皆さまこんにちは。
2023 Miss SAKE 香川 川地さくらです。
この度、ナデシコプログラムでも講義いただきました、キャビアソムリエ会長の出口様と【香川県の美食と美酒をテーマに生産者を訪問する探求記】を開催いたしました。
8月27日、28日の2日間にわたりキャビアに合う日本酒やワインを探求するべく
合計3つの酒蔵、2つのワイナリー、そしてキャビアの養殖場へ伺いました。
2日間に分けてご報告させていただきます。
美食美酒探求記~1日目~
綾菊酒造
はじめに、高松空港から車で15分ほどの場所、綾歌郡にある「綾菊酒造」様へ伺いました。代表取締役の岸本健治様に蔵や倉庫をご案内いただきました。
創業寛政2年より地元の米と水を天の恵みとし酒造りに励んでおり、蔵は香川県の登録有形文化財にも指定されています!
地元香川県産米である「オオセト」での酒造りに力をいれており、10年もの歳月を掛け研究に研究を重ねて築き上げた歴史があります。酒造好適米ではないお米から造る日本酒は難しい分、それだけの魅力が詰まっています。
これまで15度の原酒、純米吟醸国重原酒、超辛口純米、精米歩合25%のオオセト純米大吟醸など、多くの商品に挑戦しており、近年では「オリーブ酵母」を使用した日本酒造りに取り組んでいらっしゃいます。
杜氏の25年間に及ぶ酒造りの経験と、グループ会社の技術統括部門と協力・試行錯誤の結果、今までにないオリーブ酵母×香川県産米『ALL香川の酒』に成功されました。
蔵の見学を終え、いよいよ日本酒の試飲の時間です。
参加者の方々も初めてのオリーブ酵母を使用した日本酒に蔵の見学中から胸を膨らませておりました。
この度は2023 Mr SAKE 香川の小林直矢さんにも参加いただき、香川県の蔵でお仕事をされていた蔵人として様々な角度からの意見をいただくことができました。
5種類の日本酒を試飲させていただきました。
お米は全て香川県産米のオオセトです。同じお米からつくられていても製法、精米歩合、酵母によって全く違う顔を見せてくれるのが日本酒の面白さだと私は思います。
今回始めにいただいたのは秋の日本酒!そうです、ひやおろしです。秋まで熟成された日本酒は滑らかな口あたりにふっくらとした甘みが口にひろがり、ゆっくり楽しみたいなと思う気持ちがキャビアをいただく時と似ているなと感じました。
オリーブ酵母を使用した「さぬきオリーブ純米酒」もいただきました。酵母由来のきりっとした酸が感じられ、爽やかな風味の中にしっかりとした米の旨味も感じられます。参加者の皆様にも大変好評でした。
キャビアのとろけるまろやかさ、そして長い余韻を感じてから飲むことによって、オリーブ酵母由来の酸が、綺麗に後味をまとめてくれそうだなと思いながら味わいました。
そしてキャビアにはぜひこれをと最後に岸本様一押しの泡菊をいただきました。
シャンパーニュと同じように、瓶内二次発酵を行い、きめの細かい泡が特徴です。
キャビアにはシャンパンという印象をお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、まさにそのイメージが合うスパークリングの日本酒です。
日本酒は塩味との相性が良いこともあり、シャンパンとは異なった旨味を感じられるのではないでしょうか。
ぜひ合わせていただきたい逸品です!
綾菊酒造様の見学を終え、私の故郷である小豆島へフェリーで向かいます。
出口様を始め、皆さま小豆島初上陸です!
小豆島酒造
池田港から車を走らせ、私が通っていた小学校から徒歩5分の所にある酒蔵「小豆島酒造」様へ伺いました。小豆島唯一の酒蔵ということもあり、観光名所として多くの観光客の方で賑わっていました。
女性社長である池田亜紀様に蔵やショップをご案内いただきました。
こちらでは色の付いたしっかりとお米の旨味が感じられるお酒が多くあります。
「千本錦」「八反錦 1 号」など、瀬戸内海沿岸の良質の酒造好適米からしっかりとした味わいがうまれるそうです。
また、“小豆島の地酒”にこだわり、「日本棚田百選」「里山百選」「名水百選」に選ばれている小豆島中山地区千枚田のお米「きぬひかり」を使用して香川の酒米「オオセト」の作付けにも挑戦していらっしゃいます。
オリーブの名産地である小豆島でも、様々な種類のオリーブ酵母を使用して造られた日本酒があります。オリーブ酵母についても池田様より丁寧にお教えいただきました。
オリーブ酵母はなんと、泡あり酵母なのです。泡あり酵母の場合、タンクから泡が溢れる可能性があり、そのため泡消し作業が必要なこと、泡がある分製造量が減少するなどの理由から、現在業界では泡なし酵母が主流になっています。
そんななか、大変であるはずの泡あり酵母を使用するのは、それだけの味わいの魅力、そして小豆島ならではの日本酒造りを大切にしていることに感銘を受けました。
また、機械をあまり使わず手作業で特定名称酒を主に仕込んでおり、瓶詰ラベル貼りも、ほぼ1本1本手作業で行っているそうです。日本酒に蔵元の愛情が伝わっていることが感じられ、より深みのある味わいを舌でも気持ちでも体感できると思いました。
この度は11種類の島仕込みの日本酒をいただき、参加者の皆と大興奮でした。
日本酒の味わいはもちろんのこと、目でも楽しめるボトルの形やラベルが印象に残っています。
また、キャビアソムリエ協会会長の出口様がお気に召していた日本酒について少し触れたいと思います。それは日本酒を通じて小豆島の自然を守るべく、購入していただくことで地域の生産者を応援出来る仕組みとなっている日本酒「ながら、」です。
素晴らしい活動であるとともに、味わいはフランスの日本酒コンクール「Kura Master」のプラチナ賞を受賞するお墨付きです!
ぜひ、キャビアと一緒に食べ「ながら、」お楽しみください。
小豆島の外ではほとんど出回らない小豆島酒造様の日本酒はお土産としてもとっても人気です!小豆島にて島仕込みの日本酒を楽しんでみてはいかがでしょうか。
日本酒のお土産を購入したあとは、2022年に誕生した小豆島初のワイナリーへ伺ってまいりました。
224winery
海に浮かんだ瀬戶内の島々を見渡すことのできる丘の上にある「224winery」様。木々が生い茂る未開拓の地を、一から葡萄畑へ開拓して2022年についにワイナリーとして開業したそうです。。
この度はソムリエールの土屋様に畑をご案内いただきました。
メルロー、カベルネソーヴィニヨン、マスカットベーリーAなど沢山の種類のブドウが植えられており、ワイン用のブドウを食べるなど貴重な経験をさせていただきました。
同じワインというカテゴリーでも、ブドウが違えば全く味わいが異なりますが、実際に葡萄の粒の大きさや色合いを見ると、味わいが違っていて当たり前であると思わされました。
私は現在、ソムリエの資格を取得して洋酒の輸入業者に勤めており、ワインをよく手にします。土壌や標高、製造方法など勉強をして写真を見て分かった気になっていましたが、実際にその土壌の上を歩き風を感じて、実っているブドウを見ると驚くことばかりでした。
畑を見学後、醸造家の志賀様にもお話を伺う事が出来ました。
ワイナリーの皆さまは気さくな方ばかりで、島のあたたかさに癒されたひと時でした。
お目当ての224winery様のフラグシップワインであるスパークリングワイン【島シャン】は完売にて試すことができませんでしたが、カベルネソーヴィニヨンを使用した辛口ロゼをいただきました。
爽やかで瑞々しい果実味と、さっぱりとした飲み心地の酸味が心地よく、まだ残暑の続くこの季節にはピッタリのワインでした!
美味しいワインで1日をしめくくり、2日目はついに東かがわ市にございますキャビア養殖場「東かがわ・つばさキャビアセンター」へ伺います。
2日目のレポートも掲載いたしますので、楽しみにお待ちくださいませ。
お世話になりました皆様、誠にありがとうございました。
綾菊酒造株式会社 https://www.ayakiku.com/?tid=1&mode=f3
小豆島酒造株式会社 https://www.morikuni.jp/
224winery https://224winery.com/?id=sec2
2023 Miss SAKE 香川 川地さくら