皆さま、こんにちは。
2026 Miss SAKE 大阪 大植花です。
4/18(土)開催の第9回ナデシコプログラムについてご報告いたします。
〇当日のスケジュール
「WSET SAKE Level1」(講師:株式会社アサヒビールコミュニケーションズ キャプランワインアカデミー 木下明子先生)
WSETとは国際的に最も知名度の高いワインの教育機関であり、日本だけでなく世界に通用する、ワインや日本酒の資格を作っている機関でもあります。今回の講座では、日本酒に関するWSETの資格勉強をできるということで、受講を大変楽しみにしておりました。復習を兼ね、今回の講座内容を以下にまとめたいと思います。
〇日本酒と日本酒の原料について
一般的な日本酒は、無色透明、アルコール度数が15~17度、若干の酸味があるなどの特徴があります。日本酒の原料は、蒸米、麹、水、酵母の4つです。日本酒の原料となる米は、食用米とは違う、酒造好適米という米を使います。酒造好適米は、食用米にはほとんどない心白という中核部を持ち、大粒であり、タンパク質や脂肪分が少ないという特徴があります。山田錦や五百万石といった有名なものが例に挙げられます。酒造好適米は非常に高価で生産者が少ないことも特徴です。米の粒が大きいだけではなく、稲穂が大きく背も高いため、栽培に手間がかかるためです。
〇日本酒の製造工程
日本酒の原料となる米は、まず精米されるところから始まります。精米歩合とは、精米した後に残った白米が元の米の何パーセントかという割合です。精米歩合が低いほど、削られているということです。精米歩合が高いと穀類や乳酸の香りが残り、低いと果実や花の香りがします。私は精米歩合が低い、すっきりとした花の香りがする日本酒が好みです。その後、洗米、浸漬、蒸しを経て、蒸米になります。浸漬という言葉は普段聞き馴染みのない言葉です。米に適切な量の水分を補給することで、発酵時、蒸米のデンプンが溶解しやすくなります。精米歩合が低いものは水分を吸収しやすいため、浸漬の時間を秒単位で測定することもあるそうです。
蒸米ができたら、冷ます工程にうつります。蒸米が冷めたら、気温32℃~38℃、湿度60~70%の麹室で麹造りを行います。蒸米の上に麹菌を撒き、麹菌を繁殖させます。麹菌の繁殖を管理し、麹を完成させます。麹を口にすると、栗のようにほこほこした触感と甘さがあります。
主発酵の前に、酒母という、アルコール発酵を健全に行うためのスターターを作る必要があります。この方法には、生酛という方法と山廃という方法があります。生酛という方法は、寒い冬に深夜から早朝にかけて米や麹をすりつぶす山卸しという重労働を伴います。明治時代に山卸しをしない山廃という方法が生み出されました。現在、生酛を行う酒蔵は大変少なくなっていますが、それをブランドとしてアピールする酒蔵もあります。
日本酒の原料である米は、ワインの原料であるブドウと違い、デンプンが主成分です。デンプンのままではアルコール発酵ができません。デンプンを糖化するために、麹による酵素が必須です。糖化と同時に、酵母の働きでアルコール発酵が進みます。これを並行複発酵と呼びます。並行複発酵についてはこれまでのナデシコプログラムの座学でも何度かご教示いただいた内容でした。並行複発酵は、ワインの発酵方法に比べ大変複雑な方法であり、先人の知恵が沢山含まれていることが分かります。
発酵の次に、上槽という過程があります。上槽の前に、醸造アルコールの添加をすることができますが、これにより、酒粕に含まれる風味を引き出し、ライトに、辛口に、感じさせることができます。上槽の次に、瓶詰めという過程があります。瓶詰めの前に、アルコール度数を引き下げるため加水調整をすることも認められています。また、瓶詰めの際に、火入れをすることも認められています。火入れをすることで、微生物の安定化と劣化臭の防止が期待できます。火入れをしないものを生酒と呼びますが、生酒は、非常に不安定なお酒であり繊細な温度管理が必要です。
〇特定名称酒の分類
今回の講座では、特定名称酒の分類のうち6つを学びました。上槽の前に醸造アルコールを添加しているかしていないか、精米歩合や発酵温度の違いで、純米大吟醸、純米吟醸、純米酒、大吟醸、吟醸、本醸造に分けます。
漢字を理解できる日本人は、名称についての詳細を知らなくても、何となく漢字の意味から名称の意味をイメージすることができます。しかし、英語圏の方々は、漢字一文字一文字の意味を理解できないため、何となくのイメージをすることもできません。そういった方々のために、大という漢字にはgreatという意味がある、吟という漢字はscrutiniseの意味がある、醸という漢字にはfermentという意味があるというように説明することが、ラベルに書かれた名称をイメージしてもらうのに有用であるということを知りました。
〇テイスティング
人生で初めてのテイスティングを学ぶことができました。テイスティングは、外観、香り、味の順番にアプローチしていきます。外観は、澄んでいるか濁っているか、色合いがグリーンがかっているか、などです。香りや風味は、果実、花、穀物、ナッツ、乳製品など、日本酒を口にしたことのない人にもイメージしてもらえるような言葉を使って、感じた味覚を伝えます。大吟醸酒や純米酒をテイスティングするだけでなく、スパークリング、濁り、生酒、熟成酒など特徴のある日本酒もテイスティングさせていただくことができました。テイスティングの表現方法は経験で培っていくものであるというお話を休憩の際にお聞きし、今後は日本酒をただ楽しむだけでなく、飲んだことのない人に説明するとしたらどのように言語化できるだろうかということを考えながら、日本酒をたしなんでいきたいと思いました。
〇日本酒の提供方法や料理との合わせ方
日本酒は様々な温度帯で楽しめるお酒であるということも特徴的です。しかし、スパークリング酒や吟醸スタイルの日本酒は冷酒で飲んだ方がいいということは基本としておさえておく必要があります。実際に実習で純米酒の熱燗を楽しみ、香りや味わいの変化を楽しみました。
味覚は個人の感覚であり、好みもあるため、これらを考慮することも重要です。しかし、知識として、塩味と酸味は日本酒の果実の風味が増すように感じられ、甘味とうまみは日本酒の渋みや酸味を増すように感じさせるということを知っておく必要もあります。ほとんどの日本酒はどのような料理とも調和しますが、同等の味のベクトルを持つ料理と日本酒を合わせるのがベストです。今後、料理に合わせた日本酒を勧める際に、スタンダードな法則を知っておくことで、失敗しないおすすめをできると思いました。
〇まとめ
テイスティングにおいて、味を言語化するコツを先生にお聞きしたところ、「例えば、納豆を食べたことがない海外の方に納豆の味の説明をする時、どう説明しますか?それと同じです。」というお言葉をいただきました。難しさを感じたものの、未知の感覚を既知の感覚に置き換えて説明する楽しさにわくわくする気持ちもありました。今後、経験を重ねることで、テイスティングの技術を磨いていきたいと思います。
2026 Miss SAKE 大阪 大植花
[Brief summary in English]
The Wine & Spirit Education Trust (WSET) is an internationally recognized organization that provides education and qualifications in wine and sake. This course offered an opportunity to study sake systematically, covering its ingredients, production methods, classification, tasting, and food pairing.
Sake is typically a clear alcoholic beverage with an alcohol content of 15–17%. Its main ingredients are steamed rice, koji, water, and yeast. Unlike table rice, sake is made from specialized rice varieties such as Yamadanishiki and Gohyakumangoku, which are larger, lower in protein and fat, and often contain a starchy core suitable for brewing.
The production process includes rice polishing, washing, soaking, and steaming, followed by koji making and fermentation. A key feature of sake brewing is multiple parallel fermentation, where starch is converted into sugar by enzymes from koji while yeast simultaneously produces alcohol. Before the main fermentation, a starter culture called shubo is prepared using methods such as kimoto or yamahai.
Sake is classified into categories such as Junmai Daiginjo, Junmai Ginjo, Junmai, Daiginjo, Ginjo, and Honjozo, based on factors like rice polishing ratio and whether distilled alcohol is added.
The course also introduced systematic sake tasting, focusing on appearance, aroma, and palate, using descriptive and relatable terms. In addition, it covered serving temperatures and food pairing, emphasizing that sake can complement a wide range of dishes depending on balance and flavor interaction.
Overall, the course highlighted the importance of expressing unfamiliar flavors through familiar references, making tasting both a challenging and rewarding experience.
Hana Oue, 2026 Miss SAKE Osaka






















