「ナデシコプログラム特別講義 -わたしのからだを知るいちにち- 」
皆様こんにちは。2024 Miss SAKE 大阪 南侑里です。
4月28日に第12回ナデシコプログラム特別講義を歴代の Miss SAKE OG の方とともに受講してまいりましたので、ご報告いたします。
私たちMiss SAKEは、美意識と知性を身につけ自立した大和撫子を目指していますが、それを叶えるには健康であることがとても重要です。今回はその女性としての健康を目指すべく、なかなか言い出せない体の悩みを、ビシッと解決してくださる先生方をお招きし、合計6講義受講いたしましたので、皆様に共有いたします。
今回この講義を企画してくださったのは、一般社団法人Miss SAKE 大西美香代表理事。日本では義務教育の中で生理や排卵、それらが正常に起きるために大切な知識を学ぶ機会がほとんどないのが現状です。望んだタイミングでの妊娠のしやすさや、長く働き続けられる自信に関連しているヘルスリテラシーはアジア内で最下位。それゆえに女性の痩せ率は OECD 加盟国トップであり、無月経の経験者は5人に1人います。そんな日本で生きる私たちに、大西代表は女性としての健康と美しさを得るための学びの場を設けてくださいました。一生もののレッスン。大変濃い内容を皆様に共有いたします。以下講義のスケジュールを記載いたします。
- 株式会社 ONEtoONE Prafessional 代表 竹知万季様 「フィトテラピーによる女性のためのセルフケア」
- 「NAOLINGERIE」代表取締役兼デザイナー日本ランジェリー協会専務理事 川嶋菜緒様 「私の尊厳を大事に、健やかに生きる」
- 産婦人科医/生殖医療専門医 内田明花先生「将来の妊娠に向けて、今からできる体づくり」
- 一般社団法人ラブテリ代表理事、予防医療・栄養コンサルタント 細川モモ様 「女性特有の不調と食事・生活習慣」
- 総合診療医/母性内科医 三島就子先生「健やかな女性を目指して~プレコンセプションケアの視点から~
【協力】
- 医食同源米によって我が国の国難を解決するためのコンソーシアム 東洋ライス株式会社開発推進室 鈴木梨沙様
そして、さらに当日は、「測って・知って・学ぶ 女性のための保健室」も開かれ、普段測る機会がない体組成計を用いて、月経・排卵・ 卵巣年齢に影響する体脂肪・BMI・除脂肪体重・下肢筋肉量の数値を測っていただきました。そしてその測定結果をもとに、女性の健康と妊娠を叶えられる生活習慣や食事についてご指導していただきました。
1.株式会社 ONEtoONE Prafessional 代表 竹知万季様 「フィトテラピーによる女性のためのセルフケア」
以前ナデシコプログラムでメイクレッスンをしてくださった万季先生に、今回は内面を美しく、健やかに保つ方法、フィトテラピーによるセルフケアをご教授いただきました。今は肌がツヤツヤでどんな時も輝いておられる万季先生ですが、大学卒業後広告代理店で働いておられた際、ハードワークによって肌荒れや生理周期の乱れが起こっていたそうです。そんな体験をされた万季先生は、心と体は見えない糸で繋がっているのだと感じ、さらには、ご家族が増えたことで、健康をさらに意識するようになり、フィトテラピーの世界に入られたそうです。フィトテラピーとは、ギリシャ語で植物療法という意味で、アロマテラピーや漢方、ハーブティー、おばあちゃんの知恵であるはちみつ大根などが該当します。
今回は、万季先生に、我々が日々抱えているような悩みを解決してくれるおすすめのフィトを教えていただきました。中でも、私が1番気になったフィトは、緊張や不安、焦りを和らげてくれるフィトです。万季先生のお話によると、緊張や不安、焦りには、セントジョーンズワートのハーブティーがいいとのことでした。私たちMiss SAKEは、緊張をする場面に出会うことが多く、いつもその緊張と闘っています。その戦いは孤独なこともしばしば。そんな時に、緊張を和らげてくれるハーブティーを知っていたら、どんなに心強いのだろうと思いました。きっと助け合える仲間ができたような気持ちになると思います。これから、もっと緊張する場面に出会うと思いますので、うまく緊張を扱えるよう、セルフケアとしてこのフィトテラピーを私生活に取り入れていこうと思いました。心と体の声を聞けるのは私しかいない。万季先生の教えを私の引き出しに追加して、自分の体の助けになるセルフケアを常に行えるようにしておきたいと思います。
2.医食同源米によって我が国の国難を解決するためのコンソーシアム 東洋ライス株式会社開発推進室 鈴木梨沙様
お昼ご飯のお弁当として、「医食同源米」のひとつである金芽米、金芽ロウカット玄米を使用したお弁当を東洋ライス株式会社開発推進室 鈴木梨沙様より頂戴し、こちらのお弁当をいただきながら金芽米についてのお話をお伺いしました。金芽米と金芽ロウカット玄米、それぞれお肉とお魚の2種類あり、私は体質的に脂質をあまりとらない方が良いため、魚と金芽ロウカット玄米を選びました。
日本の医療費と国民一人当たりの米年間消費量の推移のグラフをまず、鈴木様より見せていただきました。
こちらから伺えるのは、昨今、日本の医療費は年間約50兆円に達していますが、昭和30年頃にはほとんどゼロだったということです。ということは、その頃に国民生活に重大な変化を与えることがあったことになる。鈴木様によりますと、その頃に時風式の精米機に変わったことから、国民が食べるお米が変わったのだそうです。玄米の構造は、外側から、表皮、ヌカ層、亜糊粉層、澱粉貯蔵層の4層からなっており、この中の亜糊粉層という層に、酵素やミネラルが多く含まれていて、とても美味しいのだそうです。しかし、白米になるとこれらがなくなってしまうのだそうです。そこで東洋ライス様が考えたのは、医食同源米という玄米の栄養が残ったまま美味しく食べ続けられる環境に優しい無洗米。精米法の発明のおかげで、玄米の栄養素を残しつつ、「おいしくて、健康に良いお米」が食べられるようになったのだそうです。私自身お米を買う際、こだわりなく買っておりましたので、これから何気なく白米を選ぶなら、医食同源米を選ぶ方がいいと感じました。
この取り組みは、もうすでに各地方で取り入れられていて、大阪府の泉大津では、学校給食で取り入れられているそうです。さらには、妊場さんへの健康増進支援として
『泉大津市マタニティ応援プロジェクト』が実施されており妊娠届け提出時全員に「医食同源米」2kgが贈呈されていたり、プロジェクト参加者には出産月まで毎月10kgが配布されたりと、とても素敵なプロジェクトが実施されているそうです。
今回のお話を受けて、主食であるのにも関わらず、何気なく選んでいたものを、これからしっかりと健康を意識して選ぶべきだと感じました。
3.「NAOLINGERIE」代表取締役兼デザイナー日本ランジェリー協会専務理事 川嶋菜緒様 「私の尊厳を大事に、健やかに生きる」
フジテレビ系列で放送されていた「セブンルール」という番組に出演されたこともある、NAOLINGERIEのオーナーデザイナーである川嶋菜緒様にお越しいただき、尊厳についてのお話をお聞かせくださいました。
川嶋様がランジェリーを作るにあたってのコンセプトは、女性の尊厳を包み守るというもの。このコンセプトと同じだと川嶋様が共感されたのが、Miss SAKEの大会の特徴であります水着審査のない大会であるということ。今回は、実体験から学ばれた尊厳についてお話しくださいました。川嶋様は29歳で起業し、30歳でナオランジェリーをスタートされましたが、それまでは、外務省でお勤めされたり、経営コンサルタントとして働かれたりと、社会で生き抜く大変さを実感されてきたそうです。そんな中で、洋服は外の世界とのコミュニケーションツールであり、下着は他人と関係なく自分軸で選べるものであるという、自分自身の想いを守れるものであるというところに惹かれ、ランジェリーの世界に足を踏み入れたそうです。
川嶋様は、かつて性被害やいじめ、セクハラなどに遭われた経験があり、より一層尊厳を守れるランジェリーをお作りになっているとのことでした。そんな川嶋様が考える尊厳とは「恥や屈辱を受けることなく価値ある存在として尊重され、安心安全に自由と選択肢を持って生存すること」。我々は、これから日本大会があり、目指しているグランプリに選ばれない可能性の方が高いという状況下で、必死に精進している段階です。そんな私たちに、川嶋様は、選ばれなくても私たちに価値がないというわけではないというお話をしてくださいました。自分の価値とは、生まれた環境・年齢・性別・ステージ・他者からの好き嫌い・社会・家族
どんな評価にも、あてはまらないものであり、存在自体に価値あるというお話をお聞きし、大会は他者との大会ではなく自分自身の戦いなのだと感じ、川嶋様のお言葉でなんだか救われたような気がいたしました。
4.産婦人科医/生殖医療専門医 内田明花先生「将来の妊娠に向けて、今からできる体づくり」
慶應義墊大学医学部 産婦人科專任講師である内田明花先生をお迎えして、我々が学んでおくべき月経や排卵についてご教授いただきました。
まず、生理不順とはどんな状態であることを指すのか。内田先生によりますと、生理期間が39日を超えると月経不順に当たるのだそうです。月1回生理がくるのかどうかということは女性ホルモンのバロメーターになっており、心理的ストレスや過度なダイエットをすることで、生理が不順になるのだそうです。
私自身まだ生理不順を経験していませんが、現在日本大会に向けてダイエットに励んでおりますので、生理不順が起きない可能性はゼロではありません。そして、何歳になっても働いていたい。私の力が活かせる場所があるのであれば、何歳までも働いていたいと思っておりますので、心身的ストレスで不順になる可能性も少なくありません。今回、お越しいただいた先生方は、年齢を重ねる中で様々なことに挑戦されておられ、キャリアウーマンとしてお仕事をされておられます。そんなお仕事の疲れによって不順を経験されたことがあるというお話を皆様、お話しされていましたので、今一度健康があってこそのお仕事であるということを胸に日々勤しんでいきたいと思いました。
続いて内田先生にお話いただいたのは、ノンメディカル卵子凍結について。
妊娠は、妊娠したい時に絶対にできるというものではありません。長く働こうと思っている女性たちは、妊娠の機会を逃してしまい、不妊治療を受けることになることもあります。しかし、生きるにはもちろんお金が必要ですし、自分自身がやりたいことをやってこその人生です。そんな時の救いの手として、今回ノンメディカル卵子凍結というものがあるということをお教えくださいました。
ノンメディカル卵子凍結とは、病気などで一時期妊娠できない場合に行うメディカル卵子凍結とは違い、社会的原因による卵子凍結のことを言います。私たちMiss SAKEも、日本酒のPR活動に勤しむべく、今は結婚や妊娠は二の次として考えています。そんな私たちにとって、とても有益で貴重なお話。将来のライフスタイルをしっかりと考え、卵子凍結をすべきなのかを検討したいと思いました。
5.一般社団法人ラブテリ代表理事、予防医療・栄養コンサルタント 細川モモ様 「女性特有の不調と食事・生活習慣」
続いては、一般社団法人ラブテリ代表理事、予防医療・栄養コンサルタント 細川モモ様をお迎えして、本日この会場で開催された保健室にて計測しましたBMIや体脂肪率を受けて、どの値を越してしまうと健康や妊娠にどう影響してしまうのかについてお伺いしました。
細川様は、女性とその次の世代を健康にしていくというテーマで活動をされておられます。そんな細川様が代表理事を務めておられる一般社団法人ラブテリでは、全ての方に検診の機会を与えるべく、イオンなどで保健室を開催されておられるそうです。知識があると、自分の体の異変に気づくことができ、自分のことをしっかりと守れる。やはり何においても知識を持っておくことが大切なのです。
では、まず何を知っておくべきなのか。特にBMI指数は重要なのだそうです。BMI指数とは、「体重(kg)/身長(m)」で計算されるもので、その数が19〜25から外れると妊娠が難しくなるそうです。過剰なダイエットのせいでBMIが19以下になると、生理不順になったり、妊娠しにくくなったり、第一子妊娠が遅くなったりしてしまうのです。
現代では、過剰なダイエットをする若者が増えており、それによって生理不順の女性が増加してしまっているのが現状です。さらには、痩せた女性から低出生体重児が誕生するのが多いとのこと。女性の健康は次世代まで終わらないのです。細川様のお話を受けて、将来の自分が喜ぶ食事の取り方、未来の子供のための食事の取り方を意識したいと心から思いました。そのために、健康でいられる体重を目指し、今回教えていただいた毎食5大タンパク質①乳製品②卵③大豆④魚⑤肉を取るということを意識するところから始めたいと思います。
6.総合診療医/母性内科医 三島就子先生「健やかな女性を目指して~プレコンセプションケアの視点から~
この日の最後の講座として、総合診療医/母性内科医 三島就子先生をお迎えし、プレコンセプションケア、妊娠前のケアについてお伺いしました。
全妊婦に共通するリスクとして、挙げられるのは「先天異常」。それの環境要因として挙げられるのが、
母体の感染症として、風疹・ヘルペス・パルボウイルス・サイトメガロウイルス・トキンプラズマ・梅毒。
母体の持病として、高血糖・アルコール中毒・肥満・葉酸欠乏。服用薬剤として、サリドマイド・ワルファリン・バルプロ酸・メチマゾール・ミコフェノール酸モフェチル・ビタミンA誘導体。化学物質として、ダイオキシン・水銀・有機溶媒・農薬・金属。嗜好品としてお酒・たばこなどが挙げられます。しかし、その中でもその原因を事前に解決できるものがあるのです。それは、風疹・梅毒・高血糖・アルコール中毒・肥満・葉酸欠乏・サリドマイド、ワルファリン、バルプロ酸、メチマゾール・ミコフェノール酸モフェチル、ビタミンA誘導体・お酒・タバコ。
これらは、妊娠に限らず健康のためにも気をつけるべき環境要因だと私は考えます。ですので、しっかりとこの知識を持って妊娠や健康のために生活を今一度見直していきたいと思います。
最後に
今回の講座の終わりには、先生方への質疑応答タイムが設けられました。この時間は元ゼクシィの編集長をされておられた伊藤綾様にもお越しいただき、大変貴重で豪華なお時間を過ごさせていただきました。
病院ではなかなか聞き辛かったことなどが、ここでたくさん解決し、今日1日で気になったことも全て解決しましたので、なんだか今まで見えていなかった自分の未来が少し見えたような気がしました。
この日を迎えるまでは、私の母が不妊体質で、不妊治療を経験しておりましたので、私自身妊娠に対して不安なことでいっぱいでございました。しかし、カラフルに彩られた人生を送っておられる先生方から、たくさんのお話をお伺いすることができ、私は自分の人生をどう彩るのか、どういう人生にしていくのかをしっかりと見つめ直していかなければと思いました。これから先生方のように、カラフルに彩っていきたいと思います。
そしてこの日のスペシャルゲストとして、株式会社アデランス 代表取締役社長 グループCEOでございます津村佳宏様にお越しいただき、お話をお伺いすることもできました。
アデランスでは、円形脱毛症などで脱毛してしまった子供達のためにウィッグをプレゼントするという活動をしておられるそうです。私たちが目指す先は日本酒を世界に広めていくことではありますが、笑顔の輪を広げていくという活動も行っていると私は感じております。
津村様のように大きなことはできませんが、夢は大きく、誰かの役に立てるような活動をしたいと思いました。なかなかお会いすることのできない津村様に直接ご挨拶させていただける機会を持たせていただけたことに大変感謝いたします。
この日はMiss SAKEのOGの皆様もご一緒しての講座でございましたので、縦のつながりを感じるとても良い日となりました。先輩方の想いを引き継いで、しっかりと活動していきたいと改めて思いました。
そしてこの場を設けてくださった大西代表に改めて感謝いたします。私の母は何度も流産を経験し不妊治療も経験してきました。幸い10歳下の妹が生まれましたが、そばにいて何もしてあげられなかったことをずっと後悔しておりました。今回大西代表がこのような妊娠や不妊治療の学びの場を設けてくださり、母の当時の大変さを知ることができたように思います。そんな母のような経験をせず子供を産める環境を一人ひとりが整えられるよう、SNSなどを通して、日本中に広めていきたいと思います。