皆様、こんにちは。
2019 ミス日本酒 埼玉代表 冨田梨花です。
2月24日、埼玉県小川町で1851年から秩父山系の豊かな水でお酒をお醸し続けて、「帝松」で有名な松岡醸造様にて例年7500人~1万人が来場される大盛況の「第十六回 帝松 酒蔵まつり」が開催され参加して参りました。
35の酒蔵が存在し、全国清酒出荷量は常に毎年上位(2018年度は4位)を位置する埼玉県。
県民でその事実を知らない人もおり、まさに『隠れた酒どころ』である埼玉県には非常に良質で美味しいお酒が多く御座います。
江戸時代末期、埼玉県中部の小川町は、江戸から秩父へ、八王子と上州(群馬県)へ商人が行き交う街道が交差する生活物資の集積地であり、遠方からも商人が集まる場として栄えておりました。
そして米の生産の多い平野部から米穀の少ない秩父方面へと、穀物商人が行き交い米の集積地でもあり。
天然の石灰岩の山々が連なる秩父山に降った雨が数十年の歳月をかけ、石灰岩の中で濾され、山々を抜け伏流水となって、小川町の地下を流れています。
「人」「米」「水」、酒造りに適した全ての要素を持ち合わせた小川町で、松岡醸造株式会社様は今から約160年前の嘉永4年(1851年)創業されました。
松岡醸造様では、地下130メートルから汲み上げた天然水のみを仕込み水として使用されています。
この天然水は、硬度127mg/ℓと日本酒に使用されている仕込み水の中では最も硬度が高く、石灰質を含みミネラルが非常に豊富であるため酒造りにかかせない酵母の発育を促します。
その美味しさは全国新酒鑑評会にて8年連続金賞を受賞という功績を残されております。
私も『帝松』を初めて口にした時しっかりとした味わいの中に感じる丸みに感動し、その独特の旨味から「お酒は水が命」という言葉を実感いたしました。
お祭りでは私は樽酒を振る舞うお手伝いとご来場の皆様との記念撮影、また僭越ながら特設ステージでご挨拶をさせて頂きました。
振る舞わせて頂いたこちらの樽酒は埼玉県産のこだわり米で醸した本醸造酒を杉樽に詰め、樽の香りが乗ったお酒を一旦瓶詰めし、4斗樽にあけ振る舞われておりました。
酒蔵だからこそ楽しめるフレッシュなお酒は無濾過特有の美しい薄い黄金色をしており、私自身も振る舞いながら周囲に広がる清々しい樽の香りを楽しませて頂きました。
お酒の祭りですがお子様の来場も多く、大きな鍋で絶え間なくかき混ぜながら煮詰めた『甘酒』や、代表銘柄「帝松」を使用し大吟醸独特のフルーティーな味わいが楽しめる『大吟醸ソフトアイス』、味噌と相性の良い酒粕と麹を使用した『大吟醸もつ煮』など様々な年代の方がお祭りを楽しんでおられ、活気に満ちておりました。
特設ステージでは武蔵越生高校和太鼓部「青竜」さんの見事な演舞が披露され、また海外留学生の方々がお手伝いされていたりと地域の方々とのご縁や繋がりも感じ、あたたかみのあるひとときを皆様と過ごさせて頂きました。
小川町、そして松岡醸造様の約160年の歴史によって築き上げられ地域に暮らす方々の生活の一部として地域の方々に愛される『地酒』の魅力を改めて実感すると共に、酒蔵のお祭りが地域の行事となり、多くの人々が訪れる町となり、ご縁を繋いでいくのだと感動致しました。
美味しいお酒と共に皆様の生き生きとした素敵な笑顔を拝見し、埼玉の地酒を全国の方々に知って頂き、「隠れた酒どころ」から「埼玉といえば日本酒」と言って頂けるよう埼玉の地酒のために尽力していきたいと決意を新たに致しました。
またご来場の方々から、「ミス日本酒とは?」「何のために、何故やっているの?」というご質問も沢山頂き、ミス日本酒を知らない方々にもご周知いただける場となったこと深く感謝申し上げます。
松岡醸造株式会社社長 松岡良治様、ご関係者の皆さまこの度は貴重な経験を誠にありがとうございました。