皆様、こんにちは。2024 Miss SAKE Japanの南侑里です。
2025年2月9日、私の育った街である兵庫県伊丹市にある小西酒造株式会社 白雪ブルワリービレッジ長寿蔵にて開催された「白雪蔵まつり」に参加いたしました。今年の祭りには約1万3千人もの来場者が訪れ、大盛況となりました。
白雪蔵まつりは、阪神・淡路大震災の翌年、小西酒造が復興支援の一環として立ち上げたイベント。今年で震災から30年の節目を迎えます。震災当時、建物の倒壊やライフラインの途絶といった困難に直面する中、小西酒造株式会社様 は地域の方々と力を合わせ、本社のある伊丹市と共に復興を進めておられたそうです。この祭りは、小西酒造が大切にしてきた助け合いの精神を受け継ぎ、日本酒文化の発展と地域の活性化に貢献し続けておられます。
伊丹と日本酒の歴史
伊丹は、日本酒の歴史が深く息づく街であり、私にとっても特別な場所です。その中でも、白雪(小西酒造)は創業475年の歴史を誇る老舗酒蔵であり、伊丹の酒造りの伝統を象徴する存在です。
伊丹は、日本酒の歴史の中で重要な役割を果たしてきました。かつて「伊丹諸白」と呼ばれた酒造りの技法は、精米技術の発展とともに、全国に広がり、日本酒の品質向上に大きく貢献しました。伊丹の酒造りの伝統は現在も受け継がれており、地域ブランドとして「GI(地理的表示)伊丹」が2021年に認定されています。GI伊丹とは、伊丹市内で製造され、特定の品質基準を満たした日本酒に与えられる認証制度です。これにより、伊丹の酒のブランド価値が向上し、世界へ向けた発信力が高まりました。今回の白雪蔵まつりを通じて、改めて伊丹の日本酒の素晴らしさを感じることができました。
白雪蔵まつりの開幕と鏡開き
イベントは、小西新右衛門社長のご挨拶から始まりました。小西社長は、ユネスコ無形文化遺産に「伝統的酒造り」が登録されたこと、小西酒造株式会社が創業475年の歴史を刻んできたこと、さらに長寿蔵が30周年を迎えたことに触れ、本年が記念すべき節目の年であると語られました。
さらに、2024年11月29日には「地理的表示(GI)伊丹」の指定を受け、小西酒造株式会社は第一回確認審査に伊丹諸白本醸造を含む5商品を出品しました。そして、2025年1月24日の確認審査で、これらの商品が基準を満たすものとして正式に認定されました。このような歴史的な年を迎えたことが語られました。
伊丹市長もご挨拶の中で、「伊丹市が誇るものはやはり日本酒である」と述べられ、その誇りと歴史の重みを改めて感じる場となりました。
その後、伊丹市長、小西新右衛門社長、留学生の皆様、日本に在住されている海外の方々と共に、鏡開きを行いました。日本の伝統的な祝いの儀式である鏡開きは、酒樽の蓋を割ることで、幸運と繁栄を願うものです。国籍や文化の違いを超えて、日本酒を通じた交流の場となり、非常に感慨深い瞬間でした。
白雪蔵まつりでの振る舞い酒とイベントの魅力
鏡開き後、伊丹市長と小西社長と共に振る舞い酒を行いました。数量限定の枡を手にするため、早朝から並んでくださった方々がいらっしゃり、一人ひとりが喜びに満ちた笑顔で受け取る姿が印象的でした。
会場には、飲み比べセットをはじめ、香り高い熱燗が楽しめるコーナーや、小西酒造名物の奈良漬の販売もありました。また、子どもたちが麹菌について学べる体験コーナーや、樽にボールを投げ入れる遊びのコーナーも設けられ、大人から子供まで幅広い世代が日本酒文化に触れながら楽しいひとときを過ごしました。
小西酒造株式会社様の杜氏様方による「もとすり唄」の実演も行われました。杜氏の皆様が力強く、そしてリズミカルに唄を響かせながら、もとすりを実演するお姿は、まさに日本酒造りの原点を感じさせるものでした。その荘厳な雰囲気に、会場の来場者も息をのむように見守り、伝統の技と文化を肌で感じる貴重な時間となりました。
伊丹の日本酒の魅力を未来へ
白雪蔵まつりを通じて、改めて伊丹の日本酒が持つ歴史的価値と、その魅力を未来へ繋ぐ大切さを実感しました。これからも伊丹の地酒を世界へと発信し、日本酒の魅力を多くの人々に伝えていきたいと思います。
最後に、小西酒造株式会社 小西社長をはじめとする小西酒造株式会社の皆様、伊丹市長、伊丹市の皆様、そしてご来場いただいた皆様に心より感謝申し上げます。
2024 Miss SAKE Japan南侑里