『日本酒の国際化、そしてMiss SAKEの国際化へ』
本日の講義内容
- Sakeから観光立国/株式会社コーポ・サチ代表取締役 平出淑恵様
- スピーチ講座/株式会社トークナビ 代表取締役 樋田かおり様
- Miss SAKEとして2/一般社団法人Miss SAKE ファウンダー愛葉宣明
- ディナー兼テーブルマナー実践講座/料飲統括マネージャー坂井様
ワインの成功事例を日本酒に活かす
株式会社コーポ・サチ代表取締役 平出淑恵様より、「Sakeから観光立国」というテーマのもと、お話を伺いました。
平出様は長年日本酒の国際化にご尽力されており、ロンドンで行われる世界最大規模のワインコンペティションIWC「インターナショナル・ワイン・チャレンジIWC2007」の本格的なSAKE部門開設、外務省赴任前研修における日本酒講座の必修化、酒蔵ツーリズム、酒サムライ等の様々なお取り組みについてお話しくださいました。
ソムリエの資格をお持ちでワインに精通されている平出様だからこその独自の視点や発想で活躍されていて、平出様が紡ぎ出すお言葉一言一言すべてが大変勉強になりました。
ワインの成功事例を日本酒にも活かせるようなお話をいくつも伺いましたので、特に印象に残ったお話をご紹介させて頂きます。
日本酒の国際化は地方のブランド化へ
マスター・オブ・ワイン(MW)は英国に拠点を置くマスター・オブ・ワイン協会が認定する、ワイン業界においてもっとも名声の高い資格です。
この資格ではワインそのものの知識だけでなく、ワイン産業全体とその先の社会貢献をも重要視した資格となっているとのことです。
その背景として、「ワイン産業が発展するためには、その産業だけが儲かっているのではなく、その先に社会貢献がなければならない」という想いがあると伺いました。
これは日本酒産業を考える上でも大変重要な視点だと感じます。例えば、日本酒を盛り上げることで、それを観光資源として活用し、インバウンドへの訴求、日本や地域の魅力の発信や地域活性化に繋がっていきます。実際にそのような目的から酒蔵ツーリズム推進協議会は設立されました。
私は最近仕事の関係で地方の田舎を訪れる機会が多く、駅前の商店街すらもシャッター街と化していたり若者がとても少ない、といった地方の現状を目の当たりにする機会が多くありました。一方で、地方の小さな町でも、観光で上手く行っている素敵な地域だったり、地域おこし協力隊を迎え入れて活性化した明るい地域を見る機会もありました。
もちろん、観光促進だけが地方創生のソリューションではありませんが、商圏の小さい地方において、外貨を獲得できる産業は地域活性化に重要な産業です。そして、日本には全国各地至る所に酒蔵が存在しています。つまり、どの地域でも、酒蔵ツーリズムで町を盛り上げられる可能性を秘めているのです。
その一つの好事例として、佐賀県鹿島市は人口3万人の地域でありながら、2日間で10万人もの観光客が訪れるほどまでに成功していました。
日本にはたくさんの素敵な地域があるにもかかわらず、急激に進む過疎化や高齢化には抗えず廃れていく町も増えている中、まだまだ酒蔵ツーリズムが大きなポテンシャルを秘めていると感じます。
私達日本人が「このワイナリーに行ってみたい!」と思って旅程を組むことがあるように(私は海外旅行が大好きなので、フランス、イタリア、アメリカに旅行した時にはワイナリーに足を運んだことが何度かあります)、「日本に旅行に行ったら酒蔵に行ってみたい!」と思ってもらえる外国人観光客を増やして、日本酒だけでなくその地域全体も盛り上げて行きたいと思いました。
平出様、貴重なお話を誠にありがとうございました。
▼平出淑恵Instagram
https://www.instagram.com/toshie_hiraide/
▼平出様よりご紹介頂いた動画
人に「伝える」話し方ではなく、「伝わる」話し方
株式会社トークナビ 代表取締役 樋田かおり様より、スピーチ講座をして頂きました。
樋田様は、日本テレビ系列青森放送にアナウンサーとして入社した後、フリーアナウンサーを経て、株式会社トークナビを設立されました。話すことの大切さを広めるためスピーチトレーナーを全国に育成し、研修事業を展開していらっしゃいます。
樋田様は昔人前で話すことがとても苦手だったそうで、16歳で話す教室に通ってからがらっと人生が変わったとお話しされていました。
話すことが苦手だったことを全く想像できないくらい、とても分かりやすく丁寧な話し方をされていたので、大変驚きました。同時に、たとえ苦手でもこんなに素晴らしく克服できるんだということを知り、勇気づけられました!
私は自分の話し方にあまり自信がなく、冗長だったり、伝わりにくかったり、なかなか思うようにいかず悩むことが多いです。。
なるべく最初に要点をまとめて言うように心がけたり、頭の中でシミュレーションしてみたり、努力はしていますが、気を抜くと分かりづらい話し方に戻ってしまいます。
ただ、樋田様に、「上手く伝えようとするのではなく、より相手に伝わるためにはどう話を組み立てればよいか」という視点が重要だと教わり、少しはっとさせられました。
私は普段、「相手に伝わるように」という気持ちよりも、「どう上手く説明できるか(伝えられるか)」ということを考えてばかりいたことに気づかされました。
テクニックはもちろんですが、まずは根本的なマインドセットから変えて行かないとですね。
今日教えていただいたことを少しずつ日頃から実践して、改善していきたいと思います。
ご講義ありがとうございました!
▼樋田かおり様Instagram
https://www.instagram.com/toida_kaori/
▼株式会社トークナビInstagram
https://www.instagram.com/talknavi2/
是非Miss SAKEのヨーロッパ展開に貢献させて頂きたい
Miss SAKE ファウンダーの愛葉宣明様より、歴代Miss SAKE JAPANの方々のこと、海外での活動、Miss SAKEファイナリストとして大事にすべきこと等、様々なトピックについてご教示頂きました。
まず、もともと愛葉様は日本酒ではなくお饅頭を世界に広げることを目標に海外を飛び回り、精力的に活動されていた中で色々な繋がりが重なり、現在のMiss SAKEに至ったそうです。
Miss SAKEがあるのは、失敗を恐れない行動力やチャレンジ精神をお持ちの、ファウンダーである愛葉様のおかげであり、私も是非見習わせて頂きたいと感じました。
その点から申し上げると、Miss SAKEのヨーロッパ展開を支援させて頂くことを一つの個人的な目標にしており、失敗を恐れずチャレンジしてみたいと思っております。
私は高校時代のフランス留学をきっかけにこれまで10年以上、日欧間に関わるビジネスをすることを目標にしてきました。現在はパリに拠点のある会社に勤め、徐々にフランスに行く機会が増えて行く予定なので、その機会を最大限活用して、フランスでの日本酒ネットワークを広げたいと思っています。
まだMiss SAKEの海外大会がヨーロッパで開かれていない中で、今年以降はより一層海外展開に注力していきたいとお話しされていたことと、私が今回2022 Miss SAKEのファイナリストにご選出頂いたことには、何かご縁があるのではないかと勝手ながら感じております。
すでにMiss SAKEにご選出頂いてから、自分の元々のネットワークの中で、日本酒を取り扱うフランス人のインポーター、フランスでもっと日本酒を売って行きたいと考えている酒蔵の方、パリの人気レストランで料理人やマネージャーをやっていた/やっている方々、フランスでKura Masterを立ち上げた方々、フランスで日本酒造りをされている方、フランスに販路展開したい発酵食品のメーカーの方など、色んな人をご紹介頂いたりお話しさせて頂く機会がありました。
まさに元谷拓様の著書(下記)にあるようなことが自分に起きているなぁと感じる日々です。
私は日本酒という業界に携わってからまだ日が浅いですが、フランスやヨーロッパで日本酒を広めたいという思いは強く持っていますので、何か少しでも自分なりにチャレンジできるよう考え、行動に移していきたいと思います!
フレンチフルコースを正しいテーブルマナーで頂くひととき
アパホテル様に、フレンチのフルコースディナーとワインペアリングをご協賛いただき、料飲統括マネージャー坂井様より、テーブルマナーを教えていただきました。
私は高校や大学で2年ほどフランスで生活していたので、テーブルマナーは見よう見まねで身につけてきましたが、こういうナイフの使い方もあるんだ!と新たな発見もあり、勉強になりました。
お食事は昆布締めの桜鯛もオマール海老も全部美味しかったです。
ちなみに、フランスのホストファミリー宅では、週末友人を招いて食事をする時に、アペリティフ数種類→前菜1〜2種→魚料理→肉料理→チーズ→デザート→コーヒー、と5〜6時間かけてフルコースが出てくるのが普通でした。美食の国フランスらしい習慣ですよね。
当時高校生の私は、最後の方は眠くてうとうとしながらも、深夜0時に出されたデザートを頬張るといった贅沢な食生活をしていたので、あっという間に数ヶ月で10kg程太ってしまったことがあるのも、今思えばいい思い出です。
その後大学生でもフランスに留学した際は、お酒も飲めるようになり、さらに現地で食を楽しむようになりました。
このように、美味しい食事と美味しいお酒を嗜みながら、友人や家族と会話を楽しむ時間の素晴らしさを教えてくれたのは、フランスでの生活においてでした。また、食事に合わせてお酒を選ぶことを教えてくれたのもフランスで、美味しい和食に合わせて日本酒を飲むようになってからどんどん日本酒を好きになっていったので、私の日本酒好きの原点もそこにあります。
フレンチとワインを頂きながら、過去のことをふと思い出したので、ご共有させていただきました。
本日は素晴らしいお食事のご用意を、誠にありがとうございました!
▼アパホテル様HP
https://www.apahotel.com/
わらしべ長者の魔法を拝読して・・
アパホテル株式会社様より、代表取締役専務元谷拓様の執筆された『人生に奇跡を起こす わらしべ長者の魔法』をご提供いただき、拝読いたしました。
人生を歩む中で重要なエッセンスが詰め込まれている書籍で、自分がこれまで大事にしてきたこと、大事にしたいと思えることを沢山発見しました。
その中で特に印象に残った言葉を、自分のエピソードと共にいくつか紹介させて頂きます。
◆偶然の出会いが運命だった。
→これはまさに自分が大事にしていることです。沢山の選択肢を吟味して最善の選択肢を選ぶということよりも、ヒトとの繋がりも仕事も、たまたま出会ってびびっと来たらまずはやってみる、それが本当に運命に繋がっていきます。Miss SAKEに挑戦してみたこともまさにその一つだなと感じます。
◆自己紹介は3秒で。
「○○会社の××です」ではなく、自分のストロングポイントになるキーワードを用意し、場面に応じて使い分け、印象に残す。
→これはなかなか実践できていませんでした。確かに、経歴の一部を伝えても印象に残らずつまらないですよね。3秒で印象に残せる自分らしいキーワードを、持っておこうと思いました。
◆相手に一回でも笑ってもらえるプレゼンを作る。
→プレゼンが上手いと思う方々は、必ずユーモアを取り入れているので、これもまさに正しいと感じました。オーディエンスを掴むことが大事ですね。自分のプレゼンに活かしたいです。
◆惜しみなく人に情報や知恵、モノを与えられる、大きい器を持っている人が真の成功者。
→周りでこういう人を見るととても尊敬しますし、こういう自分でありたいと常に思ってきました。ただ、自分に心の余裕がないと実践できないことでもあります。人に惜しみなく与えられる人でいられるように、まずは心に余裕を持つことから始めるのが良いですね。
◆情報は発信する人にこそ集まって来る。どんなに小さくてもいいから自分発信で何かやってみる。
→こういうことをしたいけど自信が無いから周りに言うのはやめておこう、と思ってしまうこともたまにあります。ただ、少しでも発信してみると、みるみるうちに周りの人が良い繋がりや情報を提供してくれた、そんな経験が私には何度かあります。少し気が引けてしまっても、まずは発信することが重要です。
◆興味のある会に参加して、情報が集まって来るキーマン=コネクターを探すことも重要。
→私は無意識にこれを実践しているのかなと思います。いろいろな場面で、たまたまコネクターとなる方に出会い、その方を通じて素晴らしい出会いが繋がっていく経験がありました。自分もそういった存在になれるよう、趣味ややりたいことが合いそうな友人同士を繋ぐことも多く、相手に喜んでもらえることに幸せを感じます。
・・・このように、挙げたらキリがないほど、この考え方はとても大事だと思える要素が詰まっていました!
是非皆さんも読んでみてください。
▼『人生に奇跡を起こす わらしべ長者の魔法』元谷拓/著https://www.apahotel.com/news/detail/37706/
では、また次回のナデシコプログラムレポートでお会いしましょう!
2022 Miss SAKE 滋賀 磯部里紗
▼Instagram
https://instagram.com/misssake_risa?igshid=YmMyMTA2M2Y=