みなさん、こんにちは。
2021 Miss SAKE 松崎未侑です。
8月9日に有形文化財 学士会館で開催された「全国燗酒コンテスト2022」に、審査員として参加いたしました。
全国燗酒コンテスト
日本酒にあり、世界のお酒にはあまり見受けられない特徴は、温めても冷やしてもおいしく飲めることです。
すでに平安期にはお酒を温めて飲んだ記録があるそうで、江戸期以降は「燗」で飲むことが主流になったそう。
冷やしておいしい吟醸酒や生酒が普及しはじめたのは1980年ごろのこと。
「上質な酒は燗をしない」というご意見もしばしば耳にすることがありますが、温めることによって旨味や甘味、乳酸などが引き立ち、お食事との相性がより良くなるため、御燗で美味しいプレミアム日本酒も存在するのです。
そんな日本酒の可能性をもっと普及させたいという思いで立ち上げられたコンテストは、4部門に分けて審査されます。
①お値打ちぬる燗部門 720ml 1,100円or1.8L 2,200円(税別)以下
②お値打ち熱燗部門 720ml 1,100円or1.8L 2,200円(税別)以下
③プレミアム燗酒部門 720ml 1,101円or1.8L 2,201円(税別)以上
④特殊ぬる燗部門 にごり酒、古酒(貯蔵3年以上)、樽酒(樽酒と表示あるもの)、その他
全国燗酒コンテスト2022 審査会
今年のコンテストには897の出品があり、上位5%に最高金賞、30%に金賞が与えられます。
審査では、それぞれぬる燗(45度)と、熱燗(55度)に湯煎で温度をコントロールさせたものが、90秒ごとに次々とお猪口へ注がれました。
御燗酒ということで、温度帯が審査の肝となることから、注がれたらすぐに利酒をするのがポイント!
合計で100点の日本酒を味わわせていただきました。
沢山の日本酒をいただく中でも、「おっ!」と光る特徴のある日本酒や、
優しく穏やかで一見特徴が薄いように思われるけれど、すごくバランスの整った丁寧に醸されたことが想像できる日本酒と出逢えたり。
その十人十色の味わいに、日本酒の奥深さと、酒蔵様の挑戦を感じさせていただく機会となりました。
5段階評価でコメントも記載する欄があったのですが、「どんなお酒で、どんな場所で、どんな思いで醸された日本酒なのか」に思いを馳せながらコメントを書いているうちに、どんどん各日本酒に愛着が湧いていることに気づいたのも新鮮な体験でした。
WSETやナデシコプログラムで習った利酒の仕方(色→透明度→上立ち香→含み香→後味)や、日本酒の味わいの広さ(酸度・甘味・アルコール感・ボディ・うまみ・味わいの濃淡、クリーミーさ・青さ・ほくほく感・発泡感など)の感じ方を実践させていただくことができました。
実行委員長 升本 正様(株式会社升喜 社長)のご挨拶では、日本酒の出品蔵、審査員、40名を超えるボランティア・スタッフの皆さん、実行委員各位など本当に多くの方々からの協力で、本コンテストを継続してくることができたと仰っておりました。
審査員の皆様も、日本酒の協会の関係者様、酒販店様、日本酒講師、飲食店関係者様、デパート関係者様など多種多様の境遇をお持ちで、幅広い世代に御燗酒を楽しんで欲しいという運営の皆様の思いが溢れていました。
提供日本酒の品質安定のために練習ラウンドも用意されており、
ボランティアスタッフの皆様が3時間にも及ぶ審査の間、常に機敏にご準備を下さる姿を拝見して、感謝の気持ちが込み上げて参りました。
気になる結果は以下リンクよりご覧ください。
http://www.kansake.jp
この度は、審査員という大変光栄なお仕事をさせていただき、大好きなお燗酒の魅力普及に寄与でき、感無量でございました。
8月ごろに結果発表、10月ごろに表彰式がございます。
さらに今後も、日本酒の豊富な楽しみ方をお伝えできるよう精進して参ります。
全国燗酒コンテスト実行委員会の皆様、ボランティアスタッフの皆様、審査員の皆様、全ての関係者の皆様に心より御礼申し上げます。
2021 Miss SAKE
松崎未侑