『WSET SAKE講座 Level1』
5月9日(日)、本日は、キャプランワインアカデミー 木下明子様による『WSET SAKE講座 Level1』の講義です。
一日を通して講義を受講し、最後にはイギリスで採点が行われる認定試験を受けさせていただきました。
WSET SAKE Level1では、日本酒のことをほとんど知らない方に向けて、製造工程や区分、分類などをなるべく簡単に分かりやすく説明できるようになるというプログラムです。
掘り下げていくともっといろいろな情報があるところの”さわりの部分”を学ぶという感覚でしたが、日本酒をまだよく知らない方には、多く伝えすぎずに伝える工夫や、分かりやすい言い回しを勉強することができ、今後自分がそういう方に出会って日本酒をお出ししたり、おすすめしたりする際にとても役立つ知識となりました。
私はバーテンダーという仕事柄、色々なお酒の説明を日常的にすることがあります。
お酒に詳しい方から、全く初めてという方まで幅広くいらっしゃるので、「どのように、どのくらい説明するのがお客様にとって最善なのか」を考えて伝える重要性をを改めて認識いたしました。
実習では、10種類の日本酒をテイスティングさせていただきました。
目で透明感や色を見て、鼻で香りを嗅ぎ、口で5mlほどの少量を口に含み空気を含ませながら味をみる。
目、鼻、口の順番でテイスティングをしていきます。
この方法は、ワインやコーヒーでも同じやり方です。
私は、飲食の専門学校に通っていた時からテイスティングを出来るようになるために、嗅覚や味覚のトレーニングをしてまいりました。
まず、”嗅いだことや味わったことがないものを表現することはできない”ので、スーパーマーケットの野菜や果物のコーナーでひたすら香りを嗅いだり、日々口にするものは必ず、どんなものでも香りと味を意識して取るようにしたりしています。
母が調理師であったこともあり、小さい頃から人よりも色々な食材や料理を口にする機会がありました。
その頃からの嗅覚や味覚の蓄積が今でも役立っていることを実感いたしました。
ウイスキーやコーヒー、ワイン、料理など様々な香りや味を普段から多く扱っていることを、Miss SAKEの活動でも生かしていきたいと思います。
また、テイスティングをした日本酒の中で燗酒にして飲んでみるということもいたしました。
冷やの時よりも遥かにおいしく印象も変わる、これほど温度帯の違いで楽しめるお酒は日本酒ならではだと思います。
燗酒は、まだ若者が飲むイメージの少ない飲み方だと私は感じているので、お酒によって楽しむ温度が違ったり、同じお酒でも温度の違いで味わいが変わる日本酒の奥深さも伝えていきたいです。
日本酒と料理についての実習では、「塩味、酸味、旨味、甘味、辛味が日本酒にどのような影響があるのか」ということを塩、レモン汁、昆布、クッキーで食べ合わせてみました。
料理ではなく、シンプルな味で日本酒を飲んだことがなかったのでとても面白かったです。
負の相互作用を起こしてしまうことがある、甘味と旨味。しかし甘味も旨味も多く使われる和食は日本酒によく合います。
それはなぜか、、、
正の相互作用を起こすことがある、塩味と酸味が料理には必ず入っているからです。
私は、日本酒を和食以外の料理にも合わせるのが好きで、自分が料理と日本酒をお出しする時も様々なジャンルのエッセンスを入れて作ることがありますが、この正と負の作用を知ることでより料理の幅が広がりますし、早く色々な料理を合わせてみたいと思いました。
これからMiss SAKEとして、日本酒をまだ飲んだことのない方や詳しくない方へ広めていくために、今回、日本酒をより簡潔に、分かりやすく伝えるという方法を学ばせていただいたことや、私自身も実習を通して体感したことを、私の言葉や表現で伝えていけるよう勉強と経験を積んでまいりたいと思います。
木下明子様、ご講義ありがとうございました。