皆様こんにちは。
2023 Miss SAKE 静岡 古橋花菜です。
3月26日日曜日に、第6回ナデシコプログラムを受講しましたので、ご報告します。
講義内容
1、日本舞踊体験稽古(藤間流勘右衛門派 藤間美都也(ふじまみつや)様)
2、健康になる食事(株式会社コープニュース代表取締役 編集者 田中陽子様)
3、最先端の宇宙開発そして人文社会との関連性(国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構 研究開発部門 主任、一般社団法人ニュースペース国際戦略研究所NGSL 岩渕 泰晶様)
美しく舞う「日本舞踊体験」
藤間流の藤間美都也様より、日本舞踊体験の講義をしていただきました。
お稽古前には、日本舞踊は踊りの美しさだけでなく内面からの美しさも大切であるというお話をいただきました。
家族・友達・会社・会場の石川酒造様・社団の方々等、この場にいられることに感謝の気持ちを忘れないでくださいというメッセージが印象的でした。
当たり前のことでありながらも、常に意識するべきことであると思います。
ナデシコプログラムに参加できているのは、本当にたくさんの方々がご協力くださっているからであるということを常に心に留めておきたいと思います。
お話いただく中で、大変共感し、心に響いたものがあったためご紹介いたします。
藤間先生は日本舞踊を15年間やっていらっしゃるとのことですが、私自身も書道を15年以上続けてきており、内容は違えど先生と同じようにお稽古に通う日々を過ごしてまいりました。
お稽古は学校と違い、義務ではありません。自発的に通うものです。
仕事や勉強などがある中でのお稽古は、時に忙しさに負けてしまいそうになることもあります。
そんな時、「自分で始めたことに責任を持って最後まで続けましょう」という先生のお言葉にとても共感するとともに心に響きました。
別のことを言い訳にして、できないというのではなく、できるように工夫して努力をすることが大切なのです。
藤間様は「続ける強さとしなやかさを持ちましょう」とおっしゃっていましたが、大好きなことを続けるにも強さが必要であると改めて感じました。
私は、今まで自分で決めたことはどんなことがあろうとも、最後までやり切るように徹底してきました。
例えば、留学や書道もその一部です。
それだけ強い気持ちを持って臨めることに出会えただけでも奇跡的な運命だと感じています。
実は、このMiss SAKEに応募したのも自分で強い気持ちを持って決めたことです。
どんなに辛いことがあったとしても最終選考会まで諦めず、成長できるように“強さとしなやかさ”を兼ね備えてナデシコプログラムに参加したいと改めて思いました。
さて、日本舞踊は私にとって初めての経験でした。
不安もありましたが、丁寧に基礎からご教授いただき、先生の三味線の演奏に合わせて日本の伝統的な歌曲である「さくら さくら」を踊り切ることができました。
振袖を着て踊ることは、見た目以上にハードでしたが、日本人女性としての教養がまたひとつ増えたと思うと大変嬉しい気持ちでいっぱいでした。
振りの一つ一つで、物語が進んでいくというのがとても面白かったです。
日本舞踊の基本姿勢をマスターすると半年ほどで「首が長くなった?」と言われた生徒さんがいらっしゃったそうですが、首だけでなく脚も鍛えられ引き締まるそうです。
今後は日常生活でも日本舞踊の基本姿勢を意識してみようと思います。
最後に藤間様が「松の緑」という名曲を披露してくださいました。「立派な松になりますように」「芸事が上達しますように」「大物になりますように」という意味が込められた曲だそうです。基本的な曲でありながら、10年後・20年後に踊った時に踊りが変わっていてほしい曲であると教えてくださいました。
目の前で圧巻の踊りを見させていただき光栄でした。ありがとうございました。
食の現実
株式会社コープニュース代表取締役 編集者 田中陽子様より、食事学の講義をしていただきました。
「フード・インク」というドキュメンタリー映画を見ました。普段スーパーに陳列されている食肉がどのような過程を経てきたのかをあまり気にしたことがなかったのですが、食の現実を考えさせられました。
社会人になってから、なるべく添加物の少ない食材を選ぶように心がけていたものの、食に関する知識をもっと身につけなければ本当に健康的な食生活は送れないと感じました。
農業・畜産業の現実にショックを隠すことができませんでした。私にはヴィーガンの友達が何人かいますが、初めて彼女らの気持ちが理解できたような気がしました。
田中様によると、スーパーやコンビニに置いてある加工食品の大豆は、ほぼ全て遺伝子組み換えのものだそうです。大豆の国内自給率はたったの6%。残りの94%は海外から持ってきているのだそうです。
国内では遺伝子組み換えの大豆を生産してはいけないため「国産大豆」であれば遺伝子組み換えではないので安心です。
これからは、必ず国内産かどうかを確認してから購入しようと決めました。
とはいえ、完全に組み替えていないというのは難しく、日本では5%、韓国では3%、EUでは0.9%混ざっていても遺伝子組み換えではないという表示をしても良いことになっているのだそうです。
日本では2023年4月から消費者庁の遺伝子組み換え表示制度が改正されます。
しかし、特にメディアで大きく特集されることもなく多くの国民は知らないというのが実態です。
自分から情報を取りに行くことが今の社会では必要とされていることに今回気付かされました。
「分かっていて選ぶのは仕方がない。しかし、何も知らずに安いからといって食品を選んでいるのは、大企業の罠にはまってしまっているだけです。体に悪いものを知らぬ間に取り込んでいるのが一番良くないことです。」
というお話がとても印象に残りました。
有機の作物を日本の作物全体の25%を目標としているにもかかわらず、現在は日本のすべての畑の0.2%しか有機作物がないのだそうです。
ロシア・ウクライナの影響もあり、化学肥料が手に入りにくくなっている現状は、食においては良い影響を及ぼすかもしれない、みんなが買わなければ作らなくなり良い循環になると田中様はおっしゃいます。
「食は想像以上に将来に関わっているので、食べ物への興味を失わないでください。」というメッセージをいただきました。このレポートを通じて、読んでくださっている方々にもそのメッセージを訴えたいと思います。
昔の人は、生きていくために作物を育てることに時間を費やしたり、食べるものを探したりして1日中食べ物のことを考えていました。
工場での大量生産・大量消費となった現在では食に興味が失われつつあります。
正しい選択をして、健康に美しく生きていくためにも田中様にご教授いただいた大切なメッセージを皆様にも伝えることができれば幸いでございます。
宇宙開発と人文社会
国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構 研究開発部門 主任、一般社団法人ニュースペース国際戦略研究所NGSL 岩渕 泰晶様より講義をしていただきました。
今までは、宇宙といえばロマンがあってどこか遠い話のように感じていましたが、近年では宇宙旅行をビジネスとするベンチャー企業も発展してきており、徐々に現実味を増してきました。そんな中、宇宙開発に関する貴重なお話を聞けて光栄でした。
宇宙とは関係のなさそうに思えるような事をつなげる活動をされているということですが、講義中も本当に“つながり“を見つけてお話しをどんどん膨らませてくださいました。
大変楽しい講義をしていただきありがとうございます。
私は、大学ではCross cultural communication, Anthropology, Linguistics等を学んでいたため、非常に近い分野のお話しもありました。
岩渕様の表現で特に素敵だと思ったのは、日本の多様性を“「ふわっと」した多様性“と表していらっしゃったことです。
対する、米国の多様性は“「論理的、公平性」を旨とする多様性“と表現されていました。
「ふわっと」しているからこそ、日本文化には趣があるのだと思います。
確かに、日本語や日本文化、日本酒等には規則性・論理性を超えて自由に表現することができるため、“味わい深さがある“と言えるのではないかと感じます。
実際に、岩渕様も日本酒のことを“世界一多様で複雑な酒“とおっしゃっていました。
そんな日本独特な奥深さを世界中の方々に味わっていただきたいと思っております。言葉で表現することが難しいような独特な「ふわっと」とした日本的な体験をしてもらうべく、アンバサダーとして精進してまいります。
講義の最後には、好奇心が大切であると何度もおっしゃっていました。
全く異なる関係の事でも、好奇心を持つことによって繋がりを見つけ、新しい分野に挑戦できるのだそうです。
ナデシコプログラムでは、今まで生きてきた中で触れてこなかった分野の講義もたくさんあります。好奇心を常に持って参加することで、視野が開けていくのではないかと思います。
岩渕様のように好奇心を持って今後もさまざまなことに挑戦したいと思いました。
終わりに
今回のナデシコプログラムは、初めての経験をしたり知らなかったことを学んだりと、盛り沢山な内容でした。
このような豪華な講義を受けさせていただいていることに改めて感謝いたします。
今回講師をしてくださった先生方、最後までご同行下さった初代 Miss SAKE 森田様、会場を提供して下さった石川酒造様、改めて心より感謝申し上げます。
2023 Miss SAKE 静岡 古橋花菜