皆様こんにちは。
2024 Miss SAKE 大阪 南侑里です。5月24日金曜日、白鶴酒造株式会社 東京支社の屋上にあります白鶴銀座天空農園で白鶴酒造独自の酒造好適米である、白鶴錦の田植えが開催されましたので、2024 Miss SAKE 東京 高島桃子と2人で参加してまいりました。このような貴重な体験を皆様に共有いたします。ぜひ最後まで読んでいただけましたら、幸いです。
5月12日に行われたナデシコプログラムにて、白鶴酒造株式会社東京支社を訪問させていただき、大変貴重なご講義を受けさせていただいておりましたので、栽培のチームリーダーでございます山田亜由美様をはじめ、今回でお会いするのが2度目の方もいらっしゃいました。そんな皆様に「また来てくれて嬉しい」とお声掛けいただけるなど、大変温かく迎え入れていただきました。
そのような温かい東京支社の社員の皆様に加えて、ほっともっとや、やよい軒の事業を展開されておられます株式会社プレナス様、栽培についてのプロフェショナルでございます西武造園様など多くの企業の方が参加し、今年は約40名ほどで田植えを行いました。
社員の方の中には、今年白鶴酒造株式会社に入社されました新入社員の方が3名おられ、大変フレッシュな空気が広がっており、さらに大盛り上がりでございました。そんな田植えの様子を皆様に共有させていただきます。
(今年の新入社員のフレッシュな皆様とのお写真です)
(西武農園の皆様とのお写真です。)
天空農園とは…
まず天空農園とはなんなのか。なぜ銀座の屋上なのか。きっと皆様疑問に思われていると思います。この日の様子を共有する前に、白鶴銀座天空農園の魅力についてお話しいたします。
白鶴酒造株式会社東京本社があるビルは東銀座駅から徒歩1分、銀座駅からも徒歩5分というまさに銀座のど真ん中に位置しております。また神戸にある本社とは違い、都会の中にあり、歌舞伎座が目の前にあるというとても素敵な銀座のビルでございます。そのような屋上に、なんと農園があるというのです。さらには、こちらで栽培された白鶴錦のみを使った日本酒が銀座限定で販売されておられるというのです。
「よりよい日本酒を造るために、米づくりから責任を持って取り組みたい」という思いから、2015年に農業法人「白鶴ファーム株式会社」が設立され、独自の酒造好適米を栽培。
これだけでも、酒米から作っておられるという酒蔵は大変少ないので、とても貴重な酒蔵でございます。しかし白鶴酒造様は、これだけではとどまらなかったというわけでございます。
このプロジェクトが始まったのは、2007年のこと。銀座から日本酒文化の情報発信をするために清酒の命である米を栽培してはどうか、と考えたことがきっかけだったそうです。周りからは、「夜も明るい銀座の街では作れないのでは?」などといった否定的な声もある中、最初はプランターで「白鶴錦」の栽培が開始。しっかりと育つことを確認し、2008年にはビル屋上を大改修。広さ約110平方メートルの屋上田んぼを完成させました。土は屋上緑化向けの世界で一番高価な軽量土を使用しているとのことで天空農園の田んぼの土の深さはわずか10cmほどだそうです。2013年からは、こちらの天空農園で収穫した白鶴錦100%で仕込んだ日本酒を商品化し、「銀座産白鶴錦の純米大吟醸酒」として毎年限定本数を銀座の百貨店「松屋銀座」「銀座三越」「GINZA SIX」で販売されておられます。
毎年、仕込方法や醪管理に個性が出るため、味わいが様々でとても美味しいのだそうです。
毎年11月には米穀検査が行われており、昨年は9年連続の2等を獲得。これは東京都の登録米ではない白鶴錦としては最高ランクだそうで、しっかりとした根拠のある素晴らしいお酒でございます。天空農園チームリーダー 山田様は、毎年のこの米穀検査の結果で日々の苦労が報われ、翌年もさらにいいお米を作っていこうという意欲が湧くと仰っており、楽しみに待ってくださる方への愛がたっぷり詰まった日本酒なのでございました。
そのような大変愛のある日本酒の栽培に携われましたこと、銀座の屋上で造られているという大変革新的で貴重な日本酒の製造過程の一助となれましたこと、大変光栄なことでございました。
改めて、このような機会を与えて下さいました、白鶴酒造株式会社の皆様に感謝いたします。
田植えの様子
それでは田植えの当日の様子をご報告いたします。
まずは、役員の方のご挨拶から始まりました。田植えの歴史は約3万年前の石器時代から始まっているというお話をお伺いし、我々は歴史の一部になっているのだと改めて実感するお時間でございました。
続いては、私たちのご紹介をしていただき、大変恐縮ではございましたが、参加される皆様にご挨拶をさせていただきました。
Miss SAKEはどのような活動をしているのか、そして私は四年前に本社を訪れ酒造見学をさせていただいたことがありましたので、その当時のエピソード、今回皆様の仲間に入れていただけましたことへの感謝の気持ちを述べさせていただきました。
この後は、栽培チームリーダーでございます山田亜由美様に田植えマニュアルを伝授していただきました。山田様は、終始明るく私たちに問いかけるようにお話くださり、このお人柄こそが、このプロジェクトを大きくしているのだなと改めて実感いたしました。
以下、田植えマニュアルで学びました田植え方法を皆様にも共有いたします。
田植え方法
①苗の塊をほぐす
茎を引っ張らず根っこを優しくほぐす
②苗5本を利き手で持ち、人差し指と中指、親指を合わせて、鉛筆を持つように苗を挟む
③田んぼに突き刺し、土の中へ押し込む
田んぼのそこに指があたるくらいまで深く植える
苗を植える場所
- ロープのビニールテープの印に合わせて植える
- ロープを超えた先に植える
- 苗を踏まないよう後退りしながら植える
- 歩いた場所は凹んでしまっているので、通った場所は手で土をしっかりならす
チーム分けを発表いただいた後は、いよいよ屋上へ移動し田植え開始。
私自身今回の田植えが初体験でございましたが、緊張する間もないまま田植えがスタートしました。
一昨年までは6月ごろに田植えを行っておりましたが、地球温暖化による高気温の影響で、昨年から5月に田植えが開催されるようになりました。
この日は10時15分頃から田植えがスタートしましたが、曇りということもあり、気持ちの良い風も吹いておりましたのでちょうど良い気温の中の田植えでござました。
苗の塊をほぐすという作業が意外にも難しく、苗たちを無駄にしないようにと、序盤から気の抜けない作業でございました。苗を植える作業は、意外にも簡単で、慣れた頃にはリズム良く田植えができましたが、一列植え終わり、次の列に行くために一歩下がる際、田んぼの土に足を取られ動けなくなるということが何度も起きてしまい、こけてしまうかもしれない!というヒヤヒヤとした状況の中の田植えでございました。
きっと長靴ではなく素足の方がやりやすかったのでは、、と思いましたので、ぜひまた田植えに参加することがありましたら裸足で挑みたいと思います。
しかしこの時も、足がはまった私たちをみて参加された皆様が「頑張れ!」と言ってくださったり、「未だ誰も顔から落ちたことないから第一号にならないように気をつけてよ!」と焦る心を皆様がユーモアで落ち着かせて下さいました。
皆様の温かさには、大変助けられた1日でございました。
皆様と並んで田植えをさせていただいたことで、最後の方になると一体感が生まれ、「こっち植えておきました!」などといったコミュニケーションもとったりと、大変和やかな田植えでございました。
後半に差し掛かった頃には、もうすでに植えられた苗たちに愛着が湧いてきており、田植えをしながら、この可愛らしい苗たちがいずれ成長し美しい稲へと変わっていくのだなぁと今後への期待が膨らんでおりました。
約1時間ほど田植えをし、無事に終了。
終了後は、長靴と手を洗い、そのあとはそれぞれが自分の植えた列を改めて眺め、参加者全員が達成感に満ち溢れておりました。想像以上の達成感でございました。
私たちが植えた白鶴錦がこれから成長し、収穫され日本酒となって販売されていく。
そんな過程の一助となれましたこと、改めて感謝いたします。
最後に
参加者の皆様が温かく私たちを迎え入れて下さったおかげで、最後の最後まで大変楽しく、学びのある時間を過ごさせていただくことができました。
私たちが普段飲んでいる日本酒は、このようにして大変な作業を通ってきているのだということを、身をもって体験することができ、これから日本酒についての説明する際、今までよりももっと熱意を持ってお話しすることができると思います。このような大変貴重な機会を与えて下さいました、白鶴酒造株式会社東京支社の皆様。誠にありがとうございました。
そして、このブログを通して、とても愛の溢れた社員の皆様がいらっしゃる白鶴酒造株式会社様の素晴らしさが皆様にお伝えできていましたら幸いでございます。
最後までブログをご覧いただきありがとうございました。