の挑戦(講師:石川酒造18代目 石川彌八郎様)
③「酒税」から見える日本酒業界の未来(講師:京都大学公共政策大学院 特別教授 百嶋計様)
④チーズ酒粕鍋と日本酒のフードペアリング

TikTokライブ×マーケティングの次世代PR戦略(講師:COnCHA代表取締役 河合慶一朗様、取締役 遠藤祥平様)

COnCHA代表取締役 河合様、取締役 遠藤様より、TikTokライブを活用したPR方法についてご教示いただきました。

TikTokは、私自身、全く使用したことがないアプリで、もちろんTikTokライブも見たことがありませんでした。情報発信の手段は、TikTokだけでなく、InstagramやYouTubeもあるた中で、「なぜTikTokでライブをすることがPR手段として有効なのか?」疑問を持った状態で講義に参加しました。

講義を聞く中で、「なぜ、TikTokライブが最も適したPR手段なのか?」ということが分かりました。それは、初心者でも挑戦しやすく、リアルタイムでのリスナーとの交流することで個人の魅力を最大限に伝えられるからです。TikTokライブは、著名人ではない人を応援する視聴者側に支持されているため、知名度がない人でも多くの方に知ってもらい、見てもらう機会を創出できるということが分かりました。

COnCHA様の講義では、実際にどのようなTikTokライブをすれば、多くの方に注目していただけるのかというコツやポイントを教えていただきました。そのコツを一言でまとめるなら「TikTok側の“喜ぶ配信”をすること」です。視聴者がつい立ち止まりたくなるような配信環境作りや配信時の表情や目線、服装や背景への配慮、そしてプロフィールの作り込み方法がいかに大切なのかを教えていただきました。

COnCHA様の講義を受けて、自身の強みである表現力や趣味(絵・カラオケ・秋田愛)を活かして私自身について知っていただくために、今後は、1日1時間、週3日のライブ配信を目標に活動していきたいと思います。画面内ではあるものの、人前に出てお話するライブでは、情報の正確性やプライバシー保護などにも留意し、視聴者の方が心地よく配信を見ていただけるようなコンテンツをお届けしたいです。そして、私というパーソナリティを入口に「日本酒」や「Miss SAKE」について知っていただきたけるように工夫してまいります。

伝統と革新を繋ぐ石川酒造の挑戦(講師:石川酒造18代目 石川彌八郎様)

石川様からの講義では、日本酒業界の市場についての説明や、課題を受けて石川様が挑戦されされている革新についてお話いただきました。

Miss SAKEに選出いただいた時から、私は日本酒をつくられている生産者側とその日本酒を楽しむ生活者側の架け橋になりたいと思っておりました。そんな中で実際に日本酒をつくられている石川様のお話を直接お伺いできたことは、とても貴重な機会になりました。

日本の酒蔵が8割も減少したという現状がある中、石川様は日本酒造りだけでなく、ビール造りやレストランの運営、音楽活動まで分野を広げて日本酒づくりを続けておられます。

その変革の裏には、日本酒を楽しんで吞んでいただきたいという前向きな想いと日本酒だけでは商売的に厳しくなってきているという現状に負けない熱い想いを感じました。また、後継者不足やM&Aによる経営体制の変化に対しては、いかに石川様のご子息に日本酒造りの担い手になってもらうかを考えておられました。

その一工夫としてご子息が誕生された際に、石川酒造様の敷地内にお花の苗木を植えられており、「日本酒をつくりたいという気持ちが醸成するように」との願いを込めて大切に育てておられました。後継者不足で日本酒づくりを諦めざる蔵もあると聞いたことがあったため、このようにご子息の気持ちに負担をかけずに、酒造を継ぎたいと自発的に思うように工夫されている点が、ユーモアに溢れる石川様のお人柄の表れでとても感動いたしました。

贅沢なことに、酒蔵の中にもご案内いただき、日本酒造りの工程である「並行複発酵」についてや、分解された糖を食べる見えない微生物である酵母の働きについて分かりやすく、楽しく教えていただきました。酒蔵で使用されていたタンクには、「昭和」という文字があり、長年このタンクで美味しい「多満自慢」が造られていたのだなと、改めて杜氏様の並々ならぬ努力を肌で実感することができました。

また、石川様は「日本酒業界は狭い」という言葉と「適正飲酒の促進」について何度も語られておられました。Miss SAKEとして活動する以上、単なる“情報発信者”ではなく、業界の一員としての心構えを再度見直し、日本酒づくりの背景理解や造られている方々への敬意を忘れず、日本酒を楽しんで嗜んでいただけるように魅力を発信していきたいと思いました。

「酒税」から見える日本酒業界の未来(講師:京都大学公共政策大学院 特別教授 百嶋計様)

京都大学公共政策大学院 特別教授 百嶋様からは、国税庁の役割や、日本酒と国税庁との関わりについて詳しく解説いただきました。

講義を受ける前までは、国税庁がどのうようなお仕事をされているのかや、日本酒とどのような関係があるのかが分かりませんでした。しかしながら、百嶋様の講義を受けて、国税庁は、国民が自発的に納税義務を果たすのを助ける役割を担っており、確定申告のサポートや税金の仕組みについて教えてくださるお仕事だということを知りました。また、日本酒との関係については、「酒税」という国家財政の財源を収集する点で関わりがあることが分かりました。それだけでなく、酒類業の健全な発達のために、酒類の地理的表示(GI)制度を設けたり、日本産酒類の輸出を促進したり、輸入規制措置を設ける取り組みがされていたことも知りました。特に輸出については、酒税が免税になるため、一見すると国税庁が求める「酒税の税収」には繋がらないため関係ないことに見受けられますが、酒類業の健全な発達のために支援しているという新たな国税庁の役割を学ぶことができました。

日本酒業界の発展は、日本酒の造り手や流通業界によって発展したのではないかと考えていた私にとって、国税庁が促進する支援は驚きの連続でした。日本酒業界の発展を支援されている国税庁の後援を受けて、Miss SAKEとして活動できているのだという自覚を持ち、私なりに日本酒業界を盛り上げるためにできることを全うしたいと改めて感じました。

チーズ酒粕鍋と日本酒

講義終了後、夕飯にはチーズ酒粕鍋とご当地の日本酒やおつまみのペアリングをさせていただきました。チーズ酒粕鍋については、下記のレシピにて実践いただけますので、ぜひご賞味ください。

<チーズ酒粕鍋の作り方>

材料(2人分)
  • 豚肩ロース肉(薄切り) 200g
  • 白菜 300g
  • 長ねぎ 1/2本
  • しいたけ 4枚
  • ミニトマト 4個
  • カマンベールチーズ 1個
  • 花かつお 15g
  • 熱湯 700ml
  • 酒粕 100g
  • みそ 40g
作り方
  1. 土鍋の上に花かつおを入れたザルを乗せ、熱湯を回しかけてだし汁をとる。
  2. 酒粕はちぎってボウルに入れ、①のだし汁100mlを加えてほぐし、5分置いてやわらかくなったところにみそを加えて混ぜておく。
  3. 白菜は白い部分を3cm、葉の部分を5cm長さに切り、長ねぎは1.5cm幅の斜め切りにする。しいたけは軸を切り落とし、中心に飾り包丁を入れる。豚肉をひと口大に切る。
  4. カマンベールチーズは上部に6等分の切り込みを浅く入れ、ミニトマトはヘタを除いておく。
  5. だし汁の残りを①の土鍋に③を入れて火にかける。食材がやわらかくなったら、②を加えて煮溶かし、更に④を加えて蓋をし、約5分煮て味を馴染ませる。

また、今回のチーズ酒粕で使用した「豚肉」は、「湘南みやじ豚」を使用させていただきました。こちらの「湘南みやじ豚」は、全く臭みがなく柔らかでとても上品な味わいでした。なぜ、こんなにも美味しい豚肉なのかが気になり、公式サイトを拝見すると、大量生産ではなく「作れる分だけの生産方法」と豚たちにとってストレスのない環境づくりが美味しさの秘訣だと知ることができました。ぜひ、「湘南みやじ豚」もご賞味ください。

「湘南みやじ豚」のご参照サイト:https://brand.miyajibuta.com/greeting/

今回のチーズ酒粕鍋と共に味わったのは、下記の日本酒です。

どれも美味しいのはもちろんなのですが、甘味の後にぴりっとした辛味がくる締まる日本酒もあれば、艶やかな口当たりでほのかにお米の甘味が一貫する日本酒など、日本酒の味わいの多様さを楽しむことができました。

  • 多満自慢 純米無濾過
  • 多満自慢 雄町 生酒
  • 多満自慢 純米吟醸(さらり・やわらか)
  • 多満自慢 辛口吟醸(軽快・すっきり)
  • 純米大吟醸 きたしずく45直汲生原酒 三千櫻酒造株式会社
  • TOKACHI KAMIKAWA TAISETSU 上川大雪酒造株式会社
  • 純米吟醸ささら あたごのまつ 株式会社新澤醸造店+K
  • 鳩正宗 はせがわ酒店 長谷川浩一×杜氏 佐藤企 鳩正宗株式会社
  • 刈穂 純米吟醸生酒 春 Kawasumi “sakura” label 秋田清酒株式会社
  • 東光 純米吟醸原酒 株式会社小嶋総本店
  • 天空の里 こうのとり 純米酒 あたらしや酒店
  • 幸せのめぐみSai

私は、今回の日本酒紹介で、秋田県を代表し、「刈穂 純米吟醸生酒 春 Kawasumi “sakura” label」と「いぶりがっこ」を持参いたしました。秋田清酒株式会社様の刈穂酒造様で造られた「刈穂 純米吟醸生酒 春 Kawasumi “sakura” label」は、山廃仕込みという伝統技法を採用しており、低温で約60日という長期発酵をしているだけでなく、全量酒槽しぼりで、手間をかけて丁寧につくられている新酒です。味わいは、中辛口で、飲んだ瞬間は、春の訪れを期待させる柔らかな口当たりと爽やかな甘さが広がります。口に含むとぴりっと締まる辛さが徐々に現れ、春が簡単には訪れないもどかしい秋田の気候を連想させます。そんな「刈穂 純米吟醸生酒 春 Kawasumi “sakura” label」に確実に合うおつまみとして、地理的表示(GI)にも登録されている秋田の名産品「いぶりがっこ」をお持ちしました。今回のお鍋である「チーズ酒粕」にも相性抜群で、中辛口の日本酒に「食感」という楽しさと「冬の長さ」を彷彿させ、秋田の風土を楽しめる一品でした。

今後も各都道府県のファイナリストが、おすすめの日本酒とおつまみを持参してくださるので、日本酒を通じて、日本の四季や風土の多様さを楽しみたいと思います。

2025 Miss SAKE 秋田 嶋宮里紗

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