皆さま、こんにちは。2025 Miss SAKE 兵庫 橋本 渚沙です。
今回は、第19回ナデシコプログラムで学んだことについてご報告いたします。
以下、講義内容と私自身の感想を交えながらお伝えいたします。
①株式会社北村商店 北村商店 専務 北村勇人様「醸造機器などそれを取り巻く日本酒業界」
②藤間流勘右衛門派 藤間美都也(ふじまみつや)様 日本舞踊リハーサル
③愛葉様、大西様、中村様、森田様、山田様、南様 最終選考会プレリハーサル
④石川社長BD会、日本舞踊お披露
⑤夕食
①株式会社北村商店 北村商店 専務 北村勇人様 「醸造機器などそれを取り巻く日本酒業界」
株式会社北村商店は、1911年に東京都台東区上野で創業した、酒造りに関わる醸造用品や機器を取り扱う専門商社です。現在は社員数10名ほどで、同業界では比較的規模の大きい企業です。かつては私の地元・西宮にも拠点があり、親しみを感じました。
北村さんは元々大手IT企業のサイバーエージェントに勤めておられましたが、お兄様が音楽業界へ進まれたことをきっかけに、家業である北村商店を継がれました。若い世代が活躍できる業界の可能性に惹かれ、事業承継を決意されたそうです。
北村商店の事業領域である「醸造用品・機器」は、日本酒の味を左右する重要な要素です。酒造りの技術は、古くは口噛み酒の時代から始まり、平安時代にはある程度狙って酒を造る技術が確立されてきました。鎌倉時代には麹屋と酒屋の分業制が生まれ、江戸時代に入ると、木桶仕込みや布による保冷といった現代につながる酒造技術が発展しました。
明治・大正期には、酒税による国家の財源確保を目的に、日本政府が酒造技術の研究を本格化。昭和には大量生産を可能にする横型圧搾機やコンベア式の設備が導入され、平成以降は「質」の重視へとシフト。精米歩合など品質競争が激化しました。
近年、日本酒業界は1973〜74年を境に市場が3分の1〜4分の1に縮小。特に機器や用品を扱う分野では厳しい状況が続いています。しかし北村商店は、単なる道具の供給に留まらず、「価値を発掘するキュレーター」としての役割も果たしています。
たとえば、AQUETHAというガラス製容器の開発や、熟成酒の魅力を伝える新会社の立ち上げなど、酒の新たな価値創出に取り組まれています。熟成に適した酵母の調整や、味わい深いお酒に惹かれる海外マーケット(特にフランス人など)への展開なども、今後の可能性として期待されます。
また、従来は熟練者に頼っていた「おり下げ」などの工程も、中空系膜など新技術によって自動化が進み、省人化・経費削減に寄与しています。品質を保ちながら酒蔵の負担を減らし、より多くのお客様に美味しいお酒を届けることが今後のテーマです。
お話を通じて強く印象に残ったのは、「機器や道具を通じて日本酒文化を守り、広げる」という北村商店の使命感です。特に、機械が味に与える影響の大きさに驚かされるとともに、それらを最適化し続けることの重要性を学びました。
また、「SAKEは海外でも作れる。世界に広めていくことが文化の保存につながる」という北村さんの言葉が心に残っています。酒造免許の取得が難しく、日本国内で新たな酒蔵が増えにくい現状を踏まえ、海外でのSAKE文化の普及を後押しする姿勢に、柔軟で前向きな日本酒業界の未来を感じました。
今後、機器や道具の革新を支える企業の存在は、単に酒造りの裏方にとどまらず、日本文化のグローバル展開を支える主役でもあると気づかされました。自分自身も日本酒文化の魅力を国内外に発信していけるよう、学びを深めていきたいと思います。
②藤間流勘右衛門派 藤間美都也(ふじまみつや)様 日本舞踊リハーサル
本番を前に、日本舞踊「さくらさくら」のリハーサルを行いました。これまで何度か練習してきた演目ということもあり、今回は新しいことを習うというよりも、全体の流れや立ち位置、音とのタイミングをゆるやかに確認するような内容でした。体の角度や足の角度など、着物が美しく見える所作を改めて、教えていただきました。
③愛葉様、大西様、中村様、森田様、山田様、南様 最終選考会プレリハーサル
この日は、最終選考会に向けたプレリハーサルとして、一人ひとりが自己PRを披露し、貴重なアドバイスをいただく機会をいただきました。
私は自分なりに準備して臨みましたが、自分の苦手から逃げてしまっていたなと反省しました。他の方々の完成度の高いPRに大きな刺激を受けました。中でも、音源とセリフのタイミングが絶妙で、視線の使い方や表情の変化、間の取り方まで緻密に計算されている方の発表に圧倒されました。
④石川社長BD会、日本舞踊お披露
石川社長のお誕生日会にて、日本舞踊「さくらさくら」を皆でお披露目する機会をいただきました。
これまで藤間美都也先生からご指導いただいた所作を胸に、一つひとつの動きを大切に舞いました。
初めて人前で披露する日本舞踊は緊張しましたが、観てくださる方の温かい表情に支えられ、最後まで舞い切ることができました。ナデシコプログラムで、沢山お世話になっている社長のお誕生日をお祝いさせていただけることを嬉しく思います。
⑤夕食
山形牛のお鍋や芋煮、日本酒をいただきながら、事務局の方々や2023 Miss SAKE JAPANの山田琴子さんとお話しさせていただく機会がありました。芋煮は、Miss SAKE OG出演の酒造組合中央会「鍋&SAKE」のレシピと「日本一の芋煮会フェスティバル」のレシピを参考にしました。
とても柔らかくすごく美味しかったです。
https://www.misssake.org/sake-and-imoni/
https://youtu.be/3WDVESj8oWw?feature=shared
この場では、自分の地元の日本酒とおつまみをご紹介する機会もあり、私は大関の「白銀」と、株式会社アリモトの山田錦せんべいをご紹介しました。山田錦という酒米を使ったお煎餅という少し珍しい商品でしたが、興味を持っていただけて、とても嬉しかったです。
また、自己PRについてのアドバイスもいただき、考え直した新しい原稿を見ていただくことができました。
お忙しい中、夜遅くまで自己PRの内容の相談にのってくださった事務局の皆様、歴代グランプリの先輩方に感謝の気持ちでいっぱいです。原稿に合わせて動画も改めて作り直し、自分自身が納得できるものを提出できるよう、最終選考会の金曜日まで精一杯取り組みたいと思います。
2025 Miss SAKE 兵庫 橋本 渚沙
今回皆様が紹介したお酒
【夕食でいただいた日本酒】
◆山形県酒造組合様/ 一般社団法人Miss SAKE 代表理事 大西美香様/初代Miss SAKE 森田真衣様よりご提供
①山形讃香(やまがたさんが)
※山形県酒造組合による厳正な審査を経て選ばれた、限られた蔵元様だけが造ることのできる、
純米大吟醸。今年は、志賀良弘様の「雪女神」の酒米で醸された、澤正宗(古澤酒造)様と羽陽一献(中沖酒造)様の作品
https://yamagata-sake.or.jp/pages/157/
②北雪酒造(新潟県佐渡市)
『鬼夜叉』遠心分離 純米吟醸
https://www.3000.co.jp/shopdetail/000000000957/
③LAGOON BREWERY/翔空酔いどれブドウ
④田嶋酒造 /Oak Barrel × PURE RICE WINE
⑤倉本酒蔵/KURAMOTO R1
⑥杉の森酒造/narai sankei
・大西様 北雪酒造(新潟県佐渡市)
『鬼夜叉』遠心分離 純米吟醸
https://www.3000.co.jp/shopdetail/000000000957/
■北海道
日本酒:髙砂酒造株式会社様(北海道旭川市)
純米大吟醸酒 国士無双 北海道限定
https://hbcshop.jp/item-detail/1147537
■岐阜
日本酒:岩村醸造(岐阜県恵那市)女城主 純米大吟醸 酔むすび
■岡山
日本酒:宮下酒造(岡山県岡山市)「極聖 純米吟醸 RENCONTRE」
おつまみ:西条柿ミルフィーユ 干し柿バターサンド
■兵庫
日本酒:大関「白銀」
おつまみ:株式会社アリモト山田錦せんべい
■大阪
日本酒:山野酒造「百点満天」
おつまみ:関西万博お土産(ミャクミャク塩煎餅)
■愛知
日本酒:清須桜醸造「あゆち」
おつまみ:餅文総本店ひとくち生ういろ
■福岡
日本酒:七曜酒造(福岡県遠賀郡)「七曜 tong」
おつまみ:『明太ロッシェ』 Chocolate Shop × ふくや コラボ商品