皆様こんにちは。2024 Miss SAKE Japan 南侑里です。
2025年6月16日、大阪・関西万博「大阪ヘルスケアパビリオン」にて開催された、日本酒の魅力を発信する特別イベント【ユネスコ無形文化遺産「伝統的酒造り」登録記念イベント】に参加いたしました。
このイベントは、日本の「伝統的酒造り」が2024年にユネスコ無形文化遺産に登録されたことを記念し、大阪国税局の主催により開催されたもので、関西各地の酒造組合が協力し、日本酒文化の多様性と奥深さを広く紹介しています。
2025年6月16日はオープニングセレモニーとして鏡開きが行われました。ご登壇されたのは、大阪国税局長の木村秀美様、大阪府酒造組合理事長の山野久幸様、櫻正宗株式会社 第十一代当主であり日本酒造組合中央会近畿支部支部長の山邑太佐衛門様、そして小西酒造株式会社 代表取締役社長 小西新右衛門様、山名酒造株式会社 代表取締役社長 山名洋一朗様、そして私もご一緒させていただきました。
続いて行われたトークショーでは、司会のあおい有紀さんの進行のもと、小西酒造の小西新右衛門様、山名酒造の山名洋一朗様とともに登壇いたしました。
日本酒が“その土地の水や米、気候、文化とともに育まれてきた”こと、そして地域ごとに異なる造りや味わいを持つからこその多様性の魅力について語られました。
小西社長からは、「伝統的酒造り」のユネスコ無形文化遺産登録にまつわるお話がありました。その言葉には、登録されたという事実の先にある、日本酒の未来への想いがにじんでおり、深く心に残りました。特に印象的だったのは、「日本酒は全国各地の酒蔵が、その土地の水や米を使って造ってきたもの。だからこそ多様性があり、そこを楽しんでほしい」というお言葉。気候も素材も、そして造り手も異なるからこそ、それぞれの酒蔵に個性があり、その違いの面白さこそが、日本酒の奥深さなのだと改めて実感しました。
山名社長からは、ご自身の蔵で「クラシックな酒造り」に立ち返り、木桶や蔵付き酵母を使った仕込みに取り組んでおられるというお話がありました。
その姿勢から私は、「伝統とは、過去の人々が未来に託したメッセージなのだ」と感じました。どのように受け取り、どう活かしていくか——それは今を生きる私たちに託されているのだと思いました。
私からは、先日参加した「Seoul Sake Festival」での経験をご紹介させていただきました。韓国の若い世代の方々が「山廃仕込みの工程は?」「発酵期間はどのくらい?」といった質問を熱心に投げかけてくださったことがとても印象に残っており、ユネスコ登録をきっかけに、海外でも“伝統的酒造り”への関心が確実に広がっていることを実感したお話をご紹介いたしました。
そして、今回のイベントでは、関西の魅力あふれる日本酒4銘柄が試飲酒としてふるまわれました。ご提供くださったのは、いずれも伝統と挑戦を重ねる、関西を代表する酒蔵様です。
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櫻正宗様「金稀 純米大吟醸 四〇」
上品で華やかな香りと、澄んだ旨味が特徴の一本。 -
山野酒造様「かたの桜 大吟醸 花にごり 無濾過原酒」
にごりの優しい甘みと、大吟醸ならではの華やかさを併せ持つ、春を思わせる味わい。 -
小西酒造様「白雪 純米大吟醸 大褒寿」
400年以上の歴史を誇る小西酒造が醸す、重厚さと優雅さを兼ね備えた純米大吟醸。 -
山名酒造様「千歳 愛山」
希少な酒米「愛山」を使用した、やわらかく深い余韻が心に残る一本。
ご来場の皆様は、それぞれの個性豊かな香りと味わいに触れながら、日本酒の奥深さに酔いしれていらっしゃいました。
「歴史に思いをはせながら味わう日本酒は、また格別ですね」と語られる方もいらっしゃり、酒造りに込められた想いと技が、確かに人々の心に届いていることを感じました。
このイベントは、6月28日まで毎日開催されており、日本酒に出会い、味わい、そして学ぶことのできる貴重な機会です。
“伝統”を今に活かし、そして未来へつなぐ——そんな日本酒の力を、ぜひこの万博の会場で体感していただけましたら幸いです。
また、今回の取り組みをNHK様をはじめとする多くのメディアの皆様に取り上げていただき、日本酒の魅力や蔵元の皆様の想いが広く発信されたことに、心より感謝申し上げます。
NHK様の記事はこちら
最後に、このような素晴らしい機会をいただきました大阪国税局の皆様をはじめ、関係者の皆様、そしてご一緒させていただいた蔵元の皆様に、心より御礼申し上げます。
2024 Miss SAKE Japan南侑里