皆さまこんにちは。
2024 Miss SAKE 茨城 井上綿乃でございます。
2024年4月28日の第12回ナデシコプログラムは、「わたしのからだを知る1日」として女性のからだ、健康に関わる特別講義をしていただきました。
ご登壇いただいたのはこちらの皆様です。
・株式会社ONEtoONE Professional 代表 竹知万季様
・東洋ライス株式会社 開発推進室 鈴木梨沙様
・「NAO LINGERIE」代表取締役及びデザイナー、日本ランジェリー協会専務理事 川嶋菜緒様
・産婦人科医/生殖医療専門医 内田明花先生
・一般社団法人ラブテリ代表理事、予防医療・栄養コンサルタント 細川モモ様
・総合診療医/母性内科医 三島就子先生
女性に生まれたからといって女性であることを強制されない、性別も考え方も多様性が認められる自由な時代に、私は女性として生きることを選択いたしました。
私と同年代で私と同じように女性として生きていこうとしている方々の間では、20代半ばで結婚・出産かキャリアかという選択の話が多く上がります。
自分の健康とキャリアと、パートナーとの関係性と、自分のこどもをはじめとした将来世代のことと、本当に多くのことを考え抜かなければならない忙しい女性たちに共有したい話をたくさん伺いましたので、ほんの一部ですが下記させていただきます。
〇フィトテラピーによる女性のためのセルフケア(竹知万季様)
第3回ナデシコプログラムでメイクアップレッスンをしていただいた竹知様から、女性に訪れやすい不調の改善を助ける植物療法(Phytotherapy)について日常生活にも取り入れやすい実践方法を含めご講義いただきました。
日常生活でも馴染み深い漢方やハーブティーなどに代表されるフィトテラピーは、植物の力を借りて心身の調子を整えていくアプローチです。飲む・食べることで消化器官から、香ることで肺を通して血流から、塗ることで皮膚の毛細血管から血流にのって全身へ、植物の成分を取り入れます。冷え性やPMS(月経前症候群)、月経痛など、女性の体に特に表れやすい不調というのは非常に多くございます。それらを無理して耐えるのではなく、強い薬で押さえつけるのでもなく、植物の力を借りて緩やかに改善していくフィトテラピーは体に負担も少ない優しい療法です。古来世界中で人々がその効果を経験的に学び蓄積してきた知識を、私も少しずつ日常生活に取り入れて健康的な毎日を過ごせたら日々の潤いが増すのではないかと思いました。
〇医食同源米について(鈴木梨沙様)
お米で実現できる健康について、鈴木様よりご講義いただきました。
日本人のお米の消費量は大きく減少している一方で、国の社会保険料は右肩上がりに増加しているそうです。そして国の社会保険料が増加し始めたころ何が起きていたかというと、精米機の性能に大きな革新があり、日本人が日常的にお米の糠を口にする機会が減っていたのだそうです。社会問題の背景にこんなに身近な事情があったことを初めて知り、非常に興味深くお話を聞かせていただきました。
これだけ広く日本人の健康に影響を与えうる糠、これまでのナデシコプログラムで米麹のパワーについても学んできた私はその力をなんとなく想像することができましたが、プログラムに参加する前の私だったら全く想像もつかないお話でした。
玄米や米ぬかの力は近年の健康トレンドの中で語られることはありますが、それでも生活の中で出会うことが多いのは圧倒的に白米です。白米が好まれるのは、その方がおいしいからですが、健康を考えると糠の部分も摂取していたい…。私は食べることは生きることに直結していると考えておりますので、おいしさと健康の両立を追求し、金芽米の開発に尽力された東洋ライスの方々のお話には強く共感する部分がございました。
今後の健康を考える中で、自分の生活リズムと照らし合わせながら食べるものから見直してみたいなと思いました。
お昼は金芽米のお弁当をいただきました!完食!
〇私の尊厳を大事に、健やかに生きる(川嶋菜緒様)
女性の尊厳を守り生きていくための講義を川嶋様にしていただきました。
女性の尊厳はMiss SAKEのメンバーとして活動する私たちの大きなテーマの1つでもあります。着物を着て水着を着ないMiss SAKEは、女性の尊厳を守る存在として評価いただいている背景があるからです。私自身、もしMiss SAKEの評価基準が女性の体形を重視したものであったら応募を強くためらっていただろうと思います。
人々の人生の選択にも強くかかわってくる「尊厳」ですが、実はその存在自体ははっきりと定義づけがされていないそうです。そんな尊厳を川嶋様は「恥や屈辱を受けることなく、価値ある存在として尊重され安心安全に、自由と選択肢をもって生きること」と定義されました。国連や憲法でも定められる人権の基本原理、人間の欲求の一番基盤となる部分。基盤がしっかりしていなければ、自分の中に地震が起きたら簡単に倒れてしまう。自分の存在に価値があるという自信を持つことがいかに大切かを、今回の講義の中でじっくりと学ばせていただきました。大丈夫私には価値がある、誰も私の尊厳を奪うことはできないという信念を強く持って今後の人生を生きてまいりたいと思います。
また誰も私の尊厳を奪うことができないのと同時に、私たちは誰の尊厳も奪うことはできません。世の中では人が人を傷つける悲しい出来事が相次ぎますが、私は、私自身の尊厳と同じくらい他者の尊厳も大切にしていき素敵な女性を目指したいと思います。
〇子宮卵巣の病気・不妊治療(内田明花先生)
女性の体に特有で起こりうる病気と不妊治療について産婦人科医で生殖医療専門医の内田明花様にご講義いただきました。
内田様のお話からは、女性の健康と妊娠に関する重要性を再認識いたしました。子宮筋腫や子宮内膜症、子宮頚がんなど、さまざまな病気が存在することは聞いたことがある程度で、自分事として捉えるには知識が不足していたことを痛感いたしました。そして女性特有の病気そのものの知識と同時に今回の講義では、妊娠や不妊に関わる問題は個人だけでなく、社会全体の関心事でもあることを知りました。一部では体外受精が保険適用になるなど、社会全体で改善を目指している部分もございますので、こういった最新の情報にアンテナを張ることで、不安を軽減するための準備をしていきたいと思います。
また、どれだけ人生の選択肢の多様化が進んでも、生物学的にどうにもできない部分で妊娠や出産に関するタイムリミットがあることを意識する必要があると感じました。25歳は現代においては結婚・出産をしていなかったり想定していない人も多い世代です。将来の子供や自身の健康について考えると、ブライダルチェックやファティリティチェックは私を含めた同年代のカップルにこそ周知をしていく必要がある重要なことだと感じました。
さらに講義では、子宮の状態や不妊治療の選択は自身だけでなく、将来の世代にも影響を及ぼすことを学びました。自分の体と健康を大切にするだけでなく、次の世代の健康を考える視点も持つことが重要だと感じました。
〇働き女子のプチ不調解消、今日からできる各種不調対策
食と女性の健康について、予防医療・栄養コンサルタントの細川モモ様にご講義いただきました。
皆さまはプライマリ・ヘルスケアという言葉をご存じでしょうか。健康であることは基本的な人権であるとして認め社会問題の解決に取り組むアプローチなのですが、現在日本でこのプライマリ・ヘルスケアが大きな課題になっているのです。飽食の時代にある日本で課題になっているのは、反して人々の「痩せ」。さらにもっと驚きなのは、日本の成人女性の「痩せ」の水準は、食糧難に直面する発展途上の地域の成人女性と同じ水準であるという事実。確かに私の周囲でも何かにつけて「痩せなきゃ」「食べちゃいけない」というダイエットに関する話が登場します。しかし美しくなった先に求めるものが幸せであるならば、健康なしには幸せは叶わないことを知らなければいけないということをこの度の講義で学び、周囲の女性にも積極的に共有をしていきたいと思いました。
講義では手軽に実践できる食生活からのアプローチ方法もご教示いただきました。私は食事はしっかりとるけれどもタンパク質はお肉が圧倒的に多いタイプです。PMSなどの女性特有の不調を改善するにもお魚の脂が非常に有効であることをご教示いただきましたので、今日から、積極的に魚由来の栄養を摂取し心身の健康維持を目指してまいりたいと思います。
世界の国々では、国民の栄養不足を補うために国が小麦粉などの食品に葉酸や鉄分を添加する例が多いのだそうです。日本ではその取り組みがされておらず、健康(痩せ)志向の強い国民性も相まってか、現状の成人女性の「痩せ」水準に繋がっております。女性の健康は次の世代に繋がり、その連鎖は社会全体の健康につながっていきます。私たち女性が自分の健康をより重視し幸せな人生を実現できることの社会的な意義を学びましたので、まずは健康的な食事の見直しから始めてまいりたいと思います。
〇健やかな女性を目指して -プレコンセプションケアの視点から-(三島就子先生)
プレコンセプションケアとは、妊娠前に将来の妊娠を見据えて健康面に配慮することを指します。この度は、総合診療医で母性内科医の三島就子様に基本的なことからご講義いただきました。
私は今回、赤ちゃんの健康は妊娠初期のケアが大きく関わることを初めてちゃんと学び、その重要性を実感しました。先天異状や低出生体重児、妊娠高血圧症候群など、妊娠前の生活状況で起こるリスクと、環境要因による先天異状の予防策や、アルコールやたばこの影響については少しの配慮でリスクを下げられることを学ばせていただいたのも今回が初めてでした。
自分の将来を考える上で、妊娠前のケアが健康に与える影響は大きいと感じました。自分が母親になる選択肢をとるかどうかに関わらず、健康な体を保つことは重要です。将来の選択肢を広げるためにも、妊娠に耐えうる体を作ることは自身の健康管理の一環として意識していきたいと思います。
また私のように、妊娠を想定したケアの重要性を理解している同世代の女性はそれほど多くないように感じております。これからは、妊娠を考える女性やカップルに対して、教育や啓発活動によって、妊娠前のケアについての情報が広く提供されるような仕組みが望まれると思います。私も今回学んだことを周囲へ積極的に周知し、より多くの女性が安心して各自の人生の選択ができるようになったら良いなと思います。
ご登壇いただきました先生方、この度は誠にありがとうございました。
2024 Miss SAKE 茨城 井上綿乃