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第14回ナデシコプログラムレポート「声の力といけばな、日本酒の未来を学ぶ一日」2025 Miss SAKE 大阪 荻野まどか

皆様こんにちは、2025 Miss SAKE 大阪 荻野まどかです。

先日、第14回ナデシコプログラムに参加いたしました。

今回は「ボイストレーニング」「いけばな」「日本酒の未来を考えるセッション」と、まさに“和”の美しさと奥深さに触れる充実した一日でした。

【講義内容】
①声の力を知る ボイストレーニング (ナレーター・ボイストレーナー 木村匡也様)
②世界をHappyにするために—日本文化を生ける いけばなの学び(未生流笹岡家元 笹岡隆甫様)
③日本酒のより良い未来をつくるために SAKE HUNDRED(株式会社Clear 代表取締役CEO 生駒龍史様)

「声の力を知るボイストレーニング」ナレーター きむらきょうや先生

先生からは「声にはTPOがある」という印象的なお話をいただきました。朝と夜で、また着ている服によってもふさわしい声がある——その考え方は初めてで、大きな気づきでした。

様々な番組で色々なキャラクターの声を発信されている先生だからこそ、実感を持ってその声の違いの大きさを学びました。

声は、情報を伝えるだけでなく、「あたたかみ」や「安心感」を届けることができる、人間らしさの象徴でもあるとのこと。そして、昭和28年(1953年)に始まったテレビのナレーション「声」がドキュメンタリーや社会の正義を伝える役割であった所から、災害で命を守る役割を担うようになったという歴史にも触れ、声の重みを感じました。

特に印象に残ったのは、「声は思いやりにもなれば、傷にもなる」というお言葉です。

実践編では、「アー」「アーアーアー」「ハミング」といった発声練習を行い、朝晩5分ずつを7日間続けることで声が変わるというトレーニングも学びました。

呼吸法や共鳴音を意識し、「伝えたい」という気持ちを込めることの大切さを体感できました。

また、コミュニティラジオの始まりが防災を目的としていたことを改めて思い出し、「声」が人の命を守る力を持っていることを再認識しました。

発信する言葉や声には、情報を伝える以上の価値があり、人と人とをつなぎ、安心や行動につながる力があるのだと感じました。

最終選考会までの1か月間で、自分の声をさらに磨く努力を重ねていこうと思います。

「世界をHappyにするために—日本文化を生ける:いけばなの学び」未生流笹岡 お家元 笹岡隆甫先生

続いて行われたのは、「いけばな」の時間。

四季の美しさを感じながら、空間に命を吹き込む日本の芸術です。

いけばなは、単に花を生けるだけではなく、「自然と共に生きる」という日本人の美意識を体現した哲学そのもの。

日本人は古来より、人間を自然の一部ととらえ、「花鳥風月」の世界観のなかで自然と調和する暮らしを大切にしてきました。

その精神は、G7広島サミットのテーブル花や、東京2020オリンピックのトーチを器にした作品にも表れており、世界の舞台でも高く評価されています。

また、カルティエ、京都市美術館、アマン京都などでもお迎えの花を担当された先生から、直接ご指導いただけたことは、何よりの学びとなりました。

「なぜ美しいと感じるのか?」という問いに向き合いながら、私たちは“天地人”という宇宙的な視点、さらにはその花がどのように育ったかという環境や背景までも想像しながら花を生けていきます。

この想像力こそが、いけばなの根本にある花の哲学なのだと感じました。

いけばなは、室町時代に成立した伝統芸術でありながら、現代においてもなお新鮮な驚きと発見を与えてくれます。

日本の美意識は「崩しの美」とも呼ばれ、左右非対称(アシンメトリー)を尊びます。

これは、五重塔(骨)と金堂(曼荼羅など)の位置にも表れており、海外では正面に並んでいたものが、日本では横に並んでいる、つまり日本人は左右対称より非対称を好むと取れます。

時間とともに崩れていく左右対称ではなく、変化を受け入れる非対称の美しさが、日本の美の懐の深さなのです。

たとえば、つぼみや虫喰いの葉さえも、“移ろい”や“いのちの証”として受け入れ、楽しむ。

この「不完全さを許容する美」は、日本文化に共通する大切な価値観だと感じました。

いけばなは、「左右非対称(アシンメトリー)」の美を大切にします。

この非対称のかたちは、時間と共にその美しさを増していくもの。

一方で左右対称の造形は、完成された瞬間が最も美しく、やがては崩れていく運命にあるとも言われます。

この考え方にふれたとき、私は改めて「日本の美は懐の深さにある」ということを実感しました。

日本文化は、不完全なものを受け入れ、変化そのものを美とする感性に満ちています。

たとえば虫喰いの葉、折れた枝、ふくらむ途中のつぼみ——そうした“未完成”なものの中にも、命の移ろいや未来への期待を見出します。

こうした価値観は、私がこれまで茶道を通じて学んできた「侘び寂び」の心や、「五行(木火土金水)」といった自然観とも重なっており、日本文化が深く、そして有機的につながっていることにも気づかされました。

このように、いけばなは花を生けるという行為を超えて、世界の見方や生き方にまで通じる哲学を教えてくれます。

そしてそこには、「変化していく自分自身をも肯定していこう」という前向きなメッセージが込められているように感じました。

Miss SAKEとして、日本の文化をただ紹介するのではなく、そこに込められた心の在り方まで丁寧に伝えられる存在を目指してまいります。

「日本酒のより良い未来をつくるために」株式会社Clear 代表取締役CEO 生駒龍史様

SAKE HUNDREDやSAKE TIMESの事例を通して、日本酒業界の最新動向と課題について学びました。

1973年をピークに消費が減少している日本酒は、現在、物流インフラは整っているものの、市場規模が拡大しなければ多様性が保てないという現実に直面しています。

 

多くの人に「手に取ってもらう」ためには、伝え方や体験価値の工夫が必要です。

とくに印象的だったのは、「最上の状態で日本酒を体験してもらうことの大切さ」や「良いコミュニティに身を置くことで視野が広がる」というお話でした。

Miss SAKEとして活動する私たち自身が、まさにその体現者であると実感しています。

また、日本酒をラグジュアリーなライフスタイルの一部として提案し、特別な時間に寄り添う存在として再定義する動きにも触れました。

「知って、体験して、ファンになる」という流れを作ることが、今後の日本酒の魅力発信に不可欠であり、

そのためには商品力 × 魅せ方 × 情報発信力=ブランド力という視点が重要です。

SAKE HUNDREDは「心を満たし、人生を彩る」というコンセプトのもと、国内外でのブランド展開を進め、日本酒の可能性を大きく広げています。

何より大切なのは、“どれだけ本気で伝えられるか”

日本酒への愛情と確信をもって語ることが、未来を切り拓く力になると感じました。

私自身もMiss SAKEとして、熱意と誇りをもって、日本酒の新しい価値を多くの人に伝えていきたいと思います。

おわりに

今回のプログラムを通じて、“声”も“花”も“酒”も、すべては人の心をつなぐツールであることを改めて実感しました。

日本文化を伝える担い手として、まずは自分自身がその魅力を深く理解し、日々の所作や声にその想いを込めていけるよう、今後も精進してまいります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

次回のレポートもどうぞお楽しみに。

 

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