皆さま、こんにちは。
2023 Miss SAKE Japan 山田琴子です。
街路のいちょうもすっかり黄金色に色づいた11月初旬、インド ムンバイにございます歴史あるTaj Mahal Palaceにて開催されました「梵 Tasting Dinner」に弊社団代表理事 大西美香同行の元、2023 Miss SAKE Japan 山田琴子が伺いました。
今回インド ムンバイにて、福井県の合資会社 加藤吉平商店様がインドの方々に向けて「梵」の日本酒のご紹介のために「梵 Tasting Dinner」をTaj Mahal Palace、Taj Lands Endの2箇所で開催されました。
このブログでは、Taj Mahal Palaceで開催されました、「梵 Tasting Dinner」1回目についてご報告させていただきます。
<合資会社 加藤吉平商店様と「梵」について>
福井県鯖江市にある合資会社 加藤吉平商店様は、1860年創業の老舗酒蔵で、長きにわたり完全無添加の純米酒に拘りながら、福井にて日本酒を守り続けていらっしゃいます。両替商、庄屋として160数年として続いた加藤吉平商店様は、江戸時代からお酒造りを始められたそうで、加藤吉平商店様としては今年で320数年目、加藤社長で11代目になります。
加藤吉平商店様が手がける「梵(BORN)」は、酒米の王様と名の高い「兵庫県特A地区産契約栽培山田錦」と「福井県産五百万石」だけを使われており、この美味しい酒米が地下約184mの深さの井戸から汲み上げた、白山連峰の伏流水と合わさり純粋でピュアな味わいがするこのお酒は、日本国内外で大変高い評価を受けています。
また、この最高品質の酒米を精米する上で、お米の磨き方にも大変こだわられていらっしゃいます。自家精米で蔵内平均精米歩合34.5%、最高ランクの「梵・超吟」は精米歩合20%という、国内トップクラスに磨かれたお米を使われていらっしゃいます。
もちろん製法にもこだわりがございます。全てのお酒をマイナスの低い温度帯で熟成させる「氷温熟成」を行うことで、芳醇な香りとなめらかな口当たりが生み出され、世界中の日本酒ファンを魅了しています。
さらに、「梵」は国際的な品評会でも数々の受賞歴を誇り、特に「梵 Gold」はインドでもファンが増加中です。今回の「梵 Tasting Dinner」では、加藤吉平商店様の代表的な銘柄が紹介され、福井県の自然と文化を表現する一杯がムンバイの一流ゲストたちを魅了しました。
<会場Taj Mahal Palaceについて>
Taj Mahal Palaceは、1903年にムンバイで開業した、インドの歴史と建築の象徴ともいえる歴史ある名門ホテルです。
インド最大の財閥であるTata財閥はこのTaj Mahal Palaceを皮切りに、インドの中でもっとも有名なホテルグループとして現在まで続いていらっしゃいます。
そのデザインは、イスラム、ルネサンス、ゴシック、ヴィクトリア様式が融合した美しい建築スタイルで、ムンバイ港を目の前に見渡す海に面したロケーションに建てられています。当時のジャムシェトジー・タタ氏の構想のもと、ムンバイ初のエアコン付きホテルとして誕生しました。
その後も革新的なサービスを導入し続け、世界中の要人やセレブリティを迎え入れてきました。
特筆すべきは、Taj Mahal Palaceの歴史的な意義です。第二次世界大戦中には病院として利用され、インド独立運動の際には多くの著名な活動家が集う場所としても機能しました。ホテル内は、絵画のようで、細部まで行き届いたインテリアやアートのコレクションが、訪れる人々を魅了し、ホテルを見学にくるためにインド中からいらっしゃる方も大変多いそうです。
また、ホテル内には名だたるレストランがあり、インド料理から各国のグルメを提供することで知られています。今回、大変光栄なことにインドでも一部の方だけがお邪魔できるというこのレストランにもお邪魔させていただきました。
今回、私もご厚意でTaj Mahal Palaceに宿泊させていただいたのですが、お部屋の窓から見える美しいインド洋の海岸線や、ムンバイ港のインド門を拝見し、歴史あるインドの文化の素晴らしさに大変心奪われました。
長いご説明になりましたが、Taj Mahal Palaceは歴史、文化、建築、そしてホスピタリティのすべてを象徴するインドでも特別な存在であり、日本を代表する日本酒である梵を紹介する「梵 Tasting Dinner」の開催地として完璧な舞台でした。
実は、私は今年2月のございました2024 Miss SAKE India大会の際にムンバイに来た時にTaj Mahal Palaceと目の前にございますインド門を見学させていただいており、その時からずっと憧れだったこの会場にて大好きな梵のお酒を自分の言葉でご紹介できますこと、大変嬉しく、夢のような機会でした。
<梵 Tasting Dinner at Taj Mahal Palace Ballroom>
元ムンバイ日本国総領事・原田様のご尽力により実現した今回のイベント「梵 Tasting Dinner」は、このTaj Mahal PalaceのBallroomにて行われました。
会場には、ビジネス界や文化、芸術など各分野の第一線で活躍するゲストが多数集まり、5種類の「梵」のお酒とのペアリングコースを楽しみました。
インドでは、約人口の3割がベジタリアンと言われており、多くの方が動物性の食品と一定の距離を保った生活をしています。
そのため、この日も会場ではVegetarianとNon-Vegetarianの2種類のメニューが用意されました。
お食事は、シェフの計らいもあり、日本の食材を取り入れつつ、インド料理やフランス料理の要素などが組み合わさった大変1杯1杯のお酒にピッタリとそうように工夫がなされておりました。
この日、ご紹介をした梵のお酒は以下の5つ。
- 梵・特撰純米大吟醸
- 梵・Gold
- 梵・夢は正夢
- 梵・超吟
- 梵・日本の翼
ゲストの中でも、特に好評だったのが、カレーのエスプーマの上に乗ったスズキのお料理と、「梵・夢は正夢」のペアリングです。
「梵・夢は正夢」は純米大吟醸酒でありながら、しっかりとした香りとなめらかな口あたり、そしてキレの良い味わいがカレーのエスプーマと合わさり、皆様一同絶賛のペアリングとなりました。
皆さま、ペアリングが進むにつれ、大変会場の賑わいも広がり、大変多くのゲストに日本酒についての質問をいただきました。
皆さま私がお米の精米歩合や、氷温熟成について説明をしている間も大変真剣にお話しを聞いてくださり、多くの質問をいただきました。
この日、テーブルにはゲストの方へのお土産で梵のお猪口もあり、皆さまに日本流のお猪口で乾杯するいただき方もご紹介させていただきました。皆さまの日本酒への強い関心に、こんな素敵なゲストの方々にご紹介をする機会をいただけましたこと、大変心が熱くなりました。
<梵・超吟と最新技術のNFCラベル>
この日、一番注目を集めたお酒は、マイナス10℃で約5年間熟成されたお酒を中心としてブレンドされた、精米歩合20%の究極の純米大吟醸酒「梵・超吟」です。
梵・超吟は、皇室献上品としても有名ですが、この日はこのお酒の酒瓶に隠された最新技術に会場が圧倒されました。
梵・超吟は現在世界中にて大変人気が高く、このプレミアムな梵・超吟を正しく輸入し、本来の味をきちんと世界中のお客様に届けるための技術として、NFCラベルの技術が導入されております。
このNFCラベルが酒瓶についていることで、ブロックチェーン技術とNFC/RFID技術を融合させたデジタルペアリングにより、スマホをビンに近づけるだけで、その酒瓶がどこで生産され、どのような道筋を辿って現在ある場所まで届いたかを確認することができます。
これにより、きちんとした業者の方がしっかりと輸送してくださっていることを1本ずつしっかりと確認することができます。
また、NFCラベルでは、その1本の瓶の開封情報も確認することができます。これにより、手元に届くまでに開封されていないことが確認できます。
この日、会場では加藤社長がこの日の実演のために持ってきたボトルを使用し、NFCラベルの実演をいたしました。私も加藤社長と一緒に、通訳と、ボトルを各テーブルにお持ちし、皆さまにスマホでそのビンの情報を見ていただきました。
スマホをタップするだけで情報が確認できる手軽さと、開封前と開封後で記載が変わる最新技術に皆さまこれからのプレミアムアルコールの進化だと大変喜ばれておりました。
このNFCラベルと飲み手のことを真剣に考えられていらっしゃる革新的な加藤社長の心があるからこそ、より安心していただける梵・超吟は、これからもっともっと多くの方々に愛され、日本を代表する日本酒として羽ばたいていくのだなとその光景を拝見し、実感いたしました。
「梵Tasting Dinner」は、インド ムンバイの地にて、大変多くの一流のインドの方々を魅了したー夜となりました。
原田さま、加藤さまご夫妻、Taj Mahal Palaceの皆さま、私を心広く迎え入れてくださいましたゲストの皆さま、この忘れられない会の開催にあたりご尽力くださった全ての皆さまに改めて、感謝の気持ちをお伝えいたします。
昨年2月にTaj Mahal Palaceのこのまさに会場となったBallroomにて、こんな素敵な会場で行う催しはどんなに素敵なんだろうと夢を馳せてから半年、Miss SAKEをいつも応援くださっている加藤吉平商店の加藤ご夫妻と大好きな梵のお酒をご紹介させていただけましたこと、大変光栄で、夢のようなひと時でした。
今後もこの思いを忘れずに、一生懸命日本酒の魅力を発信できますよう、励んでまいります。
2023 Miss SAKE Japan
山田琴子