みなさんこんにちは!
2024 Miss SAKE 京都 津田朋佳です。
月桂冠大倉記念館に行ってまいりましたのでご報告させていただきます。
まず、月桂冠は京都伏見の京都酒造メーカーです。1637年に創業した歴史ある酒蔵で、明治時代には日本酒メーカー初の研究所を創設し、酒造りに科学技術を導入、醸造技術に革新をもたらすとともに、事業を拡大していきました。「品質第一」「創造革新」をモットーに、高品質な日本酒を製造、世界に販売されています。
月桂冠大倉記念館は、月桂冠や日本酒の歴史や現代に至るまでの経緯を知ることができる施設です。最初に館内に足を踏み入れると、数分間のビデオを鑑賞する部屋へと案内されます。ここでは、日本酒の製造プロセスに関する基本的な情報を動画と解説と共に学ぶことができるだけでなく、月桂冠が製造する際の独自の工夫についても理解することができます。
次に、展示物を見ながら月桂冠の歴史を学べます。パッケージの変遷を観察することで、通常とは異なる視点から歴史を理解することができます。また、数多くの賞を受賞し、世界的に著名な日本酒メーカーであることを再確認することができます。
そして次の部屋では日本酒作りの道具を見ることができます。大きさなども実寸大でイメージがしやすく、説明もそれぞれに細かくされているため初めて見学する人にも大変分かりやすくなっているように思います。
最後には利き酒体験ができ、9種類の中から3種類の日本酒をテイスティングすることができます。私は純米大吟醸の鳳麟、内蔵純米大吟醸しぼりたて生原酒、果月の桃をいただきました。様々な日本酒を飲む際には飲む順番も大切ですが、それも合わせて館内の方が丁寧にご説明くださいます。基本的には辛口から甘口、香りは弱いものから強いものの順番で飲むと良いそうです。
その他にも様々な解説もしてくださり、日本酒をより楽しむことができました。
今回の学びから印象深かった点がいくつかあります。
まず、伏見の美味しい日本酒が作られる要因です。
その一つが水であり、京都市内を流れる水が軟水であるのに対し、伏見を流れる水は中硬水であることが挙げられます。ちなみに「灘の男酒、伏見の女酒」という呼称は灘の硬水に比べると柔らかいということからこう呼ばれるようになったそうです。また、伏見内でも各井戸から湧き出る水の味わいが異なり、例えば、月桂冠の井戸から湧き出る水はまろやかで角がないとされ、その特性が月桂冠の日本酒にも反映されています。水は日本酒製造において極めて重要な要素であり、異なる水の特性を楽しむことが日本酒をさらに深く味わうことに繋がると考えられます。
次に、伏見の建築に関してです。伏見は低い建物が多く、見晴らしが良い特性を持っています。これが美味しい日本酒作りと関係しているという事実に驚きました。
そして、二つ目は月桂冠の強みです。月桂冠は、研究開発を積極的に行い、製造工程が複雑なため大量生産が難しいとされる日本酒でも同じ品質で大量生産できることが強みとされています。この「品質」と「研究開発」への特化が、月桂冠が持つ強みの一因であると感じました。
今回の見学を通じて、これまで知らなかった事柄に触れることができ、非常に意義深い時間となりました。この施設は、日本酒初心者にも詳しい方にも楽しめる場所であると感じます。また、館内は国内外からの観光客で賑わっており、日本酒が世界中で愛されていることを実感することができました。私自身もMiss SAKEとして、日本酒の魅力を広く発信する一助となれるよう努めていきたいと考えています。