皆さま、こんにちは。
2026 Miss SAKE 愛知 加藤七海と申します。
2026年5月9日(土)に第13回ナデシコプログラムが開催されましたので、以下にその内容をご報告申し上げます。
~プログラム内容~
①制約のある人を社会的弱者にしない会社を目指して(講師:神楽坂乳業株式会社 代表取締役 林和彦様)
②心震える食体験を一緒に〜FOOD GROOVE JAPAN〜(講師:FOOD GROOVE JAPAN 代表 鈴木基次様)
③健康になる食事学(講師:株式会社コープニュース 代表取締役 編集者 田中陽子様)
④和牛・土佐あかうしについて(講師:高知県農業振興部畜産振興課 課長補佐 公文喜一様)
⑤土佐あかうしBBQ
①制約のある人を社会的弱者にしない会社を目指して(講師:神楽坂乳業株式会社 代表取締役 林和彦様)
まず初めに、神楽坂乳業株式会社 代表取締役 林和彦様を講師にお迎えし、腸内環境についてご講義いただきました。
東京女子医科大学 元副院長・元がんセンター長として第一線でご活躍される一方、教育者として各種教員免許を取得され、さらにはご自身でヨーグルトを開発・起業までされた林先生。その幅広いご経歴に、私は最初「なぜここまで多方面に挑戦されているのだろう」と強く惹き込まれました。
講義では、先生ご自身の生い立ちとともに、なぜ医師・教育者・起業家という道を歩まれてきたのか、その原点についてお話くださいました。
林先生はまず、ご自身のお父様のお話をしてくださいました。
歯科医として何でも知っていて、何でも買ってくれる、理想の大人だったそうです。しかし、そんな最愛のお父様は体調不良を訴えながらも病院へ行かず、胃がんによって亡くなられました。「人生を否定したいほど辛かった」そう語られた先生の言葉が、深く胸に残っています。
実は私自身も、最愛の母が周囲の勧めを拒み続け、先月、がんの転移が判明したばかりでした。そのため、先生のお話を自分自身のことと重ねながら拝聴し、胸が締め付けられるような思いでした。
その経験をきっかけに、林先生は人生のテーマを「がん」と定め、人のため、社会のために尽くす挑戦を始められました。
まず外科医として治療の道へ進まれ、その後、早期発見・早期治療の重要性を痛感し、内視鏡専門医として研鑽を積まれました。さらに、がん遺伝子研究のため米国へ留学し、帰国後は抗がん剤専門医、緩和病棟責任者、そしてがんセンター長へと歩みを進められます。
淡々と語られるその経歴の裏には、想像を超える苦労や葛藤があったのだと思います。
しかし先生は、“出世”のためではなく、「がん患者を不幸にしないために、自分は何ができるのか」を軸に行動され続けていました。
その中で辿り着いた答えが、「正しい知識がなければ、国民のリスクは増大する」という考えでした。
がん患者数が年々増加し、“がんが誰にとっても身近な病”となっているにもかかわらず、患者本人や家族の知識不足や反応は、何十年経っても大きく変わっていない・・・
先生はその現状に強い危機感を抱かれていました。
特に印象的だったのが、乳がんと子宮頸がんについてのお話です。
乳がんは早期発見・早期治療によって高い確率で治療可能であり、命を落とすリスクも大幅に下げられる病気です。しかし、日本の乳がん検診受診率は先進国の中でも極めて低く、長年50%にも届いていない現状があるそうです。「自分自身を守るためにも、必ず検診へ行ってほしい」という先生の強い言葉が深く心に残っています。
また、HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)についても大変考えさせられました。
日本では一部報道によるセンセーショナルな情報発信をきっかけに、“ワクチン=危険”という印象が広がりました。しかしその一方で、正しい知識のもとワクチン接種や検診を推進しているオーストラリアでは、子宮頸がん患者数が大きく減少しているそうです。
対照的に日本では、20代〜30代という若い世代の患者数が増加し続けています。毎年約3000人もの若い女性が命を落とし、さらにその何倍もの方々が子宮や卵巣の摘出、再発への苦しみと向き合っている現実を伺い、大きな衝撃を受けました。
そして先生は、健康情報を“入手・理解・評価・活用”する力、「ヘルスリテラシー」という言葉の意義についても教えてくださいました。日本は、その能力が世界的に見ても低水準にあるそうです。
日本人はテレビや新聞への信頼度が非常に高く、情報を鵜呑みにしてしまう傾向がある。だからこそ、正しい知識を社会へ伝えることが重要である、そう考えた先生は、自ら発信者となり、メディア出演や記事執筆を通じて啓発活動を続けられました。
しかし、活動を続ける中で「正しいだけでは社会は動かない」と痛感された先生は、次に“教育”へと目を向けます。
「がんを通して、命の大切さを伝えたい」その想いから教育分野へ挑戦されましたが、当初は教育機関の人々から受け入れられなかったそうです。しかし、「先生には教育現場のことは分からない」と言われたことをきっかけに、通信大学で教育学を学び直し、中学・高校・特別支援学校の教員免許を取得。その結果、教育として“がん”を伝える活動が認められ、社会が動き始めました。
「一人の力でも、社会は変えられる」
そう胸を張って語られる先生のお姿が、本当に印象的でした。
さらに先生は、がん治療後の社会復帰や人生設計を支える「三次予防」、つまり、再発防止や社会復帰支援の重要性についてもお話くださいました。
治療が成功しても、その後に仕事を失い、社会復帰ができなければ本当の意味で患者を救ったことにはならない。
特に働く世代の女性は、乳がんや子宮頸がんなどの影響を受けやすく、社会制度や職場環境の課題も大きいそうです。
しかし、こうした課題は医療だけでは解決できず、社会そのものの理解や仕組みづくりが必要である、そう考えた林先生は、「それなら自分で会社をつくろう」と、三次予防を支えるための起業を志されました。
その後、大学病院で極めて重い責任を担う中、精神的・肉体的に限界を迎えるほど過酷な日々を経験され、自身も深刻な体調不良に悩まされたそうです。
深刻な体調不良にも悩まされる中、「薬で改善できないなら、自分で研究しよう」と考え、自宅の一室を改造して腸内環境の研究を開始されました。そして試行錯誤の末に誕生したのが、「神グルト」でした。
乳酸菌・オリゴ糖・食物繊維を同時に摂取できる“シンバイオティクス”にこだわり、さらに短鎖脂肪酸も美味しく摂取できるよう工夫された、まさに健康を支えるヨーグルトです。“自分自身を救うため”に始まったその挑戦は、やがて多くの人々の健康を支える「神グルト」へと発展し、さらに三次予防を支える会社の創立へと繋がっていきます。
「腸活とは、良い菌を入れることではなく、“腸内環境の流れを整えること”」
腸を“小川”に例え、「小川を綺麗に流すことで、本来咲くはずだった花が再び咲く」
と表現されたその言葉が、とても美しく、強く印象に残っています。
林先生は、「がん」という人生のテーマを軸に、どんな困難にも挑み続け、医療・教育・社会・食という多方面から人々を支えてこられました。
その生き様を通して、“何歳になっても、社会のために挑戦し続けることの尊さ”を深く学ばせていただきました。
私自身も、心の中にテーマを定めて、Miss SAKEとしての活動、そして今後の人生を通して、日本酒文化のみならず、人や社会の役に立てる存在になりたいと強く感じています。
人生を奮い立たせる、大変貴重な学びの機会となりました。
林先生、誠にありがとうございました。
At the beginning of the program, we had the honor of learning from Mr. Kazuhiko Hayashi, CEO of 神楽坂乳業株式会社, former Vice Director and former Director of the Cancer Center at Tokyo Women’s Medical University.
What impressed me most was how Mr. Hayashi devoted his entire life to one personal mission “cancer”. After losing his father to stomach cancer, he dedicated himself not only to medicine, but also to education and social awareness, believing that “without correct knowledge, people’s risks only increase.”
He spoke passionately about the importance of early cancer detection, health literacy, HPV vaccination, and the need to educate society with accurate medical information. I was especially moved by his belief that “correct information alone does not change society,” which led him to become both an educator and an entrepreneur in order to create real social impact.
Another memorable part of the lecture was his approach to gut health and preventive care. Through his own health struggles, he began researching the gut microbiome and eventually developed “Kami Yogurt,” designed to support people’s health through synbiotics and better intestinal balance.
His words comparing the gut to a flowing stream were especially beautiful:
“When the stream flows cleanly, the flowers that were meant to bloom can bloom again.”
Through Mr. Hayashi’s life story, I learned the importance of continuing to challenge yourself for the sake of society, no matter your age or profession.
As a Miss SAKE representative, I also hope to dedicate myself to creating value for people and society through my own mission in life.
②心震える食体験を一緒に〜FOOD GROOVE JAPAN〜(講師:FOOD GROOVE JAPAN 代表 鈴木基次様)
続きまして、FOOD GROOVE JAPAN 代表 鈴木基次様より、「食のウェルビーイング」をテーマにご講義いただきました。
講義の冒頭では、ミシュラン星獲得数世界最多、さらにはユネスコ無形文化遺産にも登録された“和食”についてお話くださいました。世界中から高く評価される日本食の華やかさに、改めて日本文化への誇りを感じながら拝聴していた矢先、「日本の食は、本当に“世界一”だと思いますか?」という問いかけとともに、日本の食が抱える深刻な課題についてのお話へと移りました。
現在、日本の食料自給率はわずか38%。
つまり、私たちの食生活の多くは輸入に依存しているという現実があります。
さらに、添加物を多く含む超加工食品の普及、孤食の深刻化、食卓におけるコミュニティの喪失、貧困による食格差など、日本の食を取り巻く問題は年々複雑化しているそうです。
また、世界遺産にも登録された和食文化も、若者の和食離れや農業従事者の高齢化・担い手不足によって、継承が危ぶまれている現状があることを知りました。
“世界に誇る日本食”という華やかな側面の裏で、誰がこの文化を未来へ繋いでいくのか…?
その問いが強く胸に残っています。
鈴木様は、こうした課題を解決するためには、「食」に対する人々の意識そのものを変えていく必要があるとお話されました。
現代では、“食事=栄養補給”という考え方が広がり、スマートフォンを見ながら一人で簡単に済ませる食事も珍しくありません。しかし本来、「食」は単なる栄養摂取ではなく、人と人を繋ぎ、心と身体を整え、人生そのものを豊かにする行為です。
そこで重要となるのが、「フードウェルビーイング(FOOD WELL-BEING)」という考え方でした。
食を通して、身体的・精神的・社会的・文化的なつながりを取り戻し、人生全体の質を高めていくといったその価値観は、今後の日本社会において非常に重要になると感じました。
また、「なぜ食がウェルビーイングに繋がるのか」という点についても、科学的・心理学的視点からご説明くださいました。
腸と脳は密接に繋がっており、腸内環境を整えることでメンタルの安定や集中力向上が期待できること、さらに血糖値の安定が日常のパフォーマンス向上にも繋がることなど、食が私たちの身体や心に与える影響の大きさを改めて実感しました。
さらに鈴木様は、アドラー心理学やエイブラハムの感情スケールの考え方も交えながら、「食」の本質についてお話くださいました。
食事の時間は、その瞬間に集中し、共食を通じて互いを認め合い、おすそ分けを通して貢献し合う、そうした“人とのつながり”を自然に生み出せる行為こそが、「食」であるというお言葉がとても印象的でした。
しかし現代の日本では、食から得られる幸福度や満足度は決して高いとは言えないそうです。実際に、忙しい日々の中で「食事に気を遣えていない」と感じている人は70%にものぼり、孤食や21時以降の食事も増加しています。
食と向き合う時間を持つことは、心身の健康だけでなく、仕事のパフォーマンス向上や企業全体の好循環にも繋がるため、これは個人だけの問題ではなく、社会全体で向き合うべき課題なのだと感じました。
今回の講義を通して、私たちMiss SAKEに求められる役割についても深く考えさせられました。
世界から注目される“和食”や“日本酒”の華やかな魅力を発信するだけではなく、その背景にある課題や現状にも目を向け、正しく理解し、社会へ伝えていくこと。
それこそが、日本文化を未来へ繋ぐアンバサダーとしての使命であると強く実感しました。
This lecture made me realize that while Japanese cuisine is celebrated around the world, Japan is also facing serious challenges behind its beautiful food culture including low food self-sufficiency, unhealthy eating habits, social isolation during meals, and the decline of traditional food culture.
Mr. Suzuki introduced the concept of “Food Well-Being,” emphasizing that food is far more than just nutrition. Food has the power to support our mental and physical health, strengthen human connections, and enrich our overall quality of life.
What impressed me most was the idea that sharing meals can create community, deepen relationships, and bring positive energy into our lives.
As a Miss SAKE representative, I strongly felt that our role is not only to share the beauty of Japanese food culture with the world, but also to understand its challenges and help preserve it for future generations.
③健康になる食事学(講師:株式会社コープニュース 代表取締役 編集者 田中陽子様)
続いて、株式会社コープニュース 代表取締役であり編集者としてもご活躍されている田中陽子様より、「健康になる食事学」についてご講義いただきました。
田中様は、ご自身の娘様がお肉好きであったことをきっかけに、「安心して食べられる、本当に安全で美味しい食を届けたい」という想いから、食の安全性について深く追究されるようになったそうです。
講義では、「そもそも“食の安心安全”とはどこから生まれたのか?」という問いかけから始まり、人類の歴史を辿りながら、“食”と“生存”の関係について学ばせていただきました。
約700万年前、人類にはさまざまな種が存在していたそうですが、その中でも特に印象的だったのが、ネアンデルタール人とホモ・サピエンスの比較です。
ネアンデルタール人は体格に優れ、力強く、単独行動にも長けていた一方、ホモ・サピエンスは身体的には弱かったため、協力し合い、役割分担をしながら集団で生活していたそうです。そして結果的に生き残ったのは、“つながり”を重視したホモ・サピエンスでした。
このお話を通して、田中様が提唱された、「食の安心安全は、人類最古の“協力”である」という言葉が非常に印象に残っています。
さらに、人類は火を使うことで食材を加熱・殺菌できるようになり、安全な栄養源を確保できるようになりました。
また、言語の誕生によって、「何が危険で、何が安全か」という知識を共有し合い、見知らぬ人とも協力して大型の獲物を狩り、その食料を分け合うことで生き延びてきたそうです。
人類が子育てを終えた後も長く生きる理由について、「長く生きた者が、“何が安全で、何が危険か”を次世代へ伝える役割を担っているから」というお話も大変興味深く感じました。
特に、中国では祖父母世代も含めて家族で食卓を囲む文化や、“おばあちゃんが子育てを支える文化”が根強く残っているというお話から、“食”が単なる栄養補給ではなく、人と人との繋がりを育む場であることを改めて実感しました。
こうした歴史を振り返ると、人類は「孤食」ではなく、「共食」とともに進化してきたことがよく分かります。ダーウィンの「生き残ったのは強い者ではなく、環境に適応した者である」という言葉にも通じるように、人類は助け合い、弱さを補い合ってきたからこそ、今を生きているのだと深く感じました。
同時に、現代社会で問題となっている“孤食”が、人類の本来の在り方とは大きく離れてしまっていることにも気づかされました。
また講義を通して、“食”に対する考え方そのものについても見つめ直す機会となりました。
「お腹が満たされればいい」「自分だけが美味しいものを食べられればいい」という考え方ではなく、口にするものが身体をつくり、表情や雰囲気、さらには“人相”にまで影響を与えるというお話が非常に印象的でした。
どれだけ美しい服を纏い、外見を整えていても、日々の食生活を疎かにしていては、本当の意味での美しさや健康には繋がらないのだと実感しました。
日本は、美味しい食に恵まれ、衛生意識も非常に高い、世界に誇るべき食文化を持つ国です。
私自身、Miss SAKE 愛知として、日本酒だけでなく、地元の食文化についてもさらに学び、理解を深めていきたいと強く感じました。
そして、作り手と、飲む人・食べる人を繋ぐ“信頼の媒介者”として、安心と想いを届けられる存在になれるよう、今後も学び続けていきたいと思います。
This lecture taught me that food safety and shared meals have been essential to human survival since ancient times. Humans survived not because we were the strongest, but because we cooperated, shared food, and supported one another.
Ms. Tanaka explained that “food safety” is one of humanity’s oldest forms of collaboration, and that eating together helps build trust, connection, and community.
I was especially inspired by the idea that food is not just about filling our stomachs — it shapes our health, mindset, relationships, and even the way we live.
As a Miss SAKE representative, I strongly felt the importance of learning not only about sake, but also about local food culture, and becoming someone who can connect producers and consumers through trust and shared values.
④和牛・土佐あかうしについて(講師:高知県農業振興部畜産振興課 課長補佐 公文喜一様)
本日最後の講義では、高知県農業振興部 畜産振興課 課長補佐であり、獣医師としても豊富なご経験をお持ちの公文喜一様より、「土佐あかうし」について学ぶ貴重な機会をいただきました。
公文様は、公務員と獣医師という二つの立場から、生産者の方々とともに長年にわたり「土佐あかうし」の飼育やブランド化に尽力されており、今回はその歴史や魅力、そして和牛の未来について熱くお話くださいました。
まず講義では、牛という生き物の基礎知識について、“草食動物”という観点から学びました。
高知県の山奥に2頭の牛を放した際、1週間後と10年後で山の植生がどのように変化したかを比較した写真を見せていただきましたが、最終的には強い芝を除き、ほとんどの草が食べ尽くされていたことに大変驚きました。
しかし牛は、人間と食料を奪い合う存在ではありません。
穀物を主食とする豚や鶏とは異なり、草を主食とすることで、人間と共存しながら命を繋いできたというお話が非常に印象的でした。
続いて、牛肉に関する基礎知識についても学ばせていただきました。
牛肉の原産地表示には厳格なルールがあり、「生まれた場所」「育った場所」「加工された場所」が異なる場合でも、“最も長く飼育された場所”が原産地として表示されるそうです。
また、産地偽装は罰金や懲役だけでなく、企業としての信用失墜や倒産にも繋がりかねない重大な問題であることも知りました。
さらに、牛肉は「国産牛」「輸入牛」に分類され、国産牛の中でも「和牛」と「その他」に分けられます。
そして和牛は、黒毛和種・褐色和種・無角和種・日本短角種など、さらに細かく分類されているそうです。
講義の中では、日本各地の高級ブランド和牛誕生の背景についてもお話くださいました。
明治時代、鎖国が終わり海外との交流が始まる中で、日本の牛は体格が小さいことが課題となり、外国種との交配による品種改良が進められました。
その後、各地域が独自の目標を持って改良を重ねた結果、現在のように地域ごとに特色を持つブランド和牛が誕生したそうです。
現在、高級和牛市場では“サシ”を特徴とする黒毛和種が主流となっていますが、今回学ばせていただいた「土佐あかうし」は、黒毛和種とは異なる魅力を持っています。
暑さに強く、山道でも力強く歩ける足腰の強さ、飼育のしやすさ、病気への強さ。さらに、公文様が、「①かわいい、②飼いやすい、③病気に強い、④肉がうまい」と指を折りながら誇らしげに語られていた姿から、「土佐あかうし」への深い愛情と誇りを強く感じました。
また、肉質についても、「脂のとろける柔らかさを楽しむなら黒毛和種、噛み締めながら赤身の旨みを味わうなら褐色和種」というお話が非常に印象的で、日本の和牛文化には多様な魅力があることを改めて実感しました。
さらに講義では、「日本酒と和牛」の親和性についてもお話くださいました。
酒どころは米どころ、そして日本酒の産地は和牛の産地でもあること、そして日本酒が麹や酵母によって発酵するように、牛もまた、摂取した炭水化物を胃の中で微生物によって発酵させながら成長していきます。その仕組みはまさに“発酵”であり、日本酒と和牛はどちらも日本の風土や地域性によって育まれる、日本独自の文化的産品であることを学びました。
今回の講義を通して、インバウンドで海外の方々に地域へ足を運んでいただく際には、日本酒だけでなく、その土地ならではの食文化も合わせて発信していくことの重要性を改めて感じました。
In the last lecture of the day, Mr. Kimiichi Kumon from Kochi Prefecture introduced us to “Tosa Akaushi,” a unique Japanese wagyu breed with a rich history and distinctive qualities.
I learned that unlike pigs or chickens, cattle coexist with humans by feeding mainly on grass rather than competing for grains. We also explored the history of Japanese wagyu and how regional breeding efforts created the diverse wagyu culture we see today.
What impressed me most was the passion Mr. Kumon had for Tosa Akaushi. He described its strengths as “cute, easy to raise, disease-resistant, and delicious,” showing deep pride and affection for the breed.
I was also fascinated by the connection between wagyu and sake. Just as sake is created through fermentation, cattle also grow through microbial fermentation inside their stomachs. Both wagyu and sake are products deeply connected to Japan’s climate, culture, and regional identity.
This lecture reminded me that when promoting sake to international visitors, it is equally important to share the local food culture and regional stories behind it.
⑤土佐あかうしBBQ
そして講義後は、酒房へ戻り、待ちに待った「土佐あかうしBBQ」の時間となりました。
講義中から、実際に「土佐あかうし」を味わえることをとても楽しみにしておりましたが、今回は特別に鈴木様がお肉を捌いてくださり、大変贅沢な時間を過ごさせていただきました。さらに、日本酒は福岡・神奈川・滋賀・青森・東京・広島の各代表ファイナリストが持ち寄った、個性豊かな銘柄とともに楽しませていただきました。
素晴らしい講師の皆様、美味しいお肉と日本酒、そして笑顔溢れるファイナリストの皆様との食事の時間…その空間は、講義内で登場した“エイブラハムの感情スケール”における最上位の感情である、「喜び」に満ち溢れているように感じました。
この“美味しい食”と“美味しい日本酒”が生み出す幸せの輪を、これからさらに多くの方々へ届けていきたいと思います。
After the lecture, we returned to the dining hall for the long-awaited “Tosa Akaushi BBQ.”
Ever since the lecture began, I had been looking forward to actually tasting Tosa Akaushi, and this time, Mr. Suzuki specially prepared and carved the meat for us, making the experience even more memorable and luxurious.
We also enjoyed a wonderful selection of sake brought by finalist representatives from Fukuoka, Kanagawa, Shiga, Aomori, Tokyo, and Hiroshima, each with its own unique character.
Surrounded by inspiring lecturers, delicious wagyu and sake, and the bright smiles of the finalists, the entire atmosphere felt filled with pure joy at what was described in the lecture as the highest level on Abraham’s emotional scale.
Moments like these reminded me of the power of food and sake to connect people and create happiness, and I hope to continue sharing that joy with many more people in the future.
Thank you very much,
2026 Miss SAKE Aichi Nanami Kato




































