~少しづつ見えてきた目指すべきMiss SAKEの姿~
「美容学校であれば、今日は試験です」
その一言で始まった、第五回ナデシコプログラム。
着付け講師 前井雅美先生による最後の着付け講座です。
スタジオ内は一気に緊張感が高まり、ピリつく空気の中、皆黙々と作業をしていました。
本来であれば、20回弱のレッスンを経てようやく着付けの世界への第一歩となります。
それを3回でなんてとても完成させられないことは、先生も我々もわかっていました。
なので、ナデシコプログラムは自主練習の発表の場と捉え、この日に至るまでひたすら自主練習に励んで参りました。
3日には 2021 Miss SAKE 京都代表の中野由美子さん、森上愛子さん、そして青森代表の落合由佳さんにお声がけし、スタジオを借りて居残り練習会も開催しました。
自分だけでは補いきれない工程も、人に教えたり教えられたりすることで徐々に自分に落とし込めている実感がありました。
そして迎えた最終回。
これまでに前井先生に頂いた言葉、技術、時間…そして助けてくれた仲間たち。
全てに感謝を込めて帯を折り、お着物を身に纏いました。
複雑な工程に一度も不安になることなく、課題であった襟の抜けも美しく仕上がり
まだまだではありますが、個人的にはこれまで一番納得のいくお着付けとなりました。
次に前井先生にお会いできるのは最終選考会です。
当日はプロの方に着付けをして頂けますが、その佇まいなどから「着慣れているか」は確実に現れると感じてます。1回でも多く、1秒でも長く、着物を着る機会を増やし トレーニングに励みたいと思います。
前井先生、遠く石川県から3回に渡りご指導頂きまして、心より感謝いたします。
ありがとうございました。
スピーチ講座
午後のプログラムは2020 Miss SAKE 準グランプリ 福田友理子さん、須山梨菜さんによるスピーチ講座から始まりました。
突然ですが。私は日本語という言語が大好きです。
思い返せば小学生の頃、お絵描きが大好きだった私に、両親が色鉛筆や絵の具など、様々な「色」をプレゼントしてくれました。
日本語のうつくしさに魅力されたのは、色がきっかけだったかもしれません。
赤、青、黄…数色のクレヨンの世界にいた私が初めて出会った、繊細な色合いと美麗な言葉の洪水。
そこには見たことのない「いろのことば」が並んでいたのです。
日本の伝統色は700色以上あり、それぞれに日本の風土からなる名前がついています。(浅葱色、とか、土器色、とか、珊瑚朱色、とか由来が想像できて面白いですよね。)
その時触れたのはそのうちの数十色でしかありませんでしたが、その奥深さに強烈に惹かれたことを覚えています。
時は流れ大学生。学問的にも日本語を学びたいと考え 言語科学を専攻しました。
皆さんご存知かと思いますが、日本語の母音はたった5つです。
実はこれは世界的に見たらかなり少ない数なんです。(フランス語は12、英語は22もあります)
日本語は 単純な仕組みにも関わらず、平仮名・漢字・カタカナを有し多種多様な表現があります。
5.7.5のリズムのわずか17文字で物語を編み出す俳句も、世界に誇れる日本の文化です。
精神的活動と言語は結びついていると言われていますが、日本語はまさにそう!
繊細で奥ゆかしく、表現の曖昧さも含めとても日本人らしく、そんなところも私は大好きなのです。
・・・なんの話でしょう。記憶を辿ってタイムスリップしてしまいました。
時はナデシコプログラムに戻ります。
福田さんは私と同じく,アナウンサーとして、言葉を生業にされています。同じアナウンサーだからこそ、福田さんがいかに言葉を大切にされているのかを実感しました。
「言葉は人なり」と言うのは、私の大先輩からの教えです。
いくら注意していても日頃の言葉遣いは必ず大事な局面にも出てきます。
その人がどんな表現を使うか、どんな間で、語尾で伝えるか。
その人の発する言葉すべてが、その人そのものであるというこの教え。
福田さんにお会いし、日頃からどれほど言葉への繊細なアプローチをしているかを感じ取りました。
一方、須山さんから受けた印象は、表現のプロだなということ。
空手の型をやってきたからこその、研ぎ澄まされた動き。手の角度から目線の動き一つ一つがエネルギッシュで目の前にいらっしゃるご本人もそうですが、拝見した最終選考会の映像ではより一層の輝きを放っておりました。
福田さん、須山さんのお話を聞き、私の中で最終選考会の輪郭がかたどられました。
歴代のMiss SAKEの皆さんは、ナデシコプログラムを受けることで 一様に 自身と向き合い、その結果、いかに自己を見つめきれたかが結果につながるのだと感じました。
中村事務局長が第1回ナデシコプログラムCOREチョイスメソッドでおっしゃった様に大切なのは自分を知ることです。
この日のスピーチ講座を通して、ここまでの授業すべての点と点が繋がった感覚がありました。
私も福田さんの様に、最終選考会が楽しみだと思えるくらい自己を追求し高めていきたいです。
Miss SAKE Channel講座
後半のMiss SAKE Channel講座では、youtube動画作成の総集編でした。
授業では、This is Me と題し事前に作成した台本を元に仮動画作成をしました。
youtubeというメディアは、国境を超え 世界の人に日本を知っていただける素晴らしいツールです。
日本酒を通し宮城県のPR、復興につながる動画作りをしていきたい!
頭の中に様々なアイデアが浮かびました。
コロナが落ち着いたら、やれること・やりたいことが沢山あります。
それを思うとワクワクが止まらなく 頭の中でアレコレ空想を膨らませておりました。
ここまで5回にわたる講義を受け見えてきた、私なりの コロナ禍で求められるMiss SAKE像があります。
それは『自分の持つスキル全てを武器にできる人』です。
私もこれまでの人生で培って着た知識と経験を元に、特技である料理や絵、演劇部で培った表現力、そして磨いてきた「言葉」を武器に 世界に発信できるミスを目指し、ふるさとに貢献していきたいです。