〜第19回ナデシコプログラムレポート〜
皆様、こんにちは。
2023 Miss SAKE 千葉 齋藤ひかりです。
雨に萌ゆる緑が風情を漂わせる季節になり、3月中旬に始まったナデシコプログラムもこの週末を以て終了いたしました。
この3ヶ月間、Miss SAKEとして活動するために日本酒をはじめとした日本文化への理解を深め、身だしなみや所作を学び、自分らしく少しでも多くの方に日本酒の存在を知っていただけるにはどのように発信すべきかを考える続けた日々でした。
私たち2023 Miss SAKE ファイナリストのために時間や労力を割いてくださった講師の皆様、素晴らしい学習の場や美味しいお食事を提供してくださった石川酒造様と酒坊様、そしてファイナリストとして選出されてから本日に至るまで私たちをサポートしてくださったMiss SAKE運営事務局の皆様や御関係者様には大変感謝しております。
<第19回 ナデシコプログラム>
- 日本が問われているブランディング力
- Exa Innovation Studio代表 方健太郎様
- 最終選考会プレリハーサル
- 愛葉宣明様、大西美香代表理事、中村信次郎事務局長、羽鳥麻矢子様、初代Miss SAKE 森田真衣様
- 「さくらさくら」リハーサル
- 石川彌八郎様、藤間美都也様
- 追手風部屋ちゃんこ鍋✖️侍コーチン
日本が問われているブランディング力
2022 Miss SAKE Japan 磯部里紗さんが勤めていらっしゃるExa Innovation Studioの代表 方健太郎様にお越しいただき、海外から人を誘致する際に欠かせない国としてのブランディング力やアプローチ方法についてお話しを伺いました。
方様は東京大学法学部を卒業後、国土交通省に入省され、英国ケンブリッジ大学院にてLLMおよびMBAを取得されました。
その後、ボストン・コンサルティング・グループでコンサルタントとして活躍されたのち、パリでExa Innovation Studioを共同設立されました。
現在はパリとロサンゼルスを拠点に、日本企業に対して新規事業の開発や立ち上げ支援などを展開されています。
ハイブランドから学ぶブランディング力
高価格にも関わらず、多くの方がその商品を求めるハイブランドのブランディング力は、日本酒や日本文化を海外へ展開していく際のモデルにすることができます。
ハイブランドではラグジュアリーで希少性が高い商品を取り扱っています。商品自体の魅力はもちろんですが、その商品を通して体感することができる「魅力」に惹かれる方もいらっしゃるそうです。
日本酒も同じように味わいはもちろんのこと、ひとつひとつのお酒や酒蔵様が持っている「ストーリー」を知った上でお酒を楽しむ体験も魅力の一つであると私は思います。その日本酒が生まれた背景や酒蔵様の想い、また日本酒を作る上で欠かすことができない水や酒米、酵母の特色について知ることで、その日本酒に愛着が湧きより魅力的に感じることができます。
ブランドを広めるためにキーとなる「ターゲット」
方様より、あるハイブランドが世界的なブランドになった経緯を伺いました。
そのブランドはそれまではあまりハイブランドの中で頭角を現していなかったそうですが、当時のアジア担当者が購買意欲があるターゲットを見極め、そこに向けてアプローチをしかけたところ、それがトリガーとなって有名ハイブランドの一員になったそうです。
Miss SAKEへの応募をきっかけに、日本酒の国内での消費量が落ちていることを知り、現在国外への展開に力を入れている酒蔵様も多いことを知りました。このお話を伺い、自分がMiss SAKEとしてどのような形で貢献することができ、どの層へのアプローチをすればより多くの方へのアプローチができるのかを改めて考え直すきっかけになりました。
現在の私が世間へ与えることができる影響は微々たるものかもしれませんが、これから決まる日本代表に選ばれることによって、選出された者が代表を務めた県として、千葉県にフォーカスを当てることができるのではと考えます。
Miss SAKEの海外大会の開催が各地で再開され、インバウンドの増加が見込まれる今だからこそ、大好きな千葉県とその日本酒をアピールする絶妙なタイミングなのではないでしょうか。残りの時間は限られていますが、まずはその目標に向けて突き進んでいきたいと思います。
方様、この度はフランスへ帰国する前日というスケジュールの中、ナデシコプログラムの講義のためにお越しいただきありがとうございました。
今回のして頂いたお話のなかで、特に国や地域ごとに狙うべき客層をまずは見極めるべきであることが自分では気づくことができなかった新たな発見となりました。自分自身のMiss SAKEとしての戦略のみでなく、現在の仕事上での戦略としてもとても参考にさせていただければと思います。
最終選考会リハーサル
6月23日にウェスティン都ホテル京都様で開催される2023 Miss SAKE最終選考会のリハーサルを行い、愛葉宣明様、大西美香代表理事、中村信次郎事務局長、羽鳥麻矢子様と初代Miss SAKE 森田真衣様にお振袖でのウォーキングや所作、各自の自己アピールを講評していただきました。
これまで過去の選考会の様子を動画で拝見したものの、実際に自分自身がステージに立つイメージを持てずにいたため、今回のリハーサルを通して徐々にその感覚を得ることができたと同時に、ついにファイナリストとしての期間が終わることを実感いたしました。
人前に立つことが苦手だったのですが、コロナ禍で会社オンラインでの打ち合わせが増えたことにより、以前よりさらに人前で話すことが自分にとって苦になっていました。
「本番では練習時の1/3の力しか発揮することができないから、それを踏まえて3倍以上練習をしなさい」
以前、このような言葉をお稽古の先生からかけていただいたことがあります。
この言葉の通り、家での自己アピールの練習では流暢に話せていたことも、リハーサルでは詰まってしまい、練習通りに物事を進めることの難しさを改めて痛感しました。
当日はさらに多くの方に見られていることやステージという慣れない場所で自分を表現する必要があります。間違えてしまったときや詰まってしまった時の対応策を準備し、当日の心配事を少しでも減らして挑みたいと思います。
愛葉様、大西代表理事、中村事務局長、羽鳥様、森田様。
お忙しいところ私たちファイナリストのためにお集まりいただきありがとうございました。
ひとりひとりの自己アピールに対して真剣に向き合ってくださり、親身に相談に乗っていただいたこと、大変感謝しております。皆様より頂いたアドバイスを元に、自分自身を全力でアピールできるよう当日まで励んで参ります。
引き続き、どうぞよろしくお願い致します。
「さくらさくら」リハーサル
石川酒造十八代当主である石川彌八郎様が主催された「希望の風 奨学金」支援チャリティーコンサートにて、以前日本舞踊の講義でお世話になった藤間美都也様にご教示いただいた「さくらさくら」を披露させて頂く機会をいただきました。
翌日の本番に向けて、石川様の三味線の演奏の元、リハーサルをさせて頂きました。この日は改めて振りの復習を行い、再度日本舞踊の基本姿勢と終演後のご挨拶の仕方を藤間様に教えて頂きました。
「希望の風 奨学金」
こちらの奨学金は2011年3月11日に発生した東日本大震災で両親または片親を亡くした子供たちに、大学や短期大学、専門学校への進学を諦めないでほしいという想いから生まれました。
石川様も定期的にチャリティーコンサートなどのイベントを開催して、その売上げを全額寄付されています。今回このような素敵な企画に出演者として参加させていただけることを大変嬉しく思います。
また、以前メイクアップを教えて頂いた山田裕美子先生より、Miss SAKEとして出演する際のお振袖はそのイベントに合わせると良いという助言の元、今回のお振袖は桜があしらわれた物を選んでみました。
当日はたくさんの方にお褒めいただき、選択肢が限られている時でも、時と場合に合わせてお振袖を選ぶこともMiss SAKEの使命の一つであることを体感いたしました。
石川様、藤間様
私たちのリハーサルのために、時間を割いていただきありがとうございました。事前に準備ができたことによって、当日は不安なく演目を楽しみながらお披露目することができました。また、改めて日本舞踊の魅せ方を意識することで、最終選考会前にお振袖での所作を見直すことができたので、大変助かりました。今後とも、何らかの形でチャリティーの活動に参加させていただければと存じます。
追手風部屋ちゃんこ鍋✖️侍コーチン
今回2023 Miss SAKEのナデシコプログラムにて6回お世話になった酒坊様での最後の夕飯は、鳥重商店様の「侍コーチン」を第9回ナデシコプログラムにてお話しを伺った追手風部屋様のレシピのちゃんこ鍋で頂きました。
鳥重商店様で販売されている名古屋コーチン「侍コーチン」は、販売の際に職人によって一羽ずつ丁寧に手捌きされており、鮮度の良い鶏を味わうことができます。
ちゃんこ鍋にして頂くことで、名古屋コーチン特有の引き締まったお肉の食感と旨みを味わうことができ、当日ファイナリストたちが持参した日本酒を熱燗にしたものと共に最後のひとときを楽しみました。
初日はどんなことが待ち受けているのかという不安と期待を胸に訪れた酒坊様も、今となっては私たちファイナリストにとって大好きな日本酒を日本酒を愛する仲間たちと楽しむことができる憩いの場となっていました。
このような素敵な同志に出会うことが出会うことができたこと、そして「酒縁」という言葉を体感させていただけたことは、今後のMiss SAKEの活動のみでなく、私の人生にとっても宝になりました。
追手風部屋の皆様、鳥重商店様。
この度はちゃんこ鍋のレシピと「侍コーチン」をご提供いただきありがとうございました。ナデシコプログラム最後の夕食として、一生忘れることのない味となりました。
酒坊の皆様。
3ヶ月間大変お世話になりました。皆様のホスピタリティや明るさには、ファイナリスト一同いつも助けられました。時には一緒に盃をかわすこともでき、酒坊様はただの宿泊先ではなく私たちの心の拠り所にもなりました。また、皆様にお目にかかれることを心待ちにしております。
まだまだ至らぬ点も多々あるかと思いますが、ナデシコプログラムを通して経験したことを糧に今後のMiss SAKEの活動に邁進してまいります。皆様、今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
以上、第19回ナデシコプログラムのご報告でした。
2023 Miss SAKE 千葉 齋藤ひかり