ナデシコプログラムも残り2回となった6月25日。
私たち2022 Miss SAKE ファイナリストは華やかな振袖に身を包み、通い慣れた学び舎である石川酒造様へ向かいました。
私たちファイナリストのために、お忙しい中ご講義をしてくださる講師の方々、日々サポートしてくださっている石川酒造様、ゲストハウス酒坊様、Miss SAKE事務局の皆様、そしてともに学び合い、高め合い、成長させてくれたファイナリストの仲間達。
第19回ナデシコプログラムでは、新たな学びを得るとともに、これまでの感謝の想いを胸に刻みながら過ごした1日となりました。
【内容】
1.お酒と器 美味しく呑むには 九谷焼鏑木商舗 八代目当主 鏑木基由様
2.2022 Miss SAKE 最終選考会プレリハーサル
器で変化する、日本酒の味わいを体験
九谷焼鏑木商店 八代目当主 鏑木基由様より、九谷焼についてお話をいただくとともに、器による日本酒の味わいの違いについて体験する機会をいただきました。
▶︎九谷焼とは?
九谷焼の起源は1655年頃(明暦元年)まで遡ります。
大聖寺藩九谷村(現在の石川県加賀市)で、良質の陶石が発見されたのを機に、初代藩主前田利治が藩士後藤才次郎に命じて肥前有田で製陶の技能を習得させ、帰藩後に殖産政策として窯を興させたのが始まりと言われているそう。
この時期に九谷の窯で製作された磁器は「古九谷(こくたに)」と呼ばれ、青(緑)、黄、赤、紫、紺青からなる九谷五彩によって描かれた華麗かつ豪胆な上絵付けが特徴なんだとか。
上絵付けとは、呉須(黒)による線描(骨描)の後、その上に五彩の絵具を盛り、彩色を施すことです。そのため描かれている絵の部分がぷっくりと膨らんでいます。
▶︎酒器による日本酒の味わいの違い
日本酒利き酒用の「蛇の目の利き猪口」、旨みを最大限に楽しめる盃『鏑木ききちょこ』、豊かな香りを惹きたてる『鏑木ワイン&酒グラス』、それぞれの器で日本酒の味わいや香りがどう変わるのか、体験をさせていただきました。
鏑木様曰く、蛇の目の利き猪口は香りや味を感じにくく、技術や趣向が変化した現在『美味しいとされているお酒』をいただくには、少し物足りない器なんだとか。
日本酒を注いでいただくと、確かに味や香りが少し控えめに感じました。
一方、鏑木ききちょこはお酒が口の中に入って味を感じるまでの過程を緻密に計算して作られているので、しっかりと日本酒の味を感じ取ることができました。
また、鏑木ワイン&酒グラスは香りがグラス内に広がる設計となっているので、たっぷりと日本酒が持っている香りを楽しむことができました。
器により日本酒を美味しく飲めることを実感いたしました。
講義後には鏑木様より『鏑木ききちょこ』をプレゼントしていただきました!
大きさや内側のアール、フチの反りなどの研究を重ね、数年がかりで完成した形。お酒を舌先に導いて旨みを引き立て、さらに舌の両脇へと広がっていくことで酸味が味を引き締め、くどさのない充実した味わいとなるのだそう。
これからはこちらのききちょこで日本酒をさらに深く味わい、楽しんでいきたいと思います!
鏑木商舗様では、今回使用させていただきました『鏑木ききちょこ』、『鏑木ワイン&酒グラス』以外にも様々な商品が展開されております。詳細はぜひオフィシャルサイトをご確認いただけますと幸いです。
▷鏑木商舗オフィシャルサイト
https://kaburaki.jp/index.php
日本酒・日本文化への想いを知る
午後は2022年7月4日(月)に行われます2022 Miss SAKE Japan 最終選考会に向けて、プレリハーサルをいたしました。
一般社団法人Miss SAKEの愛葉様、中村様、2021 Miss SAKE Japan 松崎未侑様ご指導の下、入場や1分間自己PRの練習を行いました。
2022年3月12日(土)に行われました2022 Miss SAKE ファイナリストお披露目会でのスピーチ以来、約3ヶ月ぶりにそれぞれの想いを聞きました。
私はこの3ヶ月間、たくさんの人の想いを聞き、文化に触れ、五感で感じ、自分自身に落とし込んできました。
そして自分と向き合い、悩み、考え…
何故Miss SAKEとなりたいのか、Miss SAKEとして何をしたいのか、模索する日々を過ごしました。
日本酒への想い、日本文化への想い、Miss SAKEへの想い。
それぞれが『自分自身』を最大限に表現しながら伝える1分間。
ファイナリストの皆も同じ様に悩み、模索し、そこから見えた一筋の光を自分なりの形で表現する姿がありました。
ナデシコプログラムを通して共に学び合い、生活を共にし、同じゴールを目指し高め合ってきた日々を思い返し、胸が熱くなりました。
今年は2年ぶりに2022 Miss SAKE 最終選考会が一般公開にて開催されます。
ファイナリスト皆の想いが、会場の皆様に届くよう、残り1週間をファイナリストの仲間と共に走り切りたいと思います。
ナデシコプログラム最後の鍋&SAKE
夕食時には奈良県の郷土料理である「飛鳥鍋」を、各地の代表が持ち寄った地酒とともにいただきました。
▶︎飛鳥鍋(奈良県)
飛鳥時代に唐から奈良へやってきた使者が孝徳天皇に練乳に似た乳製品を献上したことがきっかけで、日本でも牛乳が飲まれるようになったと云われています。
そのうちに僧侶たちが鶏肉を牛乳で煮て食べるようになったのが飛鳥鍋の由縁だそうです。※諸説あります。
今回は東京軍鶏、島根の白味噌を使用した飛鳥鍋をいただきました!
歯ごたえのある東京軍鶏は、噛めば噛むほど旨みが口に広がり、日本酒とよく合いました。
また、おだしと牛乳、白味噌、そして仕上げに入れたバターが溶け込んだスープ。こちらはクリーミィでありながら白味噌、バターの塩味が程よいアクセントとなり、これまた日本酒がよく合う味わいでした。
2022 Miss SAKE ナデシコプログラムにていただいた全国各地の日本酒は、数十本にものぼりました。ファイナリストの代表県をはじめとしたたくさんの土地や文化に、日本酒を通して巡り会うことができたと感じております。
もともと日本酒が大好きでMiss SAKEに応募をした私。
今回のナデシコプログラムを通して、同じように日本酒が大好きな仲間と語り合い、たくさんの日本酒を味わい、もっともっと日本酒を愛することができました。
今後もこのご縁を大切に、さらに日本酒を愛する人の輪を広げてまいりたいと感じました。
(一般社団法人Miss SAKE事務局の皆様、ゲストハウス酒坊のスタッフの皆様へ、2022 Miss SAKE ファイナリストから、感謝の気持ちを込めてプレゼントをお渡しさせていただきました。)
今回の研修におきましてご講義と素敵なプレゼントをしていただきました鏑木基由様、
そして2022 Miss SAKE ナデシコプログラムでの学び舎の提供やお昼ご飯のご用意、細やかな心配りをいただきました石川酒造の皆様、
ナデシコプログラム初の「合宿形式」を実現するため、宿泊施設のご提供や夕食準備、そしてどんな時でも温かく私たちを受け入れてくださいましたゲストハウス酒坊の皆様、
日々私たちMiss SAKEの活動を応援してくださっている関係者の皆様、
関わっていただいた多くの皆様に心より大変感謝申し上げます。
本当に、ありがとうございました。
2022 Miss SAKE 秋田 長澤果奈