皆さん、こんにちは。2025 Miss SAKE Japan 館農知里です。
2月23日(月) 、塔世山 四天王寺 漆黒の茶室「玄いとばり」(三重県津市)にて開催された、遠州流茶道記念茶会に参加させていただきました。
本茶会について
本茶会は、四天王寺境内に新たに開堂された座禅堂「玄い(くろい)とばり」にて開催され、戦国武将・津藩初代藩主である藤堂高虎公への敬意と感謝を捧げる献茶の儀を中心に執り行われた記念茶会です。津市出身の写真家 浅田政志氏がプロデュースした漆黒の空間「玄いとばり」は、外界の喧騒を離れ、内なる静けさと向き合うための特別な場として設えられ、インド・ブッダガヤの菩提樹を写した作品とともに、来場者を深い精神性へと導きます。その荘厳な空間の中で行われた本茶会は、遠州茶道宗家13世小堀宗実家元次女・小堀宗翔氏を亭主として開催されました。茶室の中には、藤堂高虎公の鎧のレプリカも展示され、歴史・精神文化・茶の湯の美意識が融合するひとときとなりました。今回掲載している藤堂高虎公の鎧のレプリカとの写真は、同席した写真家 浅田政志氏ご本人様に特別に撮影していただきました。茶道に親しむ一人として、私も日本文化の根底に流れる「祈り」や「もてなし」の精神を改めて体感する貴重な機会となりました。
漆黒の茶室に広がる匠の美
畳から障子、床の間の掛け軸にいたるまで黒一色で統一された会場では、金箔をあしらった満月をかたどった上生菓子が振る舞われ、その優しい甘さとともに、心をほどくような穏やかな味わいの抹茶を頂戴しました。使用された器は、陶芸家 青木良太氏による「ブリンブリン」。深みのある輝きを放つその作品は、聖徳太子が生涯研究したと伝えられる“琥珀”の質感を忠実に再現した《琥珀焼》によるもので、稀少な本物の琥珀を用いた独自の表現が特徴です。青木氏は今回の開眼法要においても、令和の大観音様の「玉眼(瞳)」を制作され、祈りの象徴に新たな命を吹き込まれました。
また茶会では偶然にも、伊勢和紙の代表取締役である 中北喜亮氏とお目にかかる機会をいただきました。茶室に掛けられていた掛け軸の和紙を手がけられたほか、伊勢神宮のお札や四天王寺の御朱印にも用いられる和紙を製作されており、長い歴史と精神文化が息づく三重の地を、伝統工芸の力で支えていらっしゃいます。
和の精神に触れて
私自身、流派は異なりますが茶道に長く親しんできました。茶道には流派を超えて受け継がれる精神があります。それが「和敬清寂」です。互いを尊重し、その出会いに心を通わせ、静かな空間の中で自分自身と深く向き合う―その理念は、まさに四天王寺の礎を築いた聖徳太子の教え「和をもって貴しとなす」とも繋がっています。漆黒の空間に身を置き一杯の抹茶を味わう中で、外の世界から離れ、自らの内面と向き合う時間が生まれました。そこから、茶の湯が本来持つ「心」と向き合う文化としての本質を改めて実感いたしました。
歴史の中で受け継がれてきた精神性、自然への畏敬の念、そして職人の手仕事が調和して生み出された本茶会は、日本文化が単なる伝統として存在するのではなく、現代の暮らしの中に静かに息づく「日常の美学」であることを教えてくれるひとときでした。今後もMiss SAKEとして、日本酒文化のみならず、その根底に流れる日本の精神性や美意識を、国内外へ丁寧に発信してまいりたいと感じております。
今回の記念茶会を通して、日本文化とは決して特別な場にのみ存在するものではなく、人と人との出会いや祈り、そして日々の営みの中に静かに息づいているものであると改めて感じました。茶の湯に込められた「もてなし」の心や、時代を越えて受け継がれてきた精神性は、日本酒文化にも深く通じるものがあります。
今後もMiss SAKEとして、これからも日本各地で出会う伝統や精神文化への敬意を胸に、日本酒を通じて日本の美意識や価値観を国内外へ丁寧に伝えてまいります。そして、この三重の地でいただいたご縁と学びを糧に、日本文化の魅力をより多くの方々へ届けていけるよう努めてまいりたいと思います。
2025 Miss SAKE Japan 館農知里

























