Miss SAKE News/Blog

南部杜氏発祥の地・岩手県紫波郡紫波町の月の輪酒造店様に2020 Miss SAKE 松井詩が見学に行って参りました。

Shihori Matsui 2020 Miss SAKE, visited Tsuki-no-wa Sake Brewery in Shiwa-cho, Iwate Prefecture.

[English Follows]

皆様、こんにちは。

2020 Miss SAKEの松井詩です。

ご報告が遅れておりましたが、11月7日、南部杜氏発祥の地とされている岩手県紫波郡紫波町の月の輪造店様に 酒蔵見学に伺って参りました。

また、この日に開催されましたCafe Style Bar VIVID様での『月の輪を愉しむ会』につきましては、こちらの投稿にてご報告させていただいております。

月の輪酒造様 酒蔵見学

月の輪酒造様は、奥羽山山脈の雪解け水が流れ込む美しい田園風景の中に佇んでいらっしゃいます。

若狭(現在の福井県)出身の横沢家初代は、現在の地において麹屋を営んでおりましたが、横沢家4代目の徳市が酒造りへの情熱に燃え、酒造業を創業した1886年が月の輪酒造様の歴史の始まりです。

法人化した現在でも「企業としてではなく 家業として」の理念を持ち続け、常に伝統の継承と技術の革新を目標に掲げ、日本酒造りには不向きと言われるもち米を100%使用した純米酒の製造や、原料の米を最大限に利用するしょうちゅうの製造にも取り組むなど、常に新しい事に挑戦し続けてこられました。

また南部杜氏発祥の地として日本酒への深い造詣をお持ちの地元の方々に支えられ、品質向上を掲げられ日本酒造りを行って来られたそうです。

月の輪造店 代表取締役社長 横沢 孝之様よりお酒のご説明を頂きました。

お酒の香りを堪能させていただきました。

 

伝統の継承と変容の為の挑戦。

それを支える高い醸造技術をお持ちの月の輪酒造様は、全国新酒鑑評会にて金賞受賞という輝かしい栄誉もお持ちでいらっしゃいます。

酒蔵を見学させていただいた後には、隣接する「わかさやアイスクリームガーデン」にてアイスクリームを頂きました。

月の輪酒造様は、敷地内の直売店「わかさや」内にジェラートを提供する「わかさやアイスクリームガーデン」を2009年7月17日にオープン。

米・米こうじ・牛乳のみで作る「糀っ娘」は、お砂糖を加えず、麹の力で糖化させるという酒造技術を応用した製法特許取得のアイスクリームで、老若男女が楽しむことのできるその甘さに、地元の方々に愛される月の輪酒造店様のお心遣いを垣間みることができました。

名実ともに『紫波町が誇る銘酒』を造り続けていらっしゃる月の輪酒造様。
今回の訪問を通じ、その理念の深さに大きな感銘を受けるとともに、地元の皆様とともに歴史を刻んで来られた蔵元様であることを強く実感することができました。

 

『南部杜氏発祥之地』石碑見学

また、この日は紫波町内にある『南部杜氏発祥之地』の石碑も見学させていただきました。

南部杜氏は日本三大杜氏の一つとされており、清酒造りの伝統を受け継ぐ、日本最大規模の職人集団です。

南部杜氏の発祥は1600年代にまで遡ります。1678年、南部藩の御用商人であった村井権兵衛様がこの地で酒造りを始められたそうです。以来1924年に至るまで権兵衛酒屋として栄えられ、醸造技術の向上・伝承、蔵人の育成を行って来られました。

やがてそこで技術を習得した蔵人の中から藩外で杜氏として活躍する人々が現れるようになり、こうした人々が、のちに全国にその名が知られる『南部杜氏』となっていったのだそうです。

全国各地で活躍した南部杜氏協会会員は最盛期の1965年には約4000名を超えていたそうですが、現在ではその数は1000名にも満たなくなっているそうです。
今回見学させていただいた紫波町の『南部杜氏発祥之地』の石碑は、そんな南部杜氏の方々のこれまでの活躍に敬意を表するとともに、今後の発展を祈念して2010年に建立されました。

現在も日本中の多くの酒蔵様にて、醸造技術を伝承し、その発展に寄与し続けていらっしゃる南部杜氏の方々。
日本が誇る清酒醸造技術はかつてこうして技術を学んだ職人達が全国へ『出稼ぎ』に回る、そんな地道な活動を通して日本全土へと広まり、大きな発展を遂げてきました。

そしてその発展の背景にあるのは、他でもない、日本酒を愛する『人々』の存在であるように思います。
求める人がいるからこそ、技術発展、品質向上が進められ、地域規模も拡大されてきたのではないでしょうか。

この度、南部杜氏発祥の地を訪れ、先人達の歴史に触れる機会を得ることができ、改めてその歴史に敬意と誇りを抱くことができました。

そして今や日本を超え、海外でも高い評価を受けているSAKE。
その文化の担い手は、間違いなく『いまを生きる私たち』であるのだということを強く認識いたしました。

先人達が築き、私たち日本人が支え、愛してきた大切な日本酒文化。
これから先、SAKE文化がどのような発展を遂げていくのか、その未来に大きな期待を押せるとともに、他でもないSAKE文化の担い手としてその発展に貢献していけたらと思っております。

日本酒の歴史、現在、そして未来。
この度の岩手県紫波郡紫波町への訪問を通じ、多くの学びや刺激を頂戴することができました。

(左より)月の輪造店 代表取締役社長 横沢 孝之様、代表取締役常務 杜氏 横沢裕子様、会長 横沢大造様、金子新聞販売株式会社 代表取締役 金子眞也様。

月の輪造店 会長 横沢大造様、代表取締役社長 横沢 孝之様、代表取締役常務 杜氏 横沢裕子様、そして金子新聞販売株式会社 代表取締役 金子眞也様、この度は貴重な経験を誠にありがとうございました。

2020 Miss SAKE 松井詩

[for English Speakers]

Hello, everyone. This is Shihori Matsui, 2020 Miss SAKE.

On the 7th of November, I visited Tsuki-no-wa Sake Brewery in Shiwa-cho, Iwate Prefecture.

Tsuki-no-wa Sake Brewery Tour

Tsuki-no-wa brewery is located in Shiwa-cho, Iwate, which is said to be the birthplace of “Nambu Toji”. The brewery stands in a beautiful rural scenery filled with fields and farms.

And since Shiwa-cho is the birthplace of Nambu Toji, the brewery has always kept improving its sake quality supported by local people with great knowledge of sake brewing, which has realized the honor that Tsuki-no-wa Sake brewery had won the gold prizes at Japanese national sake appraisal.

After the visitation of the brewery, I have visited “Wakasaya ice cream garden” located right next. “Kojikko” the main product from “Wakasaya ice cream garden” uses only rice, koji, and milk, without any additional sugar. Allowing sake to become a feast for people of every age, I was astonished by the elegant sweetness rice koji produces.

By visiting the brewery, I was deeply impressed by its philosophy to willingly stick to small‐quantity production to keep its quality for the sake of the birthplace of Nambu Touji. I also felt the brewery has developed with the great support of local people.

“The Birthplace of Nambu Toji” Stone Monument

On the same day, I went to see the stone monument of the birthplace of nambu toji in Shiwa-cho, Iwate.

“Toji” means the chief brewer at a sake brewery and “Nambu toji” is the biggest toji group in Japan, who have developed and passed down the sophisticated sake brewing technology.

The story of the start of Nambu toji dates back to 340 years. In 1678 a merchant under Nambu feudal domain patronage, Mr. Gonbee Murai started brewing sake in this area. From then until 1924, the brewery had developed brewing technology and educated skilled and practiced sake brewers. Some of them started working outside Nambu feudal domain, which has led to the spread of elaborate brewing skills in greater regions. It is them who are to be known as Nambu toji afterward.

The stone monument was founded in 2010, out of respect for such legendary Nambu toji members, and to pray for their further prosperity. By visiting Shiwa-cho, Iwate, and watching the Nambu toji birthplace monument, I could learn that sake brewing skills are nothing but historical and traditional assets, which we should respect and pass down to future generations.

I extend my deep appreciation to Mr.Taizou Yokosawa, Mr. Takayuki Yokosawa, Ms. Yuko Yokosawa, and Mr. Shinya Kaneko and the people of Tsuki-no-wa Sake Brewery.

Thank you very much for your valuable time.

Shihori Matsui, 2020 Miss SAKE Japan.

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