Miss SAKE News/Blog

2021 Miss SAKE 愛知代表 松崎未侑 / 第8回ナデシコプログラムレポート

講義内容

  1. 「Sakeから観光立国」:株式会社コーポ・サチ代表取締役 平出淑恵様
  2. 「教養としての口腔ケアと肺がん」:日本肺癌学会広報大使、大阪歯科大学4年 富沢 武士様
  3. 「夢を叶える、僧」:全日本仏教青年会第21代理事長 倉島隆行様

SAKEから観光立国

〜日本酒の国際化でSAKEのブランド化〜

株式会社コーポ・サチ代表取締役 平出淑恵様はご自身のキャリアをかけて、1000年以上の歴史のある日本酒を【SAKE】として国際的飲料として世界に普及されました!

【あなたにとって日本酒とは?

私の場合は、アイデンティティ回帰させてくれたモノ
日本酒は、海外で日本人であることを誇りに思わせてくれた大切なモノです。

文部科学省主催のトビタテ!留学JAPAN日本代表プログラムでポルトガルへの留学中、外国人として不自由な生活を送る中で自信を失いかけていた頃に、友人にプレゼントした日本酒。

「ずっと飲んでみたいと思っていた!」「お祝いの日に大切に保管しておく!」と宝物のように喜んでくれる姿を見て、日本人であることを誇りに思いました。

その際に日本酒の魅力を知ることで、
「より多くの日本人が、日本人であることに自信を持って自己肯定感をもっと高められたら。」
「日本に住む外国人が、日本に愛着を持って心地よい暮らしを送るきっかけづくりをできたら。」
と日本酒が一人一人に与えられる精神的な影響力に大きな可能性を見出しました。

私もその恩恵を受けた一人です。平出様も【日本酒は日本人のアイデンティティ】でもあるとおっしゃいます。

1983年から日本航空株式会社に国際線客室乗務員として入社し、「空飛ぶソムリエ」の第一世代として乗務し、Master of Wine(年に数人のみが合格する最難関ワイン資格)保持者を含む世界中のワイン愛好家と交流してこられた平出様。

京都の酒蔵で搾りたての大吟醸酒を飲んだ時に「日本酒は『豊かな水、米と磨き、麹の振り方まで丁寧にこだわる繊細さ』と、何から何まで日本的である。

「ワインの愛好家にも日本酒の魅力もわかるのはずだ。」
「酒類を通して生まれる共感やつながりをWINEだけでなく、1000年以上の歴史のあるSAKEでも体感できるようになったら」

と神の暗示のように頭に降りてきたそうです。

【ワインの啓蒙活動を土台に日本酒のブランド化促進】

平出様はワインの啓蒙活動は以下の3点に分析し、日本酒をSAKEとしてブランド化されました。

①教育:体系的な教育プログラム、各国でのプロの育成、教育活動の支援
  • ロンドンIWCの後援を受けて日本酒酒蔵4名の杜氏が日本酒研修初主催(2003) 
  • 世界スタンダードのアルコール飲料資格 【WSET様のSAKE部門】設立 (2014)
    WSET SAKE Level 3 (販売者レベル): 2400名以上取得。Educator 40名以上。21カ国でSAKEの研修
②コンクール:品質の良いものを発信
  • 世界最大のワインコンペティション【IWCのSAKE部門】の設置
    世界基準の評価でブランドテイスティング。サミットの手土産にも選出。
  • IWC国際大会誘致(広島、山形)
    世界14カ国以上から審査員来日・田植体験など文化体験を提供
③宣伝活動:業界向け、消費者向け
  • 観光庁【酒蔵ツーリズムの部署】新設立ち上げ (2016)
  • TOKYO SAKE FESTIVAL 企画 (2021 8/12-15予定)
    【サブカルと日本酒のコラボイベント】新たな日本酒愛好家を!裾野尾を広げるゼロイチづくり。
  • 酒サムライ (フォロワー120万人のテクノDJ、種類の有識者、芸能人EXILE様)
  • 天皇誕生日レセプション→ ガイドライン【原則日本酒で乾杯】

【日本酒の国際化は、地方のブランド化と日本を海外で支えてくれる人との掛橋になる】

会社の経営という大変労力を伴うことをしながら、思いを形にされている姿に一人の女性として尊敬の気持ちが募りました。

SAKEを通して日本で素晴らしい日本酒体験を訪日外国人に、そして次世代の日本人にと仰る平出様。

私が留学先のポルトガルにいた際に、あまり現地に馴染めないでいた私が現地に愛着を持てたのも【文化体験】でした。

現地の国酒を得意げに話してくれた人。国酒を通して心つながる時間を共有することで、その国の伝統と魂を感じることができたのです。

平出様が新たな日本酒消費者を増やす活動をしていらっしゃる中で、私は、日本人や訪日外国人に加えて、在日外国人の方々にも日本酒を通した文化体験をしていただき、日本に愛着を持って自身の存在を認めるきっかけを作っていきたいと強く思いました。

「戦の事は武士に問え」

本講義は2021 Mr. SAKEでもあり、日本肺癌学会広報大使、大阪歯科大学5年 富沢 武士様。
富沢様が作る空気感はファイナリスト誰もが質問したくなってしまう、頼れる先輩のような存在でした。

トピックは以下について、専門的な視点かざっくばらんに話してくださいました。

a)新型コロナウィルス、b)口内環境、c)口と美容、d) 癌

普段何気なくやっている歯みがき、歯医者さんの先生を信頼して決めた歯並び矯正やホワイトニングなど、歯を健康に保つためには何が重要なのか、どのような視点で歯医者さんが良い製品と判断するのか、成分や副作用などについてお伺いでき、自分の無知さにハッとしました。

先生であるには、ある分野を熟知し探求し続けるエキスパートであることが必要です。

ファイナリストによる多角的な質問に自信を持って回答していく姿からは、れまでの積み重ねと、学ぶことへの貪欲さを垣間見れました。 

私は現在、大学で中高英語教員になるための免許取得コースを履修しています。
日本の医学部・歯学部・獣医学部・薬学部 は6年制であるように、北欧諸国では教員免許の取得は大学院卒業の資格が必要です。

英語の勉強方法に加えて、探求的で対話型の学びを作る工夫、そして人間力など、良い先生の条件は多岐に渡ります。

富田様の講義を通して、聞き手に質問をしたいと思わせる秘訣として「気さくさ、出し惜しみをしない、頼りがい、率直なもの言い、聞き手の需要を考える力、ぶっちゃけ話、ご自身の成果のPR」が鍵だと感じました。

本酒と癌や健康のトピックやOOの日の投稿など、【社会や受け取る人の立場に立って考える癖】も私も参考にしたいです。

 以下口内環境に関して学んだことを少し記します。ぜひ活用して健康に^^

  • 歯をなくすほとんどの原因は虫歯でなく、歯周病
  • 酸化することが校内トラブルの原因
  • 45度以上のものを食べるののは口の粘膜にとって良くない。
  • 液体でのホワイトニングは歯を酸性にして、漂白するので、時間が経つとまた着色される。
  • 矯正は発音・笑顔・左右対称のバランス・噛み合わせに良い
  • 回し飲みは歯周病や虫歯感染リスクがあるので良くない
<良いブラッシング>
  • 1日2〜4回 朝・夜 
  • 12分(利き手でないほう5分、利き手7ふん)
  • 歯と歯茎の間を磨く
  • 食後30〜60分後
  • お酒飲んだ後は口が酸性になるので、60分後くらいがいい
  • 歯ブラシ70%+フロス20%で使おう
  • フロスは1日に何回でもOK. 1mmくらい通してOK
  • 朝1日1回ベロの奥から手前でベロも鏡を見ながらブラッシングすると良い。 
  • 口臭の原因:ベロの舌苔(白い部分)

志高く、衆議院議員を目指す、Mr. SAKEで医学部生の富田様は出し惜しみをせず、自分の知識で人に安心と社会に影響を与えられる寛大な方でした。

〜志をもて!自分が社会に対してどうなりたいか〜

全日本仏教青年会第21代理事長 倉島隆行様と、曹洞宗 耕雲院副住職 河口智賢様のご講義を受けて、自己の欲望に生きるのではなく、自分が社会に対してどうなりたいか考えることで自分を律することが要であると学びました。

僧の方々は利他的な精神を持つことで、多くのボランティアや施しを実践されています。

  • 被災地での終わりの見えない除染作業や、被災者の心を癒すための対話の活動
  • 自死を考える方との「いのちの電話」活動

誰かの苦悩の話を聞くこと。
この行為自体は、聞き手も悲しく辛い思いを共有しなければいけない、体力と精神力を要するものです。

僧の方々はなぜこのようなことができるのか???

イギリスの大学へ交換留学した際に履修した「幸福政治学」の講義にて、その中で幸福主義 / eudaimonism】の考え方を学びました。

アリストテレスが説いた「良く生き良く行為することで幸福を追求する」という利他的な価値観です。

快楽主義と反対の言葉。

人生、自身の快感のみを追求するのではなく、人の役に立つことによって自己実現をする。

もう一つの生き方を学びました。

2500年前、仏教を始めたブッダは王子として何不自由なく暮らしていたものの、大衆の苦しみを理解するために出家しました。

アリストテレスの考え方もまさにここに寄るのだと感じます。

今回のテーマ「夢を叶える僧」のキーワードである「夢」…

倉島隆行様がこれまでいくつもの夢を叶えてきたのも社会に与えたい影響へのご自身の強い思いがあったからです。

全国曹洞宗青年会の会長就任時に作られた映画「典座」仏教の心と現代の僧侶の葛藤や求道をリアルに描写する本映画。

福島の寺を津波で失ってしまった僧侶や、息子のアレルギーに向かう僧侶の妻、ボランティアやお勤めを通して人々の苦悩に寄り添う苦悩。

そんな描写は誰もが抱える日々の悩みに重なり合わさり、問題に立ち向かうための強かさをくれる作品でした。

本作品は2019年5月にカンヌ国際映画祭へ招待され、ダライラマ法王は手紙で「人東日本大震災後の現代日本における人間・自然・社会のつながり、加えて、修行のみならず社会に貢献しようとしている僧侶の姿を描き【宗教は人々の幸福の為にある】ということ見せている」と称賛しました。

葛藤や苦悩を抱えながら他者に施しができるのは、正に「志」があるからです。

私自身、大学2年生の頃【高野山 宿坊体験】1週間を通して、一つ一つに誠意を込めて生活をする修行の大変さを身をもって体感しました。

毎朝日の出前に起床し、朝のお勤めの際には1時間程正座をして念仏を唱え、掃除で心を休ませ。

精進料理はお野菜を中心に五法、五味、五色と調理方法、味付け、色彩バランスを大切にして生産者や調理人、食材に思いを馳せていただく。

本講義を通して、仏教の日々の生活に焦点を当てた視点を垣間見ることで、僧侶の社会へより良い影響を与えていこうとする高い視座と決意を学びました。

僧侶も一人間。私たちにもこの挑戦は他人事ではありません。

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