皆様、こんにちは。2019 ミス日本酒 埼玉代表 冨田梨花です。
3月9日、代表銘柄「力士」で有名な、埼玉県加須市の釜屋株式会社様にて【2019年 力士 蔵祭り】が開催され、参加して参りました。
釜屋様は1748年(寛延元年)、中山道と日光街道という街道があり、江戸に近く、武蔵野の酒米と利根川の豊富な水が存在する加須市で創業されました。
県内有数の食用米の産地である加須市では、数年前より埼玉県の産地品種銘柄「五百万石」、埼玉県が開発した「さけ武蔵」といった酒米生産をしており、釜屋様では、2018~19年の仕込みは原料米の8割を地元産が占め、地域に根差したお酒造りをされています。
お祭りでは、例年3000人ほどの多くの方が来場され、釜屋様の豊富なラインナップのお酒の数々の試飲・販売コーナーをはじめ、利き酒大会、和太鼓演奏会が行われ、終始賑わいを見せておりました。
第13代蔵元 代表取締役社長 小森順一様、加須市長 大橋良一様より開会のご挨拶を拝聴した後は、僭越ながら私もご挨拶とミス日本酒の活動紹介をさせて頂きました。
また鏡割り、樽酒を振る舞うお手伝い、ご来場の皆様との記念撮影、利き酒大会の表彰式のお手伝いをさせて頂きました。
仕込み蔵では、お酒の醪を絞る機械「槽」があり、槽の中でお酒と酒粕に分離され、その出口である「槽口」から出てきた絞りたての無濾過生原酒のお酒を提供されていました。
酵母の働きによる僅かな炭酸ガスを感じ、フレッシュで香りが高く、酒蔵でしか楽しむことが出来ない貴重なお酒を私も皆様と一緒に楽しませて頂き、とても感動致しました。
また、江戸時代に建設された土蔵造りの貯蔵酒蔵や、展示室では、貴重な昔ながらの酒造りの道具や、通い徳利などが展示されており、私自身も非常に学ばさせていただく機会となりました。
第12代蔵元 会長取締役 小森行輝様は「日常的に使っているものはぞんざいに扱われやすいが、時間とともに価値があるものに変化していく。」と話されており、感銘を受けました。
お酒に真摯に向き合いながら、地域の方々に愛されるお酒を作り上げていった釜屋様の270年の歴史の重みを感じました。
代表銘柄である『力士』は、中国の詩人・李白の「襄陽歌」の「舒州の杓よ、力士の燗鍋よ。李白は汝らと生死を共にしよう。」という一節に由来しています。中国最大の詩人と呼ばれる李白は、「酒を一斗飲んで、詩を百篇書いた。」と言われるほどお酒を愛した偉人です。
「舒州」は酒器の名産地であり、「杓」「燗鍋」は酒器、そしてここで詠われている「力士」とは名陶工の名前です。李白に愛された名陶工の酒器の名から命名された代表銘柄は、まさしく多くの方々に愛されてきた釜屋様のお酒たちを総じて表現されていると感じました。
永い歳月を地域の歴史とともに歩んでこられた釜屋様の美味しいお酒と共に、皆様の生き生きとした素敵な笑顔を拝見し、埼玉県の地酒のために尽力していきたいと気持ちがより一層強まり、身が引き締まる思いでした。
釜屋株式会社 会長取締役 小森行輝様、代表取締役社長 小森順一様をはじめ、ご関係者の皆様、この度は貴重な経験を誠にありがとうございました。
2019 Miss SAKE Japan 埼玉代表 冨田梨花