皆さま、こんにちは!
2025 Miss SAKE 愛知 齋藤希です。
2025年6月8日、石川酒造さまにて第20回ナデシコプログラムの最終回が開催されました。これまでの学びの集大成となる特別な日を迎え、これまでの努力と成長を振り返りながら、新たな一歩を踏み出す決意を新たにしました。
~プログラム内容~
①観光について(株式会社JTBツーリズム事業本部 事業推進部 地域交流チーム 地域交流担当マネージャー 鈴木守様 内閣府 地域活性化伝道師)
②最終選考会プレリハーサル (一般社団法人 Miss SAKE 事務局 愛葉宣明様、大西美香様、中村信次郎様、初代 Miss SAKE 森田真衣様)
Hello everyone!
I’m Nozomi Saito, 2025 Miss SAKE Aichi.
On June 8, 2025, the 20th and final session of the Nadeshiko Program was held at Ishikawa Shuzo. Marking a special day that culminated all the learning so far, participants reflected on their efforts and growth, renewing their determination to take a new step forward.
— Program Details —
① About Tourism (Mr. Mamoru Suzuki, Business Promotion Department, JTB Tourism Business Division)
② Final Selection Rehearsal (With the team from the Miss SAKE General Incorporated Association)
①観光について(株式会社JTBツーリズム事業本部 事業推進部 地域交流チーム 地域交流担当マネージャー 鈴木守様 内閣府 地域活性化伝道師)
株式会社JTBツーリズム事業本部の鈴木守様による講義では、日本の観光産業の現状と今後の可能性について、政策の現場から見た実情を交えた貴重なお話を伺うことができました。
鈴木様は、観光庁や経済産業省と連携し、Go To トラベルや電子クーポンなど、1兆円規模の国家的観光施策を実行された実績をお持ちです。ご講義では、横須賀で2万5千人のアメリカ人(米軍関係者)の観光対応にあたった経験から、観光が国際関係や地域交流に与える影響の大きさについても語られました。
観光業は、国が関わると批判を受けやすい一面がありますが、菅義偉元首相が地方創生の一環として力を入れたように、交流人口の創出、国際的な日本の評価向上、輸出産業としての拡大など、観光には様々な社会的・経済的意義があると強調されました。特に、「1人の観光客が地域にもたらす経済効果は139万円」というデータからは、観光がいかに地域経済の土台となり得るかが明確に示されていました。
この点は、私自身の関心とも深く重なります。というのも、私の実家は旅館を営んでおり、観光におけるお客様の動向や地域経済の変化には幼いころから関心がありました。人口減少が進む今、観光を通じて地域が持続可能な形で活性化していくことの重要性を、日々実感しています。鈴木様のお話を聞きながら、「観光は一部の華やかな産業ではなく、地域の暮らしを支える力になる」という言葉が、より現実的なものとして心に残りました。
日本は、自然・文化・気候・食といった観光資源に恵まれており、2024年には訪日外国人による旅行消費額が8.1兆円に達するなど、世界でも観光先進国として注目を集めています。しかし一方で、観光人材の不足や、娯楽サービスの質が海外と比べて低いという課題も存在します。ホテルや施設はあっても、対応できる人がいなければ本質的な“おもてなし”にはつながらないという指摘には、現場を知る身として大きくうなずく部分がありました。
また、講義の中では日本酒を活用した観光の取り組みにも触れられました。佐渡島の尾畑酒造による「学校蔵」の酒造体験、佐久市の「KURABITO STAY」、新潟・松之山温泉での日本酒ペアリング宿泊など、地域資源と日本酒を掛け合わせた取り組みが数多く紹介されました。これらの事例は、単なる観光消費ではなく、「体験」や「文化の共有」といった新たな価値を提供しており、今後の地域観光のあり方を示す好例だと感じました。
特に、日本酒に“物語性”や“人との出会い”を加えることで、その価値が大きく変わる点には強く共感しました。旅館業でも同様に、ただ宿泊するだけではなく、「その土地ならではの文化を感じてもらうこと」が今後ますます求められると感じています。
また、「Otonami」による体験型観光や、相撲や建築といったユニークな切り口の観光商品が成長している例も興味深く、日本酒も含めた地域文化を体験型で提供するツーリズムは、今後の観光の主流となる可能性を強く感じました。
今回の講義を通して、観光は経済成長の柱であると同時に、地域文化を守り、育み、次世代につないでいく手段であると再認識しました。観光を「見せる」から「伝える」ものへと昇華させるには、制度やインフラだけでなく、それに関わる“人”の存在が鍵を握ることも学びました。
Miss SAKEとして、日本酒の魅力を世界に発信していく中で、観光との結びつきをさらに意識し、「日本の文化の根っこを伝える存在」でありたいと改めて感じました。実家の旅館が育んできた“おもてなし”の心と、日本酒が持つ文化性を掛け合わせながら、これからの活動に活かしていきたいと思います。
In a lecture by Mr. Mamoru Suzuki from JTB Tourism Headquarters, I gained valuable insights into Japan’s tourism industry, its current status, and future potential from a policy perspective. Mr. Suzuki has led major national tourism initiatives like Go To Travel and electronic coupons, collaborating with agencies such as the Japan Tourism Agency and the Ministry of Economy.
He emphasized tourism’s vital role in regional revitalization, international reputation, and economic growth, noting that each tourist contributes approximately 1.39 million yen to local economies. This deeply resonated with me, as my family runs a traditional inn, and I have long been aware of tourism’s impact on regional communities.
Japan boasts rich tourism assets—nature, culture, climate, and cuisine—with inbound travel spending reaching 8.1 trillion yen in 2024. However, challenges remain, including a shortage of skilled tourism personnel and relatively lower service quality compared to other countries.
The lecture also highlighted innovative tourism initiatives leveraging sake culture, such as sake brewing experiences on Sado Island and sake pairing stays in Niigata. These offer meaningful cultural experiences rather than mere consumption, adding new value to regional tourism.
I was particularly moved by how adding stories and personal connections enhances sake’s appeal—a concept I see reflected in hospitality at my family’s inn. Experiential tourism like this, including unique offerings such as sumo-themed tours, holds great promise for the future.
This lecture reinforced that tourism is not only an economic driver but also a way to preserve and share Japan’s cultural heritage. As a Miss SAKE ambassador, I am inspired to deepen the connection between sake and tourism and to share the roots of Japanese culture worldwide, combining the spirit of hospitality from my family inn with the cultural richness of sake.
②最終選考会プレリハーサル (一般社団法人 Miss SAKE 事務局 愛葉宣明様、大西美香様、中村信次郎様、初代 Miss SAKE 森田真衣様)
本日、ついにMiss SAKEプログラムの最後のプログラムとなる、最終選考会のリハーサルを迎えました。これまで共に歩んできた全国のファイナリストの皆さんと一緒に、緊張感とともにリハーサルに臨みました。
当日は、Miss SAKE前代表の愛葉宜明様、一般社団法人Miss SAKEの大西代表、中村事務局長、そして初代Miss SAKEの森田真衣様より、温かくも的確なご指導をいただき、今までの学びを振り返る貴重な時間となりました。
年明けから始まったナデシコプログラムAichi。愛知大会に挑戦したときの不安と高揚感、グランプリ受賞の喜び、全国のファイナリストとの初めての顔合わせで感じた緊張と期待。そのひとつひとつが、昨日のことのように思い出されます。
実を言うと、プログラムが始まったばかりの頃、年上のファイナリストの方々の存在感に圧倒され、「自分とは何者なのか」「私はここにいて良いのだろうか」と、自信を失う瞬間が何度もありました。自分の個性や存在意義がわからなくなり、不安で心が揺れることもありました。
そんなとき、2023 Miss SAKE JAPANの山田様、2024 Miss SAKE JAPANの南様に何度もご相談させていただき、お二人のあたたかい言葉に何度も救われました。「自分は自分らしく、自分なりに精一杯でいいんだ」と気づかせていただき、それからは、“私にできる最大限”をモットーに取り組むようになりました。
常に一番前の席に座り、積極的に質問をし、メモを取りながらも先生方の目を見てお話を伺うこと。先生方には常に敬意を持ち、お困りのときにはすぐに行動すること。ファイナリスト同士でも、誰かが困っていないかを常に気にかけ、嫌なことがあっても絶対に言葉にせず、自分の中で整理すること。そして、自分が大学生であり最年少であることに甘えすぎず、常に周囲をよく見て行動すること。さらに、場の空気や全体の流れを一歩引いて俯瞰して捉えることで、今自分が何をすべきか、何が求められているのかを冷静に判断し、動けるよう意識してきました。こうした姿勢を3ヶ月間、自分なりに貫いてきたことが、今の私の大きな自信となっています。
振り返ってみると、この3ヶ月間は21年間の中で最も学びが多く、最も人として成長できた時間だったと確信しています。ナデシコプログラムでは、日本酒や日本文化への理解だけでなく、自立した女性としての在り方、人との向き合い方、生き方そのものを学ばせていただきました。
こうした貴重な学びの機会をくださった石川酒造様、宿坊多満自慢様、講師の先生方、大西代表、森田様、中村事務局長をはじめとするMiss SAKE事務局の皆様、2023 Miss SAKE JAPAN 山田様、2024 Miss SAKE JAPAN 南様、歴代のMiss SAKEの皆様、そして愛知大会を支えてくださった事務局やスポンサー、ご協賛の皆様に、心より感謝申し上げます。
そして、全国のファイナリストの皆さん。共に過ごしたこの日々は一生の宝物です。かけがえのない時間を、本当にありがとうございました。
大学4年生という、将来を真剣に考えるこの大切な時期に、Miss SAKEに出会えたことは、私にとって人生を変える大きな経験でした。普通の大学生活では得られなかった学びと感動に、心から感謝しています。
最終選考会は、私がこの3ヶ月で積み重ねてきた努力と学びを、全力で発揮する場です。自分らしく、そして初心を忘れずに、心を込めて挑みたいと思います。
どうか、あたたかく応援していただけましたら幸いです。
Today marked the rehearsal for the final selection of the Miss SAKE program. Alongside the nationwide finalists I’ve journeyed with, I faced the day with both excitement and nerves.
We received warm and insightful guidance from former Miss SAKE leaders, including Mr. Yoshiharu Aiba, President Onishi, Secretary General Nakamura, and the first Miss SAKE, Ms. Mai Morita. Reflecting on this program—from the anxiety and joy of the Aichi competition to meeting finalists from across Japan—I’m reminded of how much I’ve grown.
Early on, I struggled with self-doubt, feeling overwhelmed by older finalists. Thanks to support from 2023 Miss SAKE JAPAN Yamada-san and 2024 Miss SAKE JAPAN Minami-san, I learned to embrace my own path and give my best.
I committed to always sitting in the front, asking questions, respectfully engaging with instructors, supporting fellow finalists, and maintaining composure even during challenges. Being the youngest university student, I made sure to observe the bigger picture, staying aware and calm. These efforts have become my strength.
Looking back, these three months have been the most enriching and transformative of my 21 years. Beyond sake and Japanese culture, I’ve learned what it means to be an independent woman and how to relate genuinely to others.
I am deeply grateful to Ishikawa Shuzo, Tamajiman Temple Lodging, the instructors, Miss SAKE staff, and all who supported the Aichi competition. To my fellow finalists, these memories are priceless.
As a senior university student at a pivotal time in my life, encountering Miss SAKE has been life-changing, offering lessons and emotions beyond any ordinary college experience.
At the final selection, I will give my all, staying true to myself and never forgetting my beginnings. I sincerely appreciate your warm support.