Miss SAKE News/Blog

2023 Miss SAKE 神奈川 山田琴子_第18回ナデシコプログラムレポート

皆様、こんにちは。
2023 Miss SAKE 神奈川 山田琴子です。

爽やかな風が心地の良い春の終わりの日に、第18回ナデシコプログラムが神奈川県の泉橋酒造様にて開催されました。

私が初めて飲んだ神奈川県の日本酒である、「とんぼスパークリング」を始めとした様々な日本酒を作られている泉橋酒造様でのお米作りとお酒造りにつて今回伺うことができ、神奈川代表としても大変誇らしく、身が引き締まる1日でした。

<泉橋酒造様について>

泉橋酒造様は、神奈川県海老名市下今泉にございます。
海老名駅から徒歩20分という大変気軽に伺える立地にありますこの酒造様は、江戸・安政4年(1857年)の創業から165年もの間、日本酒を造られています。

清酒生産量は1000石あり、単位を変換すると18000L、一升瓶にすると一万本分ものお酒を純米100%で生産されていらっしゃいます。

泉橋酒造様のお酒は、主に首都圏の酒販店や百貨店にて購入することができ、主要銘柄である「いづみ橋」を含め、「とんぼラベル」や季節ごとのお酒を楽しめる「夏ヤゴ」「雪だるま」など多様な日本酒の取り扱いがございます。

特に、「とんぼラベル」は神奈川の方ならみたことがあるのではないでしょうか?

泉橋酒造様を象徴している可愛らしいトンボのマークは、今年でできて20年になるそうです。これをお祝いした精米歩合20%の磨き上げられたお米を使った日本酒も現在作られているそうで、楽しみでなりません。

また、このとんぼのラベルは、海外の方で日本語が読めない方でも、このお酒を覚えてもらえるようにという橋場様の想いが込められているそうです。

<泉橋酒造様のお米作り>

現在の6代目蔵元橋場様が、“酒造りは米作りから”という信念のもと、近隣の地区で栽培した酒米を用いて酒造りを行っています。

全国でも珍しい農業から醸造まで行う酒蔵である「栽培醸造蔵」で、海老名市内をはじめとした近隣地区でお米を作られていらっしゃいます。

この珍しいお米作りから作る日本酒は、社長橋場様のご家系が400年前からお米作りをしているところから始まります。

現在の社長橋場友一様はお米農家としては13代目になるそうで、そのお米農家で出た余剰のお米で日本酒を作ったのがお酒造りの始まりだったそうです。

「何でも始めないと始まらない」

この言葉を胸に、6代目蔵元、橋場友一様は、1995年に当時人気漫画であった「夏子の酒」の中の夏子がお米からお酒を作るシーンに感銘を受け、栽培醸造蔵を目指そうと決心なさったとおっしゃっておりました。

現在は、食用のお米を含め神奈川県でお米を作っている会社の中で2番目に大きく、合計46haもの田んぼにてお米作りを行なっているそうです。

橋場様の有言実行の行動力と実行力には大変驚き、だからこその現在の素晴らしいお酒造りに繋がっているのだと感じました。

また、このお米作りは日本酒の「日本」というブランドを守るためにも大変大切な活動であるそうです。

清酒作りの技術が世界中に知れ渡り、技術でどこでも醸造が可能になった今、世界中で日本酒を作り始めている海外の蔵があるそうです。

そのような蔵との違いを考えた時に、日本の神奈川県の地元のお水とお米を使っている「テロワール」を大切にすることが日本酒の世界の中での価値をあげることにつながると教えていただきました。

<サステナブルな地域を大切にしたお酒造り>

泉橋酒造様のお酒作りには、「サステナブル」であるという特徴がございます。

お米作りをする際に、海老名市周辺の耕作放棄地を使い、酒米を育てることで、農家の再生産意欲の向上と、農業貢献社の育成を行なっています。

また、実際の農業では、減農薬と、農薬を使わないお米作りを行うことで海老名の自然を守るという面でも貢献されています。
お米を精米する際に、出た赤糠を除草剤代わりに使い、雑草はチェーン引きという人力で大きなチェーンを引っ張って歩くという作業をなさることでこれを可能にしていらっしゃいます。

お酒造りでも、「廃棄物なしの製品作り」を心がけられています。

酒造ででた酒粕は、1/3は販売、2/3は焼酎にすることで余すことなく使われています。
また、米糠は田んぼの肥料の他にも、給食や、パン屋さんに送られるそうです。

神奈川で有名な横須賀海軍カレーの米粉パンは、泉橋酒造様の米糠からできているとのことで、是非次回横須賀に食べに行きたいです。

この地元を大切になさる橋場様の想いが、泉橋酒造様の象徴である「とんぼ」に繋がるそうです。とんぼが元気に飛べるような綺麗な減農薬の田んぼであるということを象徴しているとんぼマークはまさに泉橋酒造様のサステナブルな栽培醸造を象徴していると感じました。

<蔵見学>

講義の後に、ファイナリストのみんなで泉橋酒造様の蔵見学をさせていただきました。

私も、泉橋酒造様の蔵に入るのは初めてだったので、大好きなお酒がどこで作られているのかを拝見できるのを大変楽しみにしておりました。

まず、泉橋酒造様の建物のすぐ隣にある田んぼを見学いたしました。
ちょうど、酒米の苗を育てている最中で、この美しい緑の小さな苗から美味しいお酒ができると思うと大変感慨深く感じられました。

種類は、山田錦、雄町、そして楽風舞の3種類です。

楽風舞は、「どんとこい」と酒米品種「五百万石」を交配してできたお米で、神奈川県と新潟県でしか作られていません。
その中でも、神奈川県が一番多く作っており、泉橋酒造様がその大部分を占められているそうです。

泉橋酒造様では、「扁平精米」という特殊なお米の削り方をされており、この削り方をすることであまり削っていなくても、たくさん削ったのと同じような味わいを出すことができるそうです。

この精米を行なっている精米器を見学いたしました。
特に印象的だったのが、お米の品質を確認する機会で、自動で精米されたお米の中から形や色が悪いものを識別し、のぞいてくれるという機会を使用されているとのことで、泉橋酒造様の高品質なお酒造りはこのようなところから来ているのだなと感じました。

蒸しは、現在も和釜を使われているそうです。こちらでは、日本酒以外にもお味噌を作られており、お味噌用の小さな釜も奥にございました。

蒸された後、お米は一部が製麹室にて麹になります。
泉橋酒造様では、製麹室が全て杉でできており、実際に入ってみると、杉の優しい香りに大変癒される空間でした。

こちらでは、麹蓋を使った麹作りが行われており、技術を活用する箇所がある中でも、この麹の管理は昔ながらの手作業による温度管理を大切にされています。

海老名周辺の様々な土地の酒米を使われていることから、このように麹作りを手で行うことで、それぞれの土地のお米の出来やそれに合わせて麹作りの調整ができるそうです。

麹の後は、酒母造りです。泉橋酒造様では、生酛造りと速醸の2種類でお酒を作られており、生酛造りの工程の中の一つである酛すり(もとすり)、別名山卸し(やまおろし)をされています。

手間がかかる作業なため、現在は酛すりを行わない日本酒が増えている中、生酛、速醸両方の良さがあるということで今も行われています。

その後、発酵をさせできたもろみを上槽します。
こちらは、「ふね」による上槽を行なっているそうで、これには2つの理由があるそうです。

  1. 掃除がしやすく、より衛生的に環境を保てること
  2. あらばしり、中取り、責めが明確に分かれており、欲しいところを的確に取れること

最後に、貯蔵室の奥に現在作られている古酒作りの棚を紹介いただきました。z
泉橋酒造様では、古酒にこれから力を入れていきたいということで、その古酒を貯蔵する場所として貯蔵庫内に大きな棚が作られておりました。壁一面にわたる棚に古酒が並べられた際には、きっと大変圧巻なのだろうなと胸が躍りました。

<試飲>

見学の後、最後に泉橋酒造様の日本酒を5種類試飲させていただきました。以下にご紹介いたします。

写真の左から順に、

1:純米大吟醸とんぼラベル楽風舞

華やかな香りがしつつも飲み飽きのしない大変上品な味わいがいたしました。菅前首相がアメリカのホワイトハウスを訪問した際にお土産として持って行ったお酒がこちらだそうで、日本を代表する神奈川県民としても大変誇らしいお酒です。

2:夏ヤゴ13

ヤゴは13回脱皮するととんぼになるということと、このお酒のアルコール度数である「13」の数字がつけられているこの夏ヤゴは、夏にしか味わえない季節限定のお酒です。爽やかさの中に、生酛仕込みらしい甘さとコクが優しく感じられ、暑い夏にいただきたい一杯だなと感じました。

3:恵 青ラベル

日本人の道徳のひとつである「五恩五恵(ごおんごけい)」をコンセプトに名付けられた「恵」のラインは、泉橋酒造様の主要銘柄でもあります。今回試飲させていただいた中で一番食事に合わせやすい辛旨口のやさしい良い味わいがいたしました。

4:夏ヤゴ ピンク

生酛純米原酒であるこちらは、農薬を使わない田んぼで作られている雄町米だけを使用して作られているお酒です。夏ヤゴ13よりも、原酒ということもありお米の甘さもあり、夏ヤゴラインの飲み比べも是非楽しんでみたいなと思いました。サステナブルな地域と環境を大切にされている泉橋酒造様ならではの商品です。

5:恵 海老名耕地

精米歩合80%の純米酒のこちらは、日本酒度+9という辛口のお酒でした。試飲はひやでいただきましたが、是非お燗にして油の乗った暖かいお料理といただきたいなと感じる爽やかな旨みがいたしました。

橋場様は「酒造りはまだまだ未知のことが多く、研究段階である」とおっしゃっており、製造されているお酒の最適な温度管理の方法の実験などまだまだより美味しいお酒を届けるための研究を日々されているとおっしゃっておりました。

神奈川県の代表として、これからのさらなる進化が楽しみでなりません。

今回、私共2023 Miss SAKE ファイナリストに大変貴重な機会をいただきまして、泉橋酒造の皆様には感謝に堪えません。誠にありがとうございました。

泉橋酒造様についてもっと知りたい方は、是非こちらのウェブサイトに行ってみてくださいhttps://izumibashi.com/

2023 Miss SAKE 神奈川 山田琴子

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