皆様こんにちは。
2024 Miss SAKE 岡山 準グランプリ 𠮷澤香織です。
過ぎ行く春が惜しまれる頃となりました2024年4月21日(日)、阿智神社(https://achi.or.jp/)「藤見の会」にて日本美術刀剣保存協会岡山県支部(https://okayama.cizk.net/)主催の「第三回春季名刀展」 に参加いたしました。
春季名刀展
目録
・刀 無銘 吉岡一文字(第五十四回重要刀剣)
・刀 無銘 伝兼光(第二十四回特別重要刀剣)
・薙刀直し脇指 金象嵌銘 磨上備中国平貞次 吹毛 所持
・脇指 無銘 青江
などの岡山生れの日本刀をはじめとした様々な日本刀やその他刀装品、小道具が展示されました。
展示の中でも、岡山県倉敷生まれの青江派の日本刀である吹毛は、フッと吹きかけられただけで毛がスパッと切れるという名剣であると共に、なかなか切ることのできないふわふわした煩悩、執着、妄想もスパッと切ることができる剣とも言われており、是非切ってほしいという方が多くおられました。
〈薙刀直し脇指 金象嵌銘 磨上備中国平貞次 吹毛 所持〉
日本刀につけられている名前は、美しい刀姿や印象的な逸話などをもとに付けられています。
皆さんもぜひお気に入りの日本刀の名前を探してみてください。
ちなみに、私が推している日本刀は、“にっかりと笑う女の幽霊を切った”という逸話があり、その名前は「ニッカリ青江」といいます。
〈会場となった阿智神社 祈祷殿〉
天気はあいにくの雨でしたが、多くの方に岡山の日本刀を見ていただくことができました。
地元の方をはじめ、九州や広島、京都から阿智神社(岡山県倉敷市)へ足を運んできてくれました。また、イギリスやアジア諸国など海外のお客様も来てくださいました。
木型体験コーナー
実寸大の刀に触れることができるコーナーであるため、お客様に大変人気でした。
太刀である大包平や山鳥毛を抜刀し、その長さや反りに驚いたり、山鳥毛の木型の再現度に感銘を受けたり、山鳥毛と同じ時代に作られた南泉一文字との差を楽しんで下さいました。
他にも木型には、圧切長谷部や山姥切国広、ニッカリ青江等が展示されていました。
〈木型体験コーナーにて、その日本刀についての説明と見てほしいポイントをお客様へお伝えしました。〉
山鳥毛とは、鎌倉時代中期、長船地域(岡山県瀬戸内市)にて製作された、国宝「太刀 無銘 一文字(山鳥毛)」(https://www.city.setouchi.lg.jp/site/token/109319.html)です。
現在では、岡山県瀬戸内市にあります備前長船刀剣博物館(https://www.city.setouchi.lg.jp/site/token/)で所蔵されています。
また、令和6年8月24日~9月23日に展示公開されますので本物を生で見たい方はぜひお越しください。
祈祷殿の外会場
・山鳥毛の外装に用いられている虎の手拭いやチャームやミニ畳などを販売されていました。山鳥毛の外装に用いられている三頭の虎のチャームは私も当日のヘアセットに使用させていただきました。
・ニッカリ青江の逸話となる石灯籠やFRPニッカリ青江模造刀の展示、ニッカリ青江や日本刀について海外旅行者向けのテキストのチラシを配布されていました。ニッカリ青江とは、平安から南北朝時代に備中国の青江郷(岡山県倉敷市)で活動した刀工集団青江派によって作られたとされる岡山生れの日本刀です。現在は、丸亀市立資料館に所蔵されています。また、令和6年10月12日~11月17日に展示公開されるそうです。
・野山への行楽(遊山)や雛まつりの弁当箱として使っていた徳島県の民芸品である、遊山箱を販売されていました。
・刀匠赤松氏による銘切りが行われていました。赤松刀匠の銘切は極め細やかで、思いを込めた部分をこだわって作ってくださるのでとても素敵な銘切りが仕上がります。
備前(岡山県 東南部)は、平安時代から室町時代に、日本一の日本刀の産地として栄えました。中国山脈から最も良質な砂鉄を豊富に産出したことから、名工が輩出して備前鍛冶の繁栄を極めました。
〈ニッカリ青江模造刀と逸話となった石灯籠〉
〈赤松伸咲刀匠銘切り実演〉
阿智の藤棚
岡山県指定天然記念物である阿智の藤を楽しみながら、お抹茶と藤戸まんぢゅう(岡山県最古の老舗が作る、こしあんを薄皮で包んだ酒饅頭)をいただきました。
また、日本美術刀剣保存協会岡山県支部 支部長 小池哲様のご厚意でステージに登壇させていただき、2024 Miss SAKE 岡山についてと日本刀と日本酒のつながりについて、第三回春季名刀展についてのお話しをさせていただきました。雨が降る中拍手をくださりありがとうございました。
〈阿智神社「藤見の会」阿智の藤棚ステージにて挨拶をさせていただきました。〉
〈阿智神社 県天然記念物のアケボノフジ「阿知の藤」〉
〈小池哲様、共に第三回春季名刀展を手伝って下さった皆様との集合写真〉
普段は展示会にて刀の説明を受けたり見たする側でしたが、今回は初めてお客様へ岡山の日本刀の魅力や日本刀についての説明をさせていただく貴重な経験をさせていただきました。
小池支部長をはじめ第三回春季名刀展を手伝って下さった皆様、このような特別な機会をくださり誠にありがとうございました。
これからも、岡山の日本酒を通してしっかりと岡山の文化も広めてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
2024 Miss SAKE 岡山 準グランプリ 𠮷澤香織