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永井酒造にてテロワールツアーに参加させていただきました – 2025 Miss SAKE Japan 館農知里

皆さま、こんにちは。2025 Miss SAKE Japan 館農知里です。

5月8日(金)、永井酒造株式会社(群馬県)にて、2026 Miss SAKE 大阪 大植花、2026 Miss SAKE 大阪 準グランプリ 小屋敷侑、2026 Miss SAKE 大阪 審査員特別賞 石川夢美とともにテロワールツアーに参加させていただきました。なお、一般社団法人 キャビアソムリエ協会 代表理事 出口彰氏および会員の皆様、一般社団法人Miss SAKE 代表理事 大西美香氏にも同行いただきました。


永井酒造の根源にある哲学

永井酒造が位置する群馬県・川場村は、東京から新幹線で約1時間というアクセスでありながら、日本の原風景に出会うことのできる自然豊かな地域です。尾瀬国立公園や水芭蕉の群生地、水上温泉エリアにもほど近く、四季折々の自然を求めて国内外から多くの方々が訪れています。澄み渡る空気とどこまでも広がる田園風景の中に身を置くと、心がゆっくりと解きほぐされていくような感覚を覚えました。

今回のテロワールツアーは、永井松美氏によるファミリーヒストリーのご紹介から始まりました。創業140周年を迎える永井酒造の原点は、初代・永井庄治氏に遡ります。長野県出身の侍であった庄治氏は、明治維新後、当時の花形産業であった酒造りに可能性を見出し、「江戸の人々を支える利根川の源流域で酒を造りたい」という想いを胸に、約300km離れた川場村へ移り住んだそうです。

人口約3,300人の川場村は、日本一の流域面積を誇る利根川の源流域に位置し、古くから永井酒造が大切に守り続けてきた水源の森があります。武尊山に降り積もった雪解け水は、生まれたばかりの時点では硬度10〜20程度の非常に柔らかな水。しかし、その水が約500m先の酒蔵へと20年もの歳月をかけて地層を通り抜けることで、ミネラルを豊富に含んだ硬度60〜70ほどの水へと育まれていきます。永井酒造では、この“水の旅”そのものを酒の個性と捉え、「美しい自然をそのまま表現する酒」を哲学に酒造りを行われています。


水から始まるテロワールツアー

今回は、そんな酒造りの原点ともいえる水源地にも実際に足を運ばせていただきました。豊かな森の中で湧き出る透明な水を口に含むと、驚くほど柔らかな舌触りと、ほのかな甘みが広がります。そこでいただいた「水芭蕉 PURE スパークリング」からも、その水に通じるやわらかさや透明感、自然な甘みを感じることができ、“水を背骨とした酒造り”という言葉の意味を五感で体感する貴重な時間となりました。

その後は、「雪ほたか」の田んぼも見学させていただきました。「雪ほたか」は、コシヒカリの中でも“縁故米”とも呼ばれる希少なブランド米であり、米・食味分析鑑定コンクールにおいて13年連続で金賞を受賞している特別なお米です。毎年、過去の評価を超える品質を目指して向き合われる生産者の方々の緊張感や、受賞時の喜びを間近で拝見していたからこそ、この土地の米作りに込められた情熱の大きさに改めて深く胸を打たれました。


五感で味わう食と酒のひととき

続いて蔵へ移動し、2階に位置するテイスティングルーム「SHINKA」へ。ここは、永井ご夫妻がカリフォルニア・ナパバレーで体験したワイナリー文化から着想を得て誕生した空間だといいます。日本の酒蔵見学では、どうしても製造工程や専門知識の紹介が中心になりがちですが、「もっと感性で日本酒を楽しめる場所をつくりたい」という想いから、このテイスティング文化を取り入れられたそうです。館内には、約3,000本・700レシピにも及ぶ研究の中から生まれたスパークリング酒やヴィンテージ酒の展示が並び、さらに小規模生産設備のもと新たな味わいを探求する「SAKE LABO」も設置されていました。現在では30種類ほどの新たな味わいが開発されているそうで、日本酒の可能性を切り拓こうとする挑戦的な姿勢に大きな刺激を受けました。

その後は、田園風景を一望できる空間で、五感を使って味わうペアリングランチコースをいただきました。国内産を中心としたキャビアをはじめ、地元食材を用いた繊細な料理とともに、「水芭蕉 PURE スパークリング」「水芭蕉 雪ほたか スパークリングヴィンテージ」「NAGAI Labo – SAKE SHINKA N007」「水芭蕉 雪ほたか 純米吟醸」などをいただきました。一杯のお酒に込められた土地の風土や歴史、人々の想いに耳を澄ませながら、自らの五感を研ぎ澄ませて味わう―。まるで、一つの映画の世界の中を歩いているかのような特別な体験のひとときを過ごさせていただきました。


一貫した理念と改革精神

また今回のツアー全体を通して、6代目蔵元 永井則吉氏が掲げる「日本酒の価値創造」という一貫した理念を随所に感じました。建築を学ばれた則吉氏は、“ゼロから一を生み出すものづくり”に魅力を感じ、日本酒の新たな価値を模索されてきたといいます。一方で松美氏も、15年間アメリカで生活された経験を持ち、女性のエンパワーメントや社会貢献などにも積極的に取り組まれています。自然・地域・文化・芸術・食――そのすべてを包括しながら、日本酒の未来を切り拓いていく永井酒造の取り組みは、国内外から大きな注目を集めており、現在このテロワールツアーも半年先まで予約で埋まっているそうです。日本酒を“飲む”だけではなく、“その土地を体験する文化”として届けようとする姿勢に、深い感銘を受けました。


今回永井酒造でのテロワールツアーを通じて、改めて日本酒とは、単なる“飲み物”ではなく、その土地の自然や歴史、人々の想い、そして未来への挑戦までも映し出す文化そのものであると深く感じました。一滴の水が長い年月をかけて酒となるように、日本酒もまた、地域の風土と人々の営みの積み重ねによって育まれていることを、五感を通して学ばせていただく貴重な機会となりました。

今後もMiss SAKEとして、日本各地に息づく風土や文化、生産者の皆さまの想いを丁寧に世界へ発信し、日本酒を通じた新たな価値や感動を国内外へ届けてまいります。

最後になりましたが、このたび温かくお迎えくださった永井酒造の皆さまに、心より御礼申し上げます。

2025 Miss SAKE Japan 館農知里

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