日本酒を世界に発信する上で、ワインを知ることはとても重要
第14回ナデシコプログラムでは、キャプラン株式会社さまにてWSET WINE講座 Level1を受講してまいりました。
「Miss SAKEなのにどうしてワインの講座があるの?」
多くの友人に問われたこの質問。
私も、ナデシコプログラムを一つも受講する前であればその様な疑問が浮かんでいたことでしょう。
様々な講義を受けた上で感じたことは、【比較・検証の大切さ】【世界の目で日本を見る大切さ】です。
世界ではワインのシェア率はとても高く、日本酒はまだまだ認知度は高いとは言えない状況です。
そのため、海外の方に日本酒の味わいや製造工程を説明する際は、ワインで例えたり。
ワインの世界で使われる表現を日本酒に置き換えて説明したり。
ワインとの比較や共通点を語ることで、わかりやすくお伝えできます。
日本酒を世界に発信する上で、ワインを知ることはとても重要なのです。
さて、私とワインのおつきあいは・・・
お酒の席でワインを選択することは、どちらかと言うと多い方。
スパークリングや白ワインが好きで、すっきりした中辛口くらいの味わいが好き・・・と、頭の中に、自分が好きなワインのイメージがあります。
ですが、それはどこの国の、どんな品種のぶどうを使った、何年のワインなのか?と問われると、お恥ずかしいですが分かりません。
ワインをただ純粋に楽しみ知識としてリンクさせておらず、純粋に消費者としての楽しみ方をしておりました。
「楽しむ」ことは第一ステップです。
お酒の伝道師としては、次のステップに進まなければなりません。
講義では、午前中に以下3点について学びました。
- ワインについての基礎知識
- 3種類のワインのテイスティング
- ワインの品質管理と提供方法
ワインには様々な名前がついています。
例えば、ピノ・グリージョですとか、サンセール、ブルゴーニュ・・などなど。これらの名前はどの様にして分けられているのでしょう。
産地や品種の名前がつけられていることは有名ですが、ぶどうの品種にちなむ名前がつけられているのは、New World(ワイン新興国=アメリカ、日本・・)
産地にちなむ名前がつけられているのは、Old World(=ヨーロッパ)と分けられ、【ヨーロッパかそれ以降か】という区分がされているのです。これには驚きました。
それほどまでに、ヨーロッパのワイン文化は歴史と伝統があるものであり、また品質が保証されていると言うことが分かりとても興味深かったです。
また、実際にテイスティングをして見ると、ワインは使うぶどうの品種や収穫年によって味わいがガラッと変わることがわかりました。
日本酒も多様な品種のお米を使いますが、それだけでワインほど味の差は出ません。
改めて、こうして比較検証することで面白い発見があるなと感じました。
午後は、以下2点についての学びと、最後に試験が行われました。
- 6種類のワインのテイスティング
- ワインと料理の組み合わせについて学び、
人の舌は5つの味「甘味・旨味・塩味・酸味・苦味」を感じ取ることができます。
それぞれと合わせて、ワインの味わいがどう変化するか?を学びました。
テイスティングして、びっくり。日本酒よりも明確に、料理によってお酒の味が変わるのが分かりました。
甘味・旨味を合わせると、ワインの味がかたくなり、渋みや苦味、酸味などが強調され飲みにくくなり
塩味・酸味を合わせると、ワインの味が滑らかになり、果実風味や甘味が強調されグッと飲みやすくなりました。
WSET SAKE講座、そしてワイン講座どちらも受けて考えたことがあります。
お酒の味わいを変えるものってなんだろう。
理論的には温度やお料理とのペアリングですが、それだけではないと私は感じています。
どこで飲むか。誰と飲むか。どんな気持ちで飲むか。どんな体調で飲むか。
はたまた、どんな背景でそのお酒が作られたのか、ストーリーによっても味わいが変わることもあります。
お酒の味は、様々な要因で変わってくるのです。
いや、正しくは、お酒そのものの味わいは普遍的であり変わらないのですが、我々の感じ方が変わるのです。これってすごく不思議な現象ですよね。
MIss SAKEとして我々にできることは、知識としての日本酒の伝導はもちろん、お相手の方がどんな気持ちで日本酒を楽しめるか?の空気作りも大切なのではないか。
そう考えるきっかけとなりました。
改めて、キャプラン株式会社 オースタン 紗知子さま。丁寧にご指導いただきまして、ありがとうございました。