Miss SAKE News/Blog

2021 Miss SAKE 長野 糟谷恵理子 / 第8回ナデシコプログラムレポート

第8回ナデシコプログラムレポート

<内容>

  1. 株式会社コーポサチ代表取締役 平出淑恵様 ~SAKEから観光立国~
  2. 日本肺癌学会広報大使 富沢武士様 ~教養としての口腔ケアと肺がん~
  3. 全日本仏教青年会 倉島隆行様、河口智賢様 ~夢をかなえる、僧~

【日本酒を世界に、日本を観光大国に】

 第一部は、JALの客室乗務の傍ら酒サムライやIWC日本酒部門創設など日本酒の国際化にご尽力されている平出淑恵様よりご講義を賜りました。

 平出様は空飛ぶソムリエとしてワインを深く学ばれているうちに、ワインツーリズムを参考にして日本酒を国際化することで日本を再活性化しようとお考えになりました。高い醸造技術や長い歴史を持つ日本酒も、ワインと同じように世界中で愛される魅力、価値があると。

そこでワインの啓蒙活動の3step”Education, Competition, Promotion”を用いて日本酒の国際化の第一歩をお導きになりました。

①Education

世界共通のSAKEの教育プログラムを作り、海外現地にSAKEのプロフェッショナルを育成します。ワイン最高級の資格Masters of Wineのパートナー資格WSETにSAKE部門を創設し、グローバルな認知をえることに成功されました。

②Competition

世界最大規模のワインコンペティションIWCにSAKE部門を創設し、専門家認める品質の高い日本酒を世界に発信する機会を生み出しました。

③Promotion

業界向け、消費者向けに絶え間なくPRを続けています。日本酒応援団である酒サムライに国内外からメンバーを叙任することで、小規模な日本酒メーカーにも国際的なPRができるようにサポートされています。これにより地方の酒蔵への観光客誘致も可能にしています。

 これだけ多くの革新をリードされてきた平出様は大変謙虚なお人柄で、すべて人と人とのご縁に恵まれたからできたことだとご謙遜してお話しされていました。ボランティアで日本酒の国際化にご尽力されてきた素敵なお人柄が多くの人を惹きつけられているのだと確信致しました。

 ワインツーリズムの成功からヒントを得ているこれらの体系的な日本酒国際化プログラム。「学ぶ」が「真似ぶ」という語源を持つことからもわかるように、まねぶことから始めることが学びの基本であるということを感じました。今回のご講義を受けて、日本酒を国際化するためのアンバサダーとしてのあるべき姿を「学ば」させて頂きました。発信する者として誰よりも日本酒に関して広く知る必要があること、地方への観光誘致など社会貢献を伴うPRが持続可能の秘訣であること、海外とのネットワークを構築して戦略的に段階的に国際化を進めること、各国の文化を尊重しつつ日本酒を受け入れてもらえるようにすること。一つ一つ真似ることから始めて、自分のものにしていけるように努力してまいりたいと思います。

【コロナ禍で考える口腔ケア】

 第二部は2021 Mr SAKE Japan 富沢武士様より、COVID-19について、正しい口腔ケアとは?、癌とは何か、の3つについてお話しいただきました。

①COVID−19

 2019年に中国にて新型の原因不明ウイルスによる呼吸器症状が確認されて以来、世界中に蔓延し今もその姿を変えながら感染を拡大させているCOVID-19。コロナウイルスとはウイルスの中の呼吸器疾患を引き起こすグループの一つであり、2002年に流行したSARSや2012年に流行したMERSもこの中に含まれます。

今回新型として見つかったCOVID-19は高い感染力を持つことと重篤な呼吸不全を引き起こすことから世界中で問題となっています。発見当初は潜伏期間や感染経路が不明でしたが、現在は飛沫を通して約1-14日間の潜伏期間を経て発症することが分かってきました。また、現在変異株の存在が連日ニュースで取り上げられています。変異とは、ウイルスが自身の種の存続のために遺伝子の一部を変えることです。(毎年違うインフルエンザウイルスが流行し、毎年それに合わせたワクチンを接種するのはこのためです。)

ウイルスが変異すること自体が危険なのではなく、たまたまできた変異ウイルスが高い感染力や人の免疫をかいくぐる能力を持っていると厄介なのです。

では私達が備えるためにはどうすればよいのか?

手洗いうがい、マスク装着、密を避ける、ワクチン接種など、繰り返し報道され今や当たり前となっていることをもう一度見直して正しくこなすことが大事だと感じています。自分も含めて一人ひとりが感染対策に今一度積極的に取り組むことが何よりも重要であると思いました。

 最後の質疑応答では、富沢様より、歯科医師の方たちが徹底した感染対策によって歯科医院での感染を完璧におさえこむことができているというお話を伺いました。口腔内を診るお仕事で感染ハイリスクであるにもかかわらず感染を抑え込めているのは、その予防意識の高さに秘訣があるのでしょう。

 「知る」ことは自分を守ることにつながる、そして正しい知識を伝える義務があるとご講義を通して改めて感じました。目に見えないウイルスをやみくもに怖がるのではなく、正しい知識を知ることでウイルスを可視化して、ユニバーサルマスクポリシーなどの感染予防対策を徹底していくことがすべての人の義務であると思います。

②正しい口腔ケア

 続いては口腔ケアについてです。口腔ケアはエチケットとして必要であるだけではなく、歯周病予防や感染予防としても大きな役目を持っていることを学びました。

歯周病は日本人が歯を失う原因の第一位とのことです。

歯周病は特に女性が気を付けなくてはいけない病気だといいます。歯周病と妊娠には強い因果関係があるのです。

妊娠すると分泌される女性ホルモンの影響で歯周病菌が増殖しやすくなってしまったり、つわりの辛さから歯磨きがおろそかになってしまうからです。妊産婦が歯周病になってしまうと歯肉の炎症が全身に波及し、低体重児および早産のリスクが高くなることが分かっています。

そのリスクは歯周病出ない人と比べて約7倍にも上るといわれ、タバコやアルコールによるリスクをはるかに上回ります。私たち女性は特に、歯周病を侮ってはいけないと思いました。

歯周病予防には正しい歯磨きの仕方を知ることが大事です。
フッ素入り歯磨き粉を使用すること、ブラッシングは1日2回食後30分から1時間を目安に10分以上行うこと、デンタルフロスを必ず通すこと、磨きにくい利き手側は特に念入りに、歯と歯茎の間もしっかりと磨くこと、舌苔もやさしくブラッシングして取り除くこと。

今までの自分の習慣がいかに不十分であったかを痛感致しました。口腔ケアを完璧にできれば、口腔内の雑菌を減らすことで虫歯だけでなく口腔内感染や誤嚥性肺炎の予防にもつながります。病気になることを予防する(=一次予防)の重要性を学ばせていただきました。

③がん総論

最後はがんについてのご講義です。現在日本人の死因な第一位はがん(悪性新生物)です。
今から約20年後には日本人の2人に1人ががんになる時代が来るとのことでした。

正常な細胞には寿命があり細胞分裂によって増え続けることはありません。

しかし発がん物質や放射線など何らかの理由で遺伝子の一部が傷つけられると変異細胞が出現し、ブレーキを失った細胞が分裂・増殖し続けることで形成されるものが”がん”です。

がんになるリスクを低くするために私たちができることは何でしょうか?

それは5つの健康習慣、「禁煙、節酒、食生活の改善、適度な運動、適正体重の維持」です。ここでいう節酒とはアルコール換算で1日あたり約23g、日本酒なら一合程度です。日本酒を愛する私にとっては少し耳の痛い話ですが、健康的に長くお酒を楽しむために心がけております。

将来医師として医療に携わる者として、内容についても、また医療従事者でない方たちへの発信の仕方についても、富沢様より多くを学ばせていただきました。ナデシコプログラムで今までたくさんのことを学ばせていただいてきた分、自分も今学んでいる医学知識をインプットするだけでなくアウトプットしていくことで“生きた知識”に昇華させていきたいと強く思いました。

【志を持ち、仏教の教えを探求する】

第三部は全国曹洞宗青年会の倉島隆行様、河口智賢様より曹洞宗の歴史や修行についてお話しいただいた後、全国曹洞宗青年会が制作し第72回カンヌ国際映画祭の批評家週間特別小体部門に選出された「典座」という映画を鑑賞させていただきました。

典座とは禅宗の寺院においての僧侶やお寺の参拝者の食事をつかさどる役職のことを言います。

この映画では、仏教の教えの中でも特に”食”にフォーカスを当てて教えの探求する様子が描かれています。この映画は登場人物設定はフィクションでありながら、青山老師との禅問答のシーンなど一部ドキュメンタリーでもあるという難しい構成になっていました。

倉島様と河口様演じる二人の僧侶が、震災や食物アレルギーなどそれぞれが深い悩みを抱えながら仏道を探求し続ける姿を見たとき、同じ一人の人間として憂いある現代社会への考え方を問われているような心持ちになり心を揺さぶられました。

「食べることは生きること。(命を)いただきます。」
「やりたいようにではなく、あるべきようにやりなさい。」

これらの青山老師のお言葉が胸にしみわたるように今も心に残っています。
言葉で表現することは難しいですが、仏教の教えの真髄に少し触れられたような気持ちが致しました。教えを探求するのみならず、自らも苦しい社会に身を置きながら救いをもたらそうとする僧侶達の生き様から、宗教のあり方を考える機会を頂いたように思いました。同時に、社会に対して自分がどうあるべきなのかを考える高尚な時間を過ごすことができたように思います。

また禅宗における六味という教えを学びました。六味とは”苦・酸・甘・辛・塩・淡”のことです。特に”淡”が肝心であり、素材を感じさせるほのかな味わいを指します。日本酒を味わう上でも、この”淡”を意識して、米や水が作り出す自然の美味しさを鋭敏に感じ取れるように成長してまいりたいです。

平出淑恵様、富沢武士様、倉島隆行様、河口智賢様、このたびは貴重なお話をありがとうございました。

2021 Miss SAKE 長野代表 糟谷恵理子

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