Miss SAKE News/Blog

「第17回ナデシコプログラムレポート」~Miss SAKE 石川合宿1日目~2025 Miss SAKE 愛知 齋藤希

皆さま、こんにちは!
2025 Miss SAKE 愛知 齋藤希です。

2025年5月31日に第17回ナデシコプログラム、石川合宿が開催されました。

~プログラム内容~

①白山ひめ神社正式団体参拝
②車多酒造様 蔵見学
③箔一様 金箔体験
④九谷焼窯元 鏑木商舗様 工房見学
⑤石川県酒造組合様提供のペアリングディナー

Hello everyone!
I’m Nozomi Saito, 2025 Miss SAKE Aichi.

On May 31, 2025, the 17th Nadeshiko Program Ishikawa Camp was held.

— Program Details —

①Official group visit to Hakusan Hime Shrine
②Tour of Shata Shuzo Brewery
③Gold leaf experience at Hakuichi
④Workshop visit at Kutani-yaki kiln, Kaburagi Shōhō
⑤Pairing dinner provided by the Ishikawa Sake Brewers Association

水と森の恵みに感謝を捧げて — 白山ひめ神社正式団体参拝

まず、私たちは白山ひめ神社への正式団体参拝を行い、自然の恵みと向き合い精神を見つめ直す機会をいただきました。石川県白山市に鎮座する白山ひめ神社は、白山信仰の総本宮であり、水や自然を司る女神を祀る場所として知られています。今回の参拝を通じて、私たちは人々の暮らしと自然、信仰の深い結びつきに改めて気づかされました。

まず印象的だったのは、白山の森から四つの川が生まれているという、「森から水へ」という命の循環です。この水は、生活の基盤であり、地域の人々にとって生業の源でもあります。特に、水を使った醸造業を営む人々にとっては、神聖でかけがえのない存在であり、酒造りの文化が水とともに育まれてきたことがよくわかりました。自然は恵みを与えてくれる存在であると同時に、その力を畏れる心も忘れてはならないと強く感じました。

参拝の際には、神前での正式なお祓いを受け、巫女舞を拝見する機会にも恵まれました。巫女による舞は、静かでありながら芯のある美しさを持ち、見る者の心を自然と整えてくれるような力がありました。日常生活の中ではなかなか感じることのない、神聖で清らかな時間の流れに包まれ、自分の内側と向き合うきっかけとなりました。

さらに、この白山の地では、210年もの長きにわたり、信仰が絶えることなく受け継がれてきたという歴史があります。これは単に形式としての伝統ではなく、自然と共に生きる人々が、真心を持って祈りを重ねてきた証だと思います。そして、その営みの中にこそ、日本人の自然観や精神性が深く息づいていると実感しました。

今回の参拝を通して、「感謝」と「畏れ」という、相反するようでいて共に大切な心の持ち方を学びました。私たちは自然によって生かされているという原点を忘れず、日々を謙虚に生きることの大切さをあらためて感じました。日本酒や食文化を伝えていく立場としても、このような自然と共にある精神を言葉だけでなく、自分の姿勢や行動の中で表していけるよう努めたいと思います。

白山ひめ神社での体験は、単なる宗教行事としての参拝ではなく、私たちがどのように自然と共に生きていくかを問い直す時間でした。そこに息づく伝統と精神は、これからの時代にこそ必要とされる価値であり、多くの人々に伝えていくべきものだと感じています。

We participated in a formal group visit to Hakusan Hime Shrine, where we had a valuable opportunity to reflect on the blessings of nature. Hakusan Hime Shrine, dedicated to the goddess of water and nature, symbolizes the “cycle of life” with four rivers flowing from its forest. Water is the foundation of local life and brewing industries and is revered as a sacred presence.

During the visit, we received a formal purification ritual and watched a Miko dance, experiencing a moment of spiritual cleansing. The shrine’s 210-year history of continuous faith reflects the Japanese spirit of living in harmony with nature. We learned the importance of gratitude and reverence and the need to cherish coexistence with nature.

This experience prompted us to reconsider how we live in balance with nature and deepened our appreciation for the significance of tradition and spirituality.

白山の恵みが育む酒造りの現場 — 車多酒造蔵見学

次に、石川県白山市にある車多酒造を訪問し、実際の酒造りの現場を見学させていただきました。そこで目にしたのは、自然と向き合い、目に見えない菌と丁寧に対話しながら、一本の日本酒を醸すという、気の遠くなるような手仕事の積み重ねでした。白山の恵みと職人の技術が融合し、土地の個性をそのまま味わいへと変えていく工程には、文化としての日本酒の本質が色濃く表れていました。

まず、車多酒造の名の由来となっている「車多=水車が多かった土地」という言葉に、地域と水との深い関係性を感じました。蔵の地下60〜80mから汲み上げられる白山の水は、一年を通して約15℃を保ち、酒造りに最適な条件を備えています。その水を用いたすべての工程――精米・洗米・蒸し・麹づくり・発酵・圧搾・火入れまで――には、地域と自然への敬意が貫かれていました。

蔵内では、精米から全量自社で行っており、大吟醸では60時間もの時間をかけて米を削ります。35%まで磨いたお米を使った酒造りは、非常に繊細で時間のかかる作業ですが、摩擦熱を抑えながら丁寧に精米することで、米の中心にある「旨みの核」のような部分だけを取り出すことができます。こうした工程を一つひとつ丁寧に行うことこそが、車多酒造の酒の品格を支えています。

麹づくりでは、麹室の温度を約30℃に保ちながら、麹が自ら発する熱に注意して43℃を超えないよう、Tシャツ姿の蔵人が手作業で温度を管理しているそうです。このように、目に見えない菌と向き合いながら、その働きを最大限に引き出す環境を整えるという姿勢に、日本酒造りの奥深さと緻密さをあらためて感じました。

仕込みにおいては、「山廃仕込み」と「即醸仕込み」の両方を採用しており、特に山廃では蔵付きの乳酸菌を活かした発酵が行われていました。雑菌汚染を防ぐために、社長であっても立ち入りが制限される空間があるほど、菌との共生に対する慎重さと敬意が徹底されています。また、発酵時には二酸化炭素が充満するため、作業時には命綱を装着するなど、安全面にも細心の注意が払われていました。

この蔵見学では、日本酒の基礎知識として既に学んでいた「精米歩合」「麹菌の働き」「並行複発酵」「発酵温度管理」などの専門用語や工程が、すべて目の前のリアルな作業として展開されていたことに感動を覚えました。たとえば、60%の精米に20時間、35%には60時間を要すること、麹の山吹色や温度管理の意味、またタンクの構造(琺瑯製)や発酵中の危険性など、資格試験で得た知識に命が吹き込まれたように感じました。

車多酒造は、2019年から“原点回帰”を掲げ、伝統を守りながら現代に即した酒造りにも挑戦しています。その象徴が、クラシックな「天狗舞」と、モダンを意識した「五凛」の二つの銘柄です。特に五凛は、近年増えてきたリンゴ酸系の香りを抑え、米の旨みと飲みごたえを追求した設計となっており、クラシカルな中にも現代性を感じるお酒でした。

また、石川県という土地そのものが、車多酒造の酒造りの背景に深く関わっていることも印象的でした。日本海側特有の雨が多い気候、金沢の細い路地や空襲の歴史、九谷焼や金箔などの職人文化、さらには寒流と暖流の混じる海によって育まれる魚、ジビエ、加賀野菜など、石川という地域が持つ文化的多層性が酒の味わいを形作っているという説明に深く納得しました。

さらに、酒粕の再利用や、女性向けの麹クリーム・健康を意識した高濃度梅酒・再生効果のあるα-EGなど、新たな展開にも積極的に取り組まれており、日本酒を「文化として未来に残す」姿勢が随所に表れていました。職人のパッションが溢れる現場には、県外から志を持って集まった若者も多く、技術と心の継承がしっかりと次世代へと繋がっていることが感じられました。

最後に心に残ったのは、「酒造りは人で決まる」という言葉です。米や水という“テロワール”を活かすには、それを最大限に引き出す人間の手と心が必要であり、そこにこそ“味”が宿るのだと教えていただきました。まろやかな味わいの背景には、杜氏や蔵人の誠実な人柄があり、地震の後に先代杜氏が2か月後に蔵に戻ってきたというエピソードからも、酒造りが人と人を結ぶ文化であることが改めて伝わってきました。

私はこの蔵見学を通じて、日本酒が「技術」である前に「人」と「自然」と「土地」の物語であることを強く実感しました。そしてMiss SAKEとして、日本酒の魅力を伝えるにあたり、その背景にある文化や風土、そしてそれを守り伝える人々の想いを丁寧に言葉にしていく責任を、あらためて自覚しました。一本の酒が持つ深さと重みを胸に、これからも学びと発信を続けていきたいと思います。

We visited Shata Brewery in Hakusan City, Ishikawa Prefecture, and witnessed the meticulous craft of sake brewing. The process involves a deep respect for nature, carefully managing invisible microorganisms, and using pristine water drawn from 60–80 meters underground, kept at an ideal temperature year-round.

At Shata, every step—from rice polishing (which can take up to 60 hours for premium sake) to fermentation—is done in-house with great precision and care. The brewery balances traditional methods, like the “Yamahai” fermentation that uses natural lactic acid bacteria, with modern innovations. Safety and respect for the microorganisms are taken seriously, even limiting access to certain areas.

The visit brought to life many technical terms and concepts I had learned, showing how craftsmanship, local climate, and culture shape the sake’s unique flavor. The brewery’s two main brands, the classic “Tengumai” and modern “Gorin,” reflect this blend of tradition and innovation.

I was deeply moved by the brewery’s passion and the message that “sake brewing depends on people.” The hands and hearts of the brewers bring out the best in the rice, water, and local environment. This experience strengthened my commitment as Miss SAKE to share not just sake’s taste but the rich cultural stories behind it.

職人技が生み出す黄金の芸術 — 金箔ミュージアム

次に、石川県金沢市にある「箔一 金箔ミュージアム」を訪問し、金沢の伝統工芸である金箔づくりの歴史と技術、そしてその背景にある文化や精神について、実際に見て・触れて・体験する機会をいただきました。ご案内くださったのは、箔一の村田さん。伝統工芸に対する深い愛情と誇りが込められた説明は、私にとって貴重な学びの連続でした。

まず、ミュージアムの中でもひと際目を引いたのが、**「金箔の部屋」**でした。壁や照明、そして床まで、約一万枚の金箔が施されたこの空間は、まさに金沢が「金箔の町」と呼ばれるゆえんを体現したような場所でした。金箔の床は、「踏めば踏むほど運がつく」そうで、金に対する感謝と遊び心、そして縁起を大切にする日本人の美意識が感じられました。

金箔が作られる工程についても、詳細にご説明いただきました。1分間に約700回の打撃を加える機械を1日8時間、1週間続けてやっと金箔が完成するという事実には、想像を超える手間と時間の積み重ねに驚かされました。かつては二人がかりで金槌を使って叩いていたというお話からも、いかに金箔が人の手によって丁寧に育まれてきた伝統技術であるかを実感しました。

金は、非常に柔らかくて薄く広がる性質を持っており、それを支える紙も独自に進化を遂げてきました。金箔打ちに使われた紙は、繰り返しの打撃によって表面がなめらかになり、「油取り紙」として再利用されるようになったのです。実際、箔一はこの油取り紙の製法に関して特許を取得しており、今もなお多くの人に愛用されているとのことでした。伝統と現代が共存している一例として、非常に印象深いエピソードでした。

さらに、金箔を箔打ち紙から移し取る技術である「箔移し(はくうつし)」についても教えていただきました。金箔は**三寸六分(約11cm四方)**のサイズに仕上げられ、「」の道具を使って繊細に移されます。竹は静電気に強く、金箔を扱うのに最も適した素材であること、そしてその道具を長年使い続けてきたことが、金箔の「箔」という漢字に“竹かんむり”がついた理由でもあるというお話には、言葉と技術が結びついた日本文化の奥深さを感じました。

今回の訪問では、実際に**「手鏡への金箔貼り」を体験させていただく機会もありました。自らの手で一枚一枚の金箔を鏡面にそっとのせていく作業は、緊張感のある繊細な作業でありながら、集中する中で心が澄んでいくような不思議な感覚を覚えました。何よりも、完成した鏡に浮かび上がる金箔のやわらかな輝き**を目にしたとき、その美しさに思わず息をのむほど心を奪われました。光を反射するその表面は、ただの装飾以上に、時代を超えて受け継がれてきた職人の技と精神を映し出しているようでした。

これらの学びを通して、私はあらためて「日本の伝統工芸もまた、日本酒と同じように自然・人・文化の融合で成り立つ総合芸術である」と感じました。金沢が誇る金箔の文化は、ただ美しく装飾されるものではなく、長年にわたる工夫と知恵、そして受け継がれてきた精神の表れでもあります。特に、職人が素材と道具に真心をこめて接する姿勢は、酒造りの職人文化と共通するものであり、日本人がいかに「手仕事」や「継承」を大切にしてきたかを教えてくれました。

Miss SAKEとして活動するにあたり、日本酒と共に紹介される金沢や石川の伝統工芸に関する知識と理解は非常に重要です。地域の文化を包括的に伝える視点を持ち、日本酒を中心としながらも、その背景にある風土や美意識、職人の想いに光を当てることが、私の果たすべき役割のひとつだと強く感じました。

これからも、日本の魅力を“点”で捉えるのではなく、“線”や“面”で伝えていく姿勢を持ち続けたいと思います。そのために、自ら体験し、感じたことを一つひとつ丁寧に言葉にして、多くの人々に届けていけるよう、日々の学びを深めていきたいと思います。

Next, we visited the Hakuichi Gold Leaf Museum in Kanazawa, Ishikawa. Guided by Mr. Murata, we learned about the history, techniques, and cultural significance of Kanazawa’s famous gold leaf craft.

The highlight was the “Gold Leaf Room,” decorated with about 10,000 sheets of gold leaf, symbolizing Kanazawa’s identity. We discovered that making gold leaf is a long, delicate process requiring great skill and care, blending tradition with modern innovation.

We also experienced applying gold leaf onto a hand mirror, feeling the precision and calmness involved. This craft, like sake brewing, reflects the deep connection between nature, people, and culture in Japan.

As Miss SAKE, understanding these traditional crafts helps me share a fuller story of Japan’s culture, connecting sake with the rich heritage of Ishikawa.

日本の美を支える伝統工芸 — 九谷焼

石川県金沢市にある伝統工芸・九谷焼の窯元、鏑木商舗様を訪問し、九谷焼の歴史や製作の現場、そして現代の伝統工芸が抱える課題と可能性について、貴重なお話とともに深い学びを得ることができました。

ご案内くださったのは、鏑木商舗の皆さま。案内の冒頭で語られたのは、今の時代における「価値の変化」についてでした。かつては「誰が作ったか」「どの窯元か」が重視されていた伝統工芸品ですが、現在では**「使いやすさ」「デザイン性」といった基準で選ばれることが多くなってきた**といいます。特に器の分野では、何にでも合う“汎用的な器”が好まれる傾向があり、そのことが「個性」や「伝統」を薄めてしまうという危機感を感じました。

工房では、日本が世界と競争せずとも勝てる5つの産業の一つとして、九谷焼をはじめとした「伝統工芸」が挙げられていました。

  1. 観光(安全性と四季の魅力)
  2. 食(和食・フレンチ・イタリアンの質の高さ)
  3. 精密機械(東京下町の技術力)
  4. 伝統芸能(歌舞伎や着物文化)
  5. 伝統工芸(九谷焼などの裾野の広さ)

特に伝統工芸に関しては、世界的に見ても「裾野が広い」日本ならではの文化的特徴があり、九谷焼などの〇〇焼という呼称だけでなく、職人や家名の歴史によって継承されてきた点が、海外にはない価値であると教えていただきました。

しかしその一方で、現場は深刻な課題にも直面しています。国指定の伝統工芸品は240あり、その多くが石川や京都に集中しているものの、後継者不足や大量生産への圧力によって、伝統が継続困難な状況もあるとのことです。たとえば、景気が良い時に急激に大量注文が入ると、手作業では追いつかず、転写や機械化が避けられなくなり、結果的に「工芸品」ではなく「工業品」へと変わってしまう危険もあるといいます。

そんな中でも、鏑木商舗様は若い女性や美術系大学出身者を積極的に受け入れ、柔軟な働き方で伝統を支え続けています。工房は24時間開放されており、職人は自分のライフスタイルに合わせて制作を行い、完成品は工房が買い取って販売。この仕組みによって、制作に専念しながら生計も立てることが可能となり、年間100万円以上の報酬を得る若手作家もいるとのことでした。

また、伝統工芸の発展には発信の場づくりが欠かせません。経済産業省などの支援で海外販売を目指しても、展示会だけでは不十分で、販売・卸の拠点を日本国内にしっかり持つ必要があるというお話も印象的でした。高島屋や三越、大丸などの百貨店を「Cool Japan」の発信地とし、日本酒やトヨタ車、伝統工芸品が共存する“和の総合展示拠点”として活用すべきだというビジョンには大きな可能性を感じました。

そして、今回の訪問では特別に「おちょこ(盃)」をプレゼントしていただきました。繊細な絵付けが施されたその盃は、九谷焼の魅力が詰まった逸品であり、私にとっての“宝物”になりました。手のひらに収まる小さな器の中に、日本の職人の心と技術が凝縮されていることを思うと、お酒を飲む時間にも一層の意味と感謝が込められるように感じます。

美味しい盃を持ち歩くこと」――その言葉の意味を、今回の体験を通して実感しました。お酒の味を支える器には、それを作る人の想いと、継承されてきた文化が宿っているのです。

今後、Miss SAKEとして日本酒の魅力を世界に伝えていく中で、九谷焼をはじめとした伝統工芸の価値や背景にも光を当てていきたいと強く感じました。日本酒と九谷焼、二つが揃ってこそ届けられる「日本の美意識」がある――そう確信できた、心に残る見学となりました。

Next, we visited Kaburagi Shōho, a Kutani ware kiln in Kanazawa, Ishikawa. We learned about Kutani’s history, production process, and current challenges facing traditional crafts.

We heard that today, usability and design often matter more than the maker’s name, which risks diluting the uniqueness and tradition of crafts. Kutani ware, part of Japan’s broad traditional industries, remains a cultural treasure but faces issues like fewer successors and pressure for mass production.

Kaburagi Shōho supports young artists with flexible work and fair pay, helping keep tradition alive. They emphasized the need for strong domestic sales bases alongside overseas promotion, envisioning department stores as hubs for “Cool Japan” culture.

We were gifted a beautifully painted Kutani sake cup, symbolizing the craftsmanship and spirit behind these works. This visit deepened my commitment as Miss SAKE to highlight the connection between sake and traditional crafts, sharing Japan’s refined aesthetics with the world.

石川県の風土が育んだ味わい — 石川県酒造組合様ご提供ペアリングディナー

石川県滞在中の特別なひとときとして、石川県酒造組合様ご提供のペアリングディナーを、金沢の人気割烹「いたる」様にて体験させていただきました。石川県産の日本酒と、地元の食材をふんだんに使用したお料理の組み合わせは、まさに**五感すべてで味わう“石川の魅力”**を体現しており、深い感動と学びを得る時間となりました。

このディナーでは、石川県内の酒蔵から集まった選りすぐりの日本酒が並び、それぞれの味わいに合わせた料理が提供されました。お料理は、加賀野菜や新鮮な日本海の海の幸を用いた、見た目にも美しく、丁寧に仕立てられた品々ばかりで、「金沢らしさ」が一皿ごとに凝縮されていました。

この日ご提供いただいた日本酒の多くは、私にとって初めて出会う銘柄ばかりでしたが、車多酒造の専務の方が一本一本の背景や味の特徴を丁寧に解説してくださり、それぞれのお酒の個性を深く理解しながら飲み比べを楽しむことができました。

実際に味わったお酒は、香り・酸味・旨味・余韻のバランスが異なっており、一口ごとに“発見”がある連続。甘味のある酒には塩味の効いた料理、フレッシュな香りの酒には香味野菜を使った前菜など、どれも日本酒の可能性を広げてくれる新たな体験でした。

また、このディナーでは、日中に講義や見学でお世話になった講師の方々とも同席させていただき、お酒と食を通してより親密にお話を伺うことができたのも大きな学びでした。日本酒に込められた思いや、酒造りの現場の声を聞きながらいただく一杯は、単なる味覚以上の“文化”として心に響くものでした。

このディナーを通じて、改めて実感したのは、「その土地で育まれた食材と酒は、互いを高め合う関係にある」ということです。地のもの同士の組み合わせが生む調和の美しさは、日本酒の魅力を最大限に伝えるための鍵でもありました。

Miss SAKEとして、こうした体験を重ねていく中で、“酒”だけでなく“食”とともに伝えるという視点の重要性を学ぶことができました。今後、国内外に向けて日本酒の魅力を発信していく際にも、このような「地域性」と「体験性」を軸に、より深く、豊かに伝えていきたいと強く感じました。

During my stay in Ishikawa, I had a special pairing dinner at the popular Kanazawa kappo restaurant Itaru, kindly arranged by the Ishikawa Sake Brewers Association. The meal beautifully combined local Ishikawa sake with fresh regional ingredients, offering a full sensory experience of Ishikawa’s charm.

Selected sakes from various Ishikawa breweries were paired with dishes featuring Kaga vegetables and seafood from the Sea of Japan. Each sake was carefully explained by a representative from Shata Brewery, deepening my appreciation for their unique flavors and stories.

The balance of aroma, acidity, umami, and finish varied with each sake, revealing new discoveries in every sip. Pairings like sweet sake with salty dishes and fresh, aromatic sake with herb-forward appetizers expanded my understanding of sake’s potential.

Sharing this dinner with the instructors I had met earlier enriched the experience, turning it into a cultural exchange beyond just taste. It reaffirmed the harmony between local food and sake, highlighting how each elevates the other.

As Miss SAKE, this experience taught me the importance of conveying not only sake but also its pairing with food. Moving forward, I aim to share Japanese sake’s appeal both domestically and internationally with a focus on regionality and immersive experiences.

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